弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告人の上告理由第一点について。
 論旨は、原判決は人権に関する世界宣言を無視した違法があり憲法違反である旨
を主張するのであるが、右世界宣言は条約ではなく法令でもないから、論旨は法令
違背を理由とするものでなく、また、違憲の主張はその前提を欠き理由がない。
 同第二点について。
 論旨は、買収売渡の期限を勝手に伸張し本件買収をしたのは違法である旨を主張
するのであるが、右の期限を定めた自作農創設特別措置法施行令二一条は、昭和二
三年一二月二七日政令三八三号によつて削除されているから其の後に行われた本件
農地の買収売渡を違法とすべき理由がなく、また、本件買収が所論のように私擅通
牒によつて行われたものとすべき理由はない。
 同第三点について。
 論旨は、原判決が第一審の訴却下の判決を違法としながら、附帯控訴がないとい
う理由で控訴を棄却したのは違法であるというのである。しかし、原判決は訴却下
の一審判決を取り消し請求を棄却することは控訴人に不利益に一審判決を変更する
ことに帰する旨を説明しており、訴却下の判決があつた場合に被告から控訴するこ
とができないことではないから、原判決が附帯控訴がないという理由で上告人の控
訴を棄却したのは正当である。論旨は理由がない。
 同第四点について。
 論旨は、自作農創設特別措置法による農地の買収は人権に関する世界宣言一七条
に違反し憲法に違反するというのであるが、右世界宣言が法令でないことは前述の
とおりであり、また同法による農地買収は公共のためであり、同法所定の買収対価
は正当な補償と解すべきであるから論旨は採用できない(最高裁昭和二八年一一月
二五日判決、判列集民七巻一二七三頁、同年一二月二三日判決、判例集民七巻一五
二三頁参照)。
 なお、買収後町村合併があり、上告人が在村地主になつたからといつて本件買収
の適否とは関係がない。
 同第五点について。
 論旨は、自作農創設特別措置法は憲法に違反し無効であり、従つて、同法により
本件土地を買収しても、なおその所有権は上告人にある旨を主張するのであるが、
同法による農地買収が無効でないことは前述のとおりであつて、論旨は到底これを
採用することができない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    池   田       克
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    奥   野   健   一

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛