弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人竹下伝吉、同山田利輔、同青木仁子の上告趣意は、単なる法令違反、事実
誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。
 なお、道路交通法二五条の二の一項は、横断、転回および後退の如き、交通の流
れに沿わない車両の運転操作を放任するときは、歩行者又は他の車両の正常な交通
を妨げ事故を発生させる危険が多いので、これを防止するためそれらの行為を規制
しようとする趣旨であることから考察すれば、同条項にいう「転回」とは、同一路
上において車両の進行方向を逆に転ずる目的でおこなう運転操作の開始から終了ま
での一連の行為を指称し、かかる目的で運転行為を開始すれば、方向転換が完了す
るにいたらなくても、同条項にいう「転回」に該当するものと解すべきである。こ
れと同旨の見解に立ち、被告人の本件所為につき同条項違反の罪の成立を認めた原
判断は相当である。
 記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。
 よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり決定する。
  昭和四六年七月二日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    岡   原   昌   男
            裁判官    色   川   幸 太 郎
            裁判官    村   上   朝   一
            裁判官    小   川   信   雄

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