弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人らの負担とする。
         理    由
 上告代理人金綱正己、同根本孔衛、同鶴見祐策の上告理由第一、二点について。
 所論の準備書面には所論のような記載があるが、右準備書面が原審口頭弁論期日
に陳述された形跡は認められない。したがつて、原判決に所論の違法はなく、論旨
は理由がない。
 同第三点について。
 所論は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断を非難するにすぎず、
所論引用の原判示に所論の違法はなく、論旨は理由がない。
 同第四点について。
 所論違憲の主張は前提を欠くことが明らかであるから、採用できない。
 同第五点について。
 被上告人の被告Dに対する本訴請求が本件土地の所有権に基づいてその地上にあ
る建物の所有者である同被告に対し建物収去土地明渡を求めるものであることは記
録上明らかであるから、同被告が死亡した場合には、かりにEが同被告の相続人の
一人であるとすれば、Eは当然に同被告の地位を承継し、右請求について当事者の
地位を取得することは当然である。しかし、土地の所有者がその所有権に基づいて
地上の建物の所有者である共同相続人を相手方とし、建物収去土地明渡を請求する
訴訟は、いわゆる固有必要的共同訴訟ではないと解すべきである。けだし、右の場
合、共同相続人らの義務はいわゆる不可分債務であるから、その請求において理由
があるときは、同人らは土地所有者に対する関係では、各自係争物件の全部につい
てその侵害行為の全部を除去すべき義務を負うのであつて、土地所有者は共同相続
人ら各自に対し、順次その義務の履行を訴求することができ、必ずしも全員に対し
て同時に訴を提起し、同時に判決を得ることを要しないからである。もし論旨のい
うごとくこれを固有必要的共同訴訟であると解するならば、共同相続人の全部を共
同の被告としなければ被告たる当事者適格を有しないことになるのであるが、そう
だとすると、原告は、建物収去土地明渡の義務あることについて争う意思を全く有
しない共同相続人をも被告としなければならないわけであり、また被告たる共同相
続人のうちで訴訟進行中に原告の主張を認めるにいたつた者がある場合でも、当該
被告がこれを認諾し、または原告がこれに対する訴を取り下げる等の手段に出るこ
とができず、いたずらに無用の手続を重ねなければならないことになるのである。
のみならず、相続登記のない家屋を数人の共同相続人が所有してその敷地を不法に
占拠しているような場合には、その所有者が果して何びとであるかを明らかにしえ
ないことが稀ではない。そのような場合は、その一部の者を手続に加えなかつたた
めに、既になされた訴訟手続ないし判決が無効に帰するおそれもあるのである。以
上のように、これを必要的共同訴訟と解するならば、手続上の不経済と不安定を招
来するおそれなしとしないのであつて、これらの障碍を避けるためにも、これを必
要的共同訴訟と解しないのが相当である。また、他面、これを通常の共同訴訟であ
ると解したとしても、一般に、土地所有者は、共同相続人各自に対して債務名義を
取得するか、あるいはその同意をえたうえでなければ、その強制執行をすることが
許されないのであるから、かく解することが、直ちに、被告の権利保護に欠けるも
のとはいえないのである。そうであれば、本件において、所論の如く、他に同被告
の承継人が存在する場合であつても、受継手続を了した者のみについて手続を進行
し、その者との関係においてのみ審理判決することを妨げる理由はないから、原審
の手続には、ひつきよう、所論の違法はないことに帰する。したがつて、論旨は採
用できない。
 上告人A1、同A2、同A3、同A4、同A5、同A6、同A7、同A8、同A
9、同有限会社A10、同A11、同A12、同A13の各上告理由について。
 所論は、いずれも、原判決に憲法の解釈の誤り、その他憲法の違背あること、ま
たは判決に影響を及ぼすこと明らかな法令の違背のあることを主張するものではな
いから、論旨はすべて採用に値しない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    草   鹿   浅 之 介
            裁判官    城   戸   芳   彦
            裁判官    石   田   和   外
            裁判官    色   川   幸 太 郎

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