弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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主  文
   被告人を懲役4月に処する。
理  由
(罪となるべき事実)
被告人は,公安委員会の運転免許を受けないで,かつ,酒気を帯び,呼気1リット
ルにつき0.25ミリグラム以上のアルコールを身体に保有する状態で,平成13
年5月12日午前4時5分ころ,神奈川県海老名市ab番地付近道路において,普
通貨物自動車を運転した。
(法令の適用)
被告人の判示行為のうち無免許運転の点は道路交通法118条1項1号,64条
に,酒気帯び運転の点は同法119条1項7号の2,65条1項,同法施行令44
条の3に各該当するところ,以上は1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるの
で刑法54条1項前段,10条により重い無免許運転の罪の刑により処断すること
とし,所定刑中懲役刑を選択し,その所定刑期の範囲内で被告人を懲役4月に処
し,訴訟費用は,刑事訴訟法181条1項ただし書を適用して被告人に負担させな
いこととする。
(量刑の理由)
 本件は,無免許でかつ酒気を帯びて普通貨物自動車を運転した無免許運転及び酒
気帯び運転の事犯である。
 無免許運転や酒気帯び運転が危険な行為として社会の強い非難を受けることはい
うまでもない。運転免許を取り消されて間もないのに,長時間にわたり多量に飲酒
したばかりなのに,警察官に見付からなければ,また,事故さえ起こさないように
気を付けて運転すれば構わないだろうなどと考えて,食事をするために車を乗り出
しているようであるが,安易かつ軽率極まりない。平成12年3月に酒気帯び運転
の罪により罰金刑に処せられたのに,同年11月には酒気帯び運転ないしこれを含
む違反により2度検挙され,同年12月に2個の罰金刑を受け,その都度反省の機
会を与えられながら,その後も飲酒運転をやめなかった末の本件酒気帯び運転であ
り,平成13年2月に免許取消処分を受けながら,その後も多数回運転を続けてき
た末の本件無免許運転である。1回限りの出来心からの犯行とは異なる格段に重い
評価を受けざるを得ない。本件犯行直後ころの呼気検査の結果によれば,呼気1リ
ットル中のアルコール濃度は0.55ミリグラムであったことが認められ,この種
事犯としても相当多い。前記罰金前科のほか,昭和60年には酒酔い運転の罪によ
り懲役5月,3年間執行猶予に,昭和53年12月にも酒酔い運転の罪により懲役
4月,3年間執行猶予にそれぞれ処せられていることも量刑上これを無視すること
ができない。被告人の刑事責任はこの種事犯としては重大であり,もはや実刑に処
するほかないというべきである。被告人なりに反省している様子が見え,2度と本
件のようなことはしない旨当公判廷において誓っていること,本件車両をすでに処
分していること,本件後飲酒を断っていること,酒酔い運転による執行猶予付き懲
役刑の前科が2犯あるが,最後のものも15年以上前のものであること,年齢も5
4歳とすでに人生の折り返し地点を過ぎていること,仕事の関係の知人が証人とし
て出廷し,被告人の立ち直りに協力する旨述べていること等の事情を最大限考慮し
ても,今回は主文掲記の刑に処するのはやむを得ないものと認める。
 (求刑懲役6月)
よって,主文のとおり判決する。
平成13年11月7日
横浜地方裁判所第5刑事部9係
裁判官井   口       実

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