弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人安田幹太の上告理由について。
 原判決は被上告人とD、Eとの間の判示貸金関係の成立並びに、債務者が期日に
弁済しないときは本件不動産を被上告人に譲渡する旨の債権担保の趣旨における不
動産の条件附所有権移転の契約(条件附代物弁済)の成立を認め、その后債務者が
期限に債務を弁済しなかつたので、本件不動産の所有権は被上告人に移転した旨判
示したものであつて、被上告人の本件不動産に対する所有権の取得を判示する上に
おいて何ら間然するところはないのであつてこの点に関する論旨は理由がない。
 その余の論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」
(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法
にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    谷   村   唯 一 郎

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