弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人池留三の上告趣意第一点について。
 論旨(1)は、原判決が証拠として採用しなかつた被告人の供述に基いて、原判
決の事実誤認を主張するものであるから、上告適法の理由となり得ない。又判示の
事実は挙示の証拠によつて十分立証できるところであるから、原判決には所論のよ
うな審理不尽も存しない。
 既に右の(1)の論旨が採用できないものである以上、これを前提とする(2)
の擬律錯誤の主張も、(3)の量刑不当の主張も共に成り立ち得ない。殊に量刑不
当の主張は上告適法の理由となり得ないものである。
 論旨は又右の三つの理由を前提として原判決が憲法第三七条に違反するものであ
ることを主張しているけれども、その前提が何れも成り立ち得ないものである以上、
その主張はおのずから根拠を失う。のみならず憲法第三七条第一項にいわゆる「公
平な裁判所の裁判」とは偏頗や不公平のおそれのない組織と構成をもつた裁判所に
よる裁判という意味であつて、個々の事件において法律の誤解、量刑の不当又は事
実の誤認等により偶々被告人に不利益な裁判がなされても、それが一々右の条項に
触れるものでないことは、しばしば当裁判所の判例(昭和二二年(れ)第一七一号
同二三年五月五日言渡大法廷判決等)に示されている通りであるから、所論は何れ
の点からみても採用することができない。
 同第二点について。
 論旨は、被告人が被害者に暴行脅迫を加えた事実はなく、仮りにそのような事実
があつたとしても、被害者が抗拒不能に陥つたという事実は全記録の何処にも発見
することができないと主張しているけれども、刑法第一七七条にいわゆる暴行又は
脅迫は相手方の抗拒を著しく困難ならしめる程度のものであることを以て足りる。
 そうして被告人が被害者にその程度の暴行脅迫を加えたという事実は、原判決挙
示の証拠によつて十分立証されている。なお又被害者A及び親権者Bが告訴を取下
げ被告人を宥恕する旨の上申書を提出したことは、右のような事実の認定を妨げる
理由とはならない。所論の擬律錯誤の主張は、原判決とは異なつた事実の認定を前
提とするものであるから、採用することができない。
 同第三点について。
 論旨は原判決の事実誤認、擬律錯誤及び量刑不当を非難し、ひいてそれが被告人
の憲法によつて保障された権利の条項に違反するものであることを主張している。
しかし原判決が憲法第三七条に違背するものでないことは、論旨第一点について述
べた通りである。その外に憲法のどの条項に違反するというのか明示していない。
要するに、論旨は憲法違反という言葉を用いてはいるが、事実は刑が被告人にとつ
て余りに酷に過ぎるという量刑不当の主張をしているに過ぎないから、採用するこ
とができない。
 以上の理由により旧刑事訴訟法第四四六条最高裁判所裁判事務処理規則第九条第
四項に従い主文の通り判決する。
 この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。
 検察官 柳川真文関与
  昭和二四年五月一〇日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    長 谷 川   太 一 郎
            裁判官    井   上       登
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    穂   積   重   遠

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