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平成30年12月20日判決言渡同日原本領収裁判所書記官
平成29年(ワ)第33490号営業差止等請求事件
口頭弁論終結日平成30年9月18日
判決
原告HITOWAライフパートナー株式会社
同訴訟代理人弁護士佐々木光春
同平野裕樹
被告A
被告B
同訴訟代理人弁護士加藤孝規
主文15
1被告Aは,原告に対し,160万円及びこれに対する平成29年11月7日か
ら支払済みまで年6分の割合による金員を支払え。
2被告Aは,原告に対し,26万2126円及びこれに対する平成29年9月1
0日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3原告の被告Aに対するその余の請求及び被告Bに対する請求をいずれも棄却20
する。
4訴訟費用は,原告に生じた費用の4分の1と被告Aに生じた費用の2分の1を
被告Aの負担とし,原告及び被告Aに生じたその余の費用と被告Bに生じた費用
を原告の負担とする。
5この判決は,第1項及び第2項に限り,仮に執行することができる。25
事実及び理由
第1請求
1主文第1項と同じ。
2被告B(以下「被告B」という。)は,居住用建物清掃の役務の提供に関する活
動又は施設に別紙被告標章目録記載の標章を使用してはならない。
3被告Bは,別紙被告標章目録記載の標章を付した看板を廃棄せよ。5
4被告らは,原告に対し,連帯して198万円及びこれに対する平成29年9月
10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
5被告Bは,別紙被告写真目録記載の写真No.1ないし63の各写真をウェブ
サイトに掲載してはならない。
6被告Bは,別紙被告写真目録記載の写真No.1ないし63の各写真を自動公10
衆送信又は送信可能化してはならない。
7被告Bは,ハードディスク及び記憶媒体の内部に保存された別紙被告写真目録
記載の各写真に係る電磁的データを削除せよ。
8被告Bは,原告に対し,1万4000円及びこれに対する平成29年9月10
日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。15
第2事案の概要
1事案の要旨
本件は,原告が被告らに対し,以下のとおり求める事案である。
⑴競業避止義務違反に基づく請求(上記第1の1)
居住用建物清掃サービスのフランチャイザーである原告との間でフランチ20
ャイズ契約を締結した被告A(以下「被告A」という。)において,同契約の終
了後,同契約に基づく競業避止義務に違反して,被告Bと共同して競業事業を
運営したと主張し,被告Aに対し,同契約上の違約金条項に基づく違約金16
0万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで商事法定利率
年6分の割合による遅延損害金の支払を求める。25
なお,被告Aに対する競業避止義務に基づく営業差止請求に係る訴えは取下
げ済みである。
⑵商標権侵害に基づく請求(上記第1の2ないし4)
被告らにおいて,競業事業を共同で運営するに際して,原告が有する商標権
に係る登録商標と同一である別紙被告標章目録記載の標章(以下「被告標章」
という。)を無断で使用していると主張して,被告Bに対し,商標法36条1項5
に基づく被告標章の使用差止め,同条2項に基づく侵害組成物の廃棄を求める
と共に,被告らに対し,商標権侵害の不法行為に基づく損害賠償金198万円
及びこれに対する不法行為後の平成29年9月10日から支払済みまで民法
所定の年5分の割合による遅延損害金の各連帯支払を求める。
なお,被告Aに対する被告標章の使用差止請求及び侵害組成物の廃棄請求に10
ついては,被告Aがいずれも認諾済みである。
⑶著作権侵害に基づく請求(上記第1の5ないし8)
被告らにおいて,競業事業を共同で運営するに際して,別紙被告写真目録記
載の各写真(以下「各被告写真」という。)をウェブサイトに掲載等することに
より,原告が有する別紙原告写真目録記載の各写真(以下「各原告写真」とい15
う。)に係る著作権(複製権,翻案権及び公衆送信権)を侵害していると主張し
て,被告Bに対し,著作権法112条1項に基づく原告写真のウェブサイト掲
載等の差止め,同条2項に基づく侵害組成品の廃棄,並びに著作権侵害の不法
行為に基づく損害賠償金1万4000円及びこれに対する不法行為後の平成
29年9月10日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害20
金の支払を求める。
なお,被告Aに対する著作権侵害に基づく各請求については,被告Aがいず
れも認諾済みである。
2前提事実(証拠等を掲げた事実以外は,当事者間に争いがない。なお,枝番号
の記載を省略したものは,枝番号を含む(以下同様)。)25
⑴当事者等
ア原告は,居住用建物清掃サービスのフランチャイズチェーン「おそうじ本
舗」等のフランチャイズ本部の運営等を目的とする株式会社である。
イ被告Aは,平成22年4月26日に原告との間で,原告をフランチャイザ
ー,被告Aをフランチャイジーとするフランチャイズ契約(以下「本件フラ
ンチャイズ契約」という。)を締結して,本件フランチャイズ契約が終了した5
平成28年3月10日まで「おそうじ本舗(住所は省略)店」を営んだ者で
ある(甲2)。
ウ被告Bは,被告Aの兄である。
⑵競業禁止条項
本件フランチャイズ契約には,以下の趣旨の条項が定められていた(甲1)。10
ア本件フランチャイズ契約終了後2年間,居住用建物の清掃を主な内容とす
る清掃サービスを提供する事業を自ら営み,又は第三者に営ませることを禁
止する(第45条2項(2)。以下「本件競業禁止条項」という。)。
イ本件競業禁止条項に違反したときは,原告は被告Aに対し,ロイヤリティ
ー月額(4万円)の40倍の違約金を請求することができる(第54条4項。15
以下「本件違約金条項」という。)。
⑶本件フランチャイズ契約終了後の競業行為
被告Aは,本件フランチャイズ契約が平成28年3月10日をもって終了し
た後,「おそうじゴッド」の名称をもって,上記「おそうじ本舗(住所は省略)
店」と同じ場所の店舗において,同じ電話番号・ファクシミリ番号を利用して,20
キッチンクリーニング,レンジフードクリーニング,エアコンクリーニング等,
居住用建物の清掃を主な内容とする清掃サービスを営んだ(甲2,4。以下「被
告事業」といい,上記店舗を「被告店舗」という。なお,被告Bが被告事業を
被告Aとともに共同経営していたか否かについては後記のとおり争いがあ
る。)。25
⑷原告の商標権等
原告は,別紙商標権目録記載の各商標権(以下「本件商標権」といい,本件
商標権に係る各登録商標を「原告商標」と総称する。)を有する(甲11,1
2)。被告Aは,被告事業に関し,別紙被告標章目録記載の標章(被告標章)を
被告店舗の看板に使用していた(甲8,9)。
⑸ウェブサイトへの写真掲載5
原告は,別紙原告写真目録記載の各写真(各原告写真)をいずれも,原告の
運営するウェブサイト(ドメイン名(省略))や原告のフランチャイジー店舗
(「おそうじ本舗」)が運営しているウェブサイトに掲載している(甲13,1
4)。
被告Aは,別紙被告写真目録記載の各写真(各被告写真)を,被告事業に係10
るウェブサイト(ドメイン名「(省略)」。以下「被告ウェブサイト」という。)
に掲載していた(甲16)。
3争点
本件の争点は,次の⑴ないし⑸のとおりである。
⑴被告Bの営業主体性(争点1)15
⑵被告らによる商標権侵害の成否(争点2)
⑶商標権侵害による損害の額(争点3)
⑷被告Bによる著作権侵害の成否(争点4)
⑸著作権侵害による損害の額(争点5)
4争点に関する当事者の主張20
⑴争点1(被告Bの営業主体性)について
[原告の主張]
被告らは,「おそうじゴッド」の名称をもって「おそうじ本舗(住所は省略)
店」において行っていたのと全く同一の事業の共同経営を開始し,被告Bは被
告事業の代表者として運営を行ったものである。被告ウェブサイトを見ると,25
被告Bが代表者として表示されている。
なお,①被告店舗の所在する建物と同一の建物(以下「本件建物」という。)
に居住していながら,被告Bが被告Aの勤務状況について把握していないこと
など考えられない。②被告Aが,おそうじ本舗の加盟店でなくなったにもかか
わらず,おそうじ本舗の看板を本件建物に掲示したまま居住用建物清掃サービ
スの提供を継続している点について,被告Bが認識していないなどということ5
はあり得ない。③本件フランチャイズ契約は,競業について,自ら営むだけで
なく,第三者に営ませることも明確に禁止している(本件フランチャイズ契約
45条2項2号)ところ,「おそうじ本舗(住所は省略)店」と同所において競
業を行おうとする被告Aにおいて,あえて,代表者名だけ実兄のものとするメ
リットは一切ない。10
[被告らの主張]
被告Bが営業主体である旨の主張は否認する。被告Bは,建築業を営んでお
り,被告事業の運営には一切関与しておらず,自分の名前をチラシやウェブサ
イトに限らず,被告事業の運営に関わるものに使用することを被告Aに許諾し
たこともない。被告Aが,被告Bの意思を確認することなく,被告Bの名前を15
使用したにすぎない。
⑵争点2(被告らによる商標権侵害の成否)について
[原告の主張]
被告らは,被告店舗において被告標章を付した看板を掲げていた。そして,
原告商標と被告標章は同一のものであり,また,被告Aが被告標章を使用する20
「おそうじゴッド」に係る役務は,原告商標の指定役務に含まれる。
[被告Bの主張]
否認ないし争う。
⑶争点3(商標権侵害による損害の額)について
[原告の主張]25
ア被告らは,平成28年3月11日以降,少なくとも平成29年9月10日
まで,被告標章を被告店舗の看板に掲示して居住用建物清掃業を営んでいる
ところ,同店舗の売上げは,月額100万円を下らない。
そして,仮に原告が,フランチャイズ契約締結中の相手方以外に対して,
原告商標の使用を許諾するのであれば,その使用料は,同店舗の売上げの1
0%相当額を下回ることはない。5
したがって,平成28年3月11日から平成29年9月10日までの18
か月間において,被告らによる商標権侵害行為によって原告が被った損害額
は,次の計算式のとおり,180万円となる。
100万円×18か月×使用料10%=180万円
イまた,原告は,本訴の遂行を原告代理人弁護士に委任した。このうち,被10
告らによる商標権侵害の不法行為と相当因果関係のある弁護士費用額は,1
8万円である。
[被告らの主張]
争う。平成28年3月11日から平成29年9月10日までの18か月間に
おける被告事業の売上げは,合計540万4203円であり,1か月平均3015
万0234円であった。また,原告の主張する使用料率10%というのは理由
がない。
⑷争点4(被告Bによる著作権侵害の成否)について
[原告の主張]
ア原告が自ら又はそのフランチャイジー店舗の運営するウェブサイトに掲20
載している各原告写真は,原告やそのフランチャイジーが提供するサービス
の広告写真であり,いずれも,提供するサービスの内容や効果が顧客に対し
て,視覚的に分かりやすく伝わるよう,被写体の組合せや配置,構図,カメ
ラアングルなどについて工夫が凝らされているものであって,創作性が認め
られ,いずれも写真の著作物(著作権法10条1項8号)に該当する。25
また,各原告写真は,原告の発意に基づき,原告営業企画部に所属する原
告従業員らが原告の職務命令に基づいて撮影したものであり,その作成当時
から,原告の著作名義で公表することが予定されていたものであるから,職
務著作の規定により原告が著作者となり(著作権法15条1項),原告がそ
の著作権を有する(著作権法17条)。
イ被告らは,各被告写真を平成28年3月11日以降,少なくとも平成295
年9月10日まで,被告ウェブサイトで掲載していた。
各被告写真は,各原告写真に依拠し,かつ,その表現上の本質的な特徴の
同一性を維持しているから,被告らが被告ウェブサイトに各被告写真を掲載
した行為は,各原告写真に係る原告の複製権,翻案権,公衆送信権の侵害行
為である。10
ウ被告らは,各原告写真を原告との間の本件フランチャイズ契約有効期間中
のみ利用が許諾されたものであると認識しながら,同契約終了後もその利用
を継続したものであって,著作権侵害について故意,過失がある。
[被告Bの主張]
否認ないし不知。法的主張について争う。15
⑸争点5(著作権侵害による損害の額)について
[原告の主張]
ア原告は,被告らの著作権侵害により,著作権の行使につき受けるべき金銭
の額に相当する額の損害を被ったところ,原告が,自らのフランチャイジー
に,各原告写真の利用を許諾する対価の額は1万3000円である。20
イ原告は,本訴の遂行を原告代理人弁護士に委任した。このうち,被告らに
よる著作権侵害の不法行為と相当因果関係のある弁護士費用額は,1000
円である。
[被告Bの主張]
争う。25
第3当裁判所の判断
1争点1(被告Bの営業主体性)について
⑴被告Aが被告事業を行っていたことは当事者間に争いがないところ,原告は,
被告Bも被告Aと共同して被告事業を行っていた旨主張する一方,被告らはこ
れを否認し,その旨の陳述書(乙B4,5)を提出する。
この点,原告は,被告ウェブサイトにおいて,被告Bが代表者として表示さ5
れているのは,被告Bが,真実,被告事業の代表者となり,その収益を取得し
ていたからにほかならない旨主張する。
しかしながら,一般に,ウェブサイト上において,無関係な人物の氏名を代
表者として表示すること自体は(その当否はともかくとして)可能であるとこ
ろ,本件においても,被告ウェブサイトにおいては被告Bの承諾や関与がなけ10
れば代表者として表示することができなかったと認めるに足りる事情はない。
そうすると,上記のようなウェブサイト上の表示の存在から直ちに被告Bが被
告事業を共同経営していた事実を推認することはできないというべきである。
そして,他に被告Bの被告事業における営業主体性を認めるに足りる証拠は
見当たらず,かえって,従前,原告と本件フランチャイズ契約を締結していた15
のは被告Aのみであることも踏まえれば,被告らの陳述書(乙B4,5)記載
のとおり,被告Aが競業避止義務を免れるため被告Bに無断で同人の名義を被
告ウェブサイト上に掲載したことが窺われる。
したがって,被告Bが被告事業を被告Aと共同経営していた事実は認められ
ない。20
⑵これに対し,原告は,①被告店舗の所在する建物と同一の建物(本件建物)
に居住していながら,被告Bが被告Aの勤務状況について把握していないこと
など考えられないこと,②被告Aが,おそうじ本舗の加盟店でなくなったにも
かかわらず,おそうじ本舗の看板を本件建物に掲示したまま居住用建物清掃サ
ービスの提供を継続している点について,被告Bが認識していないなどという25
ことはあり得ないこと,③本件フランチャイズ契約は,競業について,自ら営
むだけでなく,第三者に営ませることも明確に禁止している(本件フランチャ
イズ契約45条2項2号)ところ,「おそうじ本舗(住所は省略)店」と同所に
おいて競業を行おうとする被告Aにおいて,あえて,代表者名だけ実兄のもの
とするメリットは一切ないこと等をるる主張する。
しかしながら,上記①及び②については,被告Bが被告Aの兄であり,同じ5
建物に住んでいることから直ちにそのように断じることはできない上,仮に被
告Bが被告Aの営業について一部認識していたとしても,それ故に被告Bが被
告事業を共同して行っていたことを推認することはできないし,上記③につい
ては,被告Aが競業避止義務の範囲につき原告とは異なる理解をしていた可能
性があるから,被告Aが代表者名だけを被告Bにするメリットがあると考えた10
可能性も否定できない。したがって,原告の上記①ないし③の主張は,上記の
判断を左右しない。
2争点2(被告らによる商標権侵害の成否)について
⑴原告は,被告店舗において,被告標章を付した看板を掲げた行為につき,原
告の商標権を侵害するものと主張するところ,被告Bについては,上記1のと15
おり,被告事業に係る営業主体性が認められず,上記行為に関与したと認めら
れない以上,被告Bによる商標権侵害は成立しない。
⑵そこで,被告Aによる商標権侵害の成否につき更に検討するに,証拠(甲8
及び9)及び弁論の全趣旨によれば,被告Aが本件フランチャイズ契約に基づ
くフランチャイジーとして店舗の看板において使用していた原告商標を,同契20
約終了後の平成28年3月11日から平成29年9月10日までの期間,被告
標章としてそのまま使用して,原告商標の指定役務と類似の役務である被告事
業を行っていたことが認められる。
したがって,被告Aによる被告標章の使用行為について商標権侵害が成立す
る。25
3争点3(商標権侵害による損害の額)について
⑴使用料相当額
原告は,①原告商標を被告店舗の看板に掲示して居住用建物清掃業を営んだ
期間が,平成28年3月11日から平成29年9月10日までの18か月であ
ること,②同期間における被告店舗の売上げが月額100万円を下らないこと,
③原告商標の使用料率は,被告店舗の売上げの10%相当額を下回ることはな5
いことを前提にして,180万円と算定されるべきである旨を主張する。
そこで検討するに,まず上記①の期間の点については,証拠(甲8及び9)
及び弁論の全趣旨によって,そのとおり認められる(上記2⑵参照)。
しかしながら,上記②の被告店舗の売上月額については,原告の主張する金
額を認めるに足りる証拠はなく,かえって,証拠(乙B6ないし乙B26)及10
び弁論の全趣旨からすれば,被告らの主張するとおり月額30万0234円で
あると認められる。
また,上記③の使用料率については,原告主張に係る10%という数字につ
き的確な根拠は見当らないこと,経済産業省知的財産政策室編「ロイヤルティ
料率データハンドブック~特許権・商標権・プログラム著作権・技術ノウハウ15
~」(平成22年8月。経済産業調査会)の16頁及び509頁においては,国
内アンケートの結果,原告商標の指定役務の属する第37類におけるロイヤル
ティ料率の平均値が2.1%で,3%未満が全体の8割超を占めているとされ
ていること等からすれば,原告標章である「おそうじ本舗」の知名度等,原告
指摘の諸点を考慮しても,3%とするのが相当である。20
以上を前提に,①18か月の期間につき,②月額30万0234円の売上げ
につき,③月額3%の使用料率であるとして計算すると,16万2126円(た
だし,1円未満は切り捨て。)となる。
⑵弁護士費用
上記⑴の金額に加え,本件事案の内容,本件訴訟における主張立証の状況等25
を総合考慮すると,商標権侵害を内容とする不法行為と相当因果関係の認めら
れる弁護士費用の金額は,10万円である。
⑶したがって,商標権侵害による損害の額は,上記⑴及び⑵の合計26万21
26円となる。
4争点4(被告Bによる著作権侵害の成否)について
原告は,被告らが各被告写真を被告ウェブサイトに掲載し,これにより原告の5
各原告写真に係る著作権を侵害したと主張するところ,被告Bについては,上記
1のとおり,被告事業に係る営業主体性が認められず,上記掲載行為に関与した
と認められない以上,被告Bによる著作権侵害は成立しない。
5まとめ
⑴被告Aに対する違約金条項に基づく違約金160万円等の請求について10
上記第2の2⑶のとおり,被告Aは,本件フランチャイズ契約が終了した後,
自ら被告事業を経営して,本件競業禁止条項に違反したものであるから,原告
は,被告Aに対し,本件違約金条項に基づきロイヤリティー月額4万円の40
倍である160万円の違約金支払請求,及びこれに対する平成29年11月7
日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による15
遅延損害金の支払を求めることができる。
⑵被告Aに対する商標権侵害を内容とする不法行為に基づく損害賠償等請求
について
上記2⑵及び3のとおり,原告は,被告Aに対し,商標権侵害の不法行為に
基づく損害賠償金26万2126円及びこれに対する不法行為後の平成2920
年9月10日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の
支払を求めることができる。
⑶被告Bに対する各請求について
上記2⑴のとおり,被告Bによる商標権侵害は成立せず,原告の被告Bに対
する商標権侵害に基づく各請求はいずれも理由がない。25
また,上記4のとおり,被告Bによる著作権侵害は成立せず,原告の被告B
に対する著作権侵害に基づく各請求はいずれも理由がない。
6結論
よって,原告の被告Aに対する請求は,上記5⑴及び⑵の限度で理由があり,
被告Aに対するその余の請求及び原告の被告Bに対する請求は,いずれも理由が
ないからこれらを棄却することとして,主文のとおり判決する。5
東京地方裁判所民事第47部
裁判長裁判官沖中康人
裁判官横山真通
裁判官奥俊彦
※別紙被告写真目録(15頁ないし25頁)及び原告写真目録(28頁ないし3820
頁)各省略

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