弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人鍛治利一の上告趣意第一点について。
 刑の執行を猶予すべき情状の有無に関する理由は判決にその判断を示すことを要
する事項ではなく、またその証拠理由を示す必要もないところであるが、刑の執行
を猶予すべき情状の有無と雖も、必ず適法なる証拠にもとずいて、判断しなければ
ならぬことは所論のとおりである。ただこの情状に属する事項の判断については、
犯罪を構成する事実に関する判断と異り、必ずしも刑事訴訟法に定められた一定の
法式に従い証拠調を経た証拠にのみよる必要はない、たとえば公判において旧刑事
訴訟法第三四〇条の手続を履践しない上申書の類のごときものでも、これを採つて、
或は被告人の素行性格等を認め、或は被害弁償の事実を認定して、これを刑の執行
を猶予すべき情状ありや否やの判断に資することは毫も差しつかえないところであ
る。原判決がこの点に関し「執行猶予を言渡さない理由に関する説明が、刑事訴訟
法上適法な証拠を伴わない判断を包含しているとしても、これを以て、その判決を
破致すべき理由にはならない。」と説示したのはその措辞において、明確を欠く憾
みはないとはいえないけれども、その趣意とするところは前段説明するところと同
旨であつてその「刑事訴訟法上、適法な証拠云々」というのは、同法に制定ぜられ
た特段な証拠調を経ない証拠でも採ることができるという意味に解するのが適当で
ある。従つて、所論のごとく、原判決は証拠によらないで事実を認定することを是
認した違法ありとの主張はあたらない。飜つて、第二審判決が被告人に対して刑の
執行を猶予しないことを相当とする情状として判示したところについてみるに判決
にその情状を認定した証拠上の説明を欠くのであるから第二審裁判所がいかなる証
拠にもとずいてどの事実を認めたものであるかこれを詳にし得ないけれども右情状
に関する事実は一件記録上これを認定し得られないものではなく、また経験則に反
して事実を認定した証跡もない、所論第二審判決が「当時、食糧事情は豊作によつ
て、漸次好転しつつあつて云々」と判示した点についても、同裁判所は、被告人所
在の地方事情についてその公知の事実にもとずいて、右のごとき判断をしたものと
解するのが相当であつて、これをもつて、証拠なくして判断をしたものということ
はできない。要するに論旨は原判決の趣旨を正解しないでこれを論難するに帰着す
るのであつて、その所論のごとき憲法違反の点につき判断するまでもなく、これを
再上告適法の理由とすることはできない。
 同第二点について。
 所論裁判所法施行法、裁判所法施行令の各規定が憲法に違反するものでないこと
は、既に当裁判所の判例の示すところである。(昭和二三年(れ)第一六七号、同
年七月一九日大法廷判決、同二二年(れ)第一八八号、同二三年七月七日大法廷判
決参照)
 同第三点について。
 論旨は要するに原審の判断は刑事訴訟法上、違法であるというにつきる。かかる
事由をもつて、再上告の適法な理由とすることはできない。
 同第四点について。
 本件第二審判決は、その判示第二の事実を認定するのに同審公判廷における被告
人の判示同旨の供述の外同審相被告人Aの同公判廷における供述を援用しているの
であつて、共同被告人の供述は、いわゆる自白の補強証拠となり得るものであるこ
とは、既に当裁判所の判例の示すところであるから(昭和二三年(れ)第一一二号
同年七月一四日大法廷判決参照)同第二審判決は被告人の自白を唯一の証拠とした
ものとは云い得ないのである論旨は理由がない。
 以上本件上告は理由がないから刑訴施行法第二条旧刑訴法第四四六条に従い主文
のとおり判決する。
 右は全裁判官一致の意見である。
 検察官 岡本梅次郎関与
  昭和二四年二月二二日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎

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