弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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       主   文
 原判決を破棄する。
 被告人Aを罰金10,000円に、被告人Bを罰金5,000円に、被告人Cお
よび同Dを罰金3,000円に各処する。
右罰金を完納することができないときは、金400円を一日に換算した期間当該
被告人を労役場に留置する。
被告人4名に対し、公職選挙法第252条第1項所定の選挙権および被選挙権を
有しない期間をそれぞれ2年間に短縮する。
(訴訟費用に関する部分は省略)
       理   由
 本件各控訴趣意は、弁護人祝部啓一名義の控訴趣意書記載のとおりであるから、
これを引用する。
控訴趣意第1(事実誤認、法令適用の誤り)について。
 しかしながら、原判決の挙示せる原判示1および同2の各事実関係の証拠によれ
ば、原判示各事実を優に認定できるのである。記録を精査しても原判決の右認定に
誤りのあることは認められない。所論(第1のうち(三)の(イ)、(ロ))は、
被告人Aが自己に投票して貰うことになつたお礼の目的で訪問したものである旨主
張して、原判示各事実を争うけれども、この点について誤認のないことは前示認定
により明らかである。この点に関する論旨は理由がない。次に所論(第1のうち
(一)、(二)の(イ)、(ロ))は、原判示1の事実について選挙人E、同F、
同G、同H、同I、同J、同K、同Lの9名ならびに原判示2の事実について選挙
人M、同N、同O、同P、同Qの5名はいずれも当時被告人Aが投票依頼のため各
選挙人方を訪問したことの認識を有しなかつたから、戸別訪問は成立しない旨主張
する。しかし公職選挙法第138条第1項の戸別訪問は、選挙に関し投票を得若し
くは得しめ又は得しめない目的で、選挙人方を訪問することによつて成立し、所論
のように訪問当時選挙人において投票依頼のため選挙人方を訪問したことの認識が
あつたかどうかは、戸別訪問の成否に関係ないものと解せられ、従つて原判示が挙
示の証拠により所論各選挙人について戸別訪問を認定したことは、前示認定のとお
りであり、これに公職選挙法138条第239条第3号を適用したのは相当であ
る。この点に関する論旨も理由がない。所論(第1のうち(二)の(ハ)、
(ニ))は、原判示1の事実について選挙人J、同Rは、被告人D方の2階を間借
しているもので、J、Rが訪問を受けた場所は、被告人D方の階下であつて、右個
所は被告人Dにおいて占有支配しているところである。従つて右両名に対する戸別
訪問は成立するに由ないものである旨主張する。しかし、原判決の挙示せる被告人
Dの司法警察員に対する供述調書、被告人Cの検察官に対する供述調書、原審第5
回公判調書中証人Rの供述記載、原審第6回公判調書中証人Jの供述記載(被告人
A、同Dに関しては同証人尋問調書)によれば、原判示選挙人R、同Jはいずれも
被告人Dの家の2階を間借しているものであること、原判示4月中旬頃、被告人
A、同D、同Cは共謀の上、原判示選挙に関し、被告人Dの家に間借している選挙
人より自己に投票を得又は被告人Aに投票を得しめる目的で、右Dの家に至り、被
告人A、同Cがその玄関に入り、被告人Aがその玄関口に立ち、被告人Dが2階に
間借している前示R、Jの両名を右玄関近くの階下に呼び出したうえ、被告人Aの
ため投票方を依頼したこと、被告人Aが立つていた右玄関口は道路ではなく、間借
人達が通るところであり、右R、Jのいたところから約二米離れたところであるこ
となどの事実が認められる。かように2階に間借している選挙人を階下の玄関およ
びこれに接着した玄関口等に訪れ右選挙人を右玄関近くの階下まで呼び出した上、
投票方依頼した場合には、社会通念上右選挙人方についてこれを訪問したものと解
すべく、公職選挙法第138条第1項の罪が成立するものと認めるのが相当であ
る。従つて原判決が被告人A、同C、同Dの選挙人J、同Rに対する原判示戸別訪
問の事実を認定し、公職選挙法第138条第239条第3号を適用したのは正当で
あり、原判決には所論のような誤りのあることは認められない。
論旨は理由がない。
(他の控訴趣旨に対する判断は省略。)
(裁判長裁判官 細野幸雄 裁判官 畠沢喜一 裁判官 寺島常久)

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