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平成21年(あ)第995号傷害致死,殺人,死体遺棄,逮捕監禁致傷,逮捕
監禁,監禁,組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反被告事

平成25年1月29日第三小法廷判決
主文
本件上告を棄却する。
理由
弁護人渡邉良平,同竹内明美の上告趣意のうち,憲法13条,31条,36条違
反をいう点は,死刑制度がその執行方法を含め憲法のこれらの規定に違反しないこ
とは当裁判所の判例(最高裁昭和22年(れ)第119号同23年3月12日大法
廷判決・刑集2巻3号191頁,最高裁昭和26年(れ)第2518号同30年4
月6日大法廷判決・刑集9巻4号663頁,最高裁昭和32年(あ)第2247号
同36年7月19日大法廷判決・刑集15巻7号1106頁)とするところである
から,理由がなく,その余は,単なる法令違反,事実誤認,量刑不当の主張であっ
て,刑訴法405条の上告理由に当たらない。
なお,所論に鑑み記録を調査しても,刑訴法411条を適用すべきものとは認め
られない。
付言すると,本件は,(1)多数の者から多額の金員をだまし取るいわゆる架空
請求詐欺を行う組織的団体の構成員であった被告人が,平成16年10月13日か
ら同月16日までの間に,①その構成員であったA,Bほか6名ないし10名と
共謀の上,同じく構成員であった被害者4名を逮捕監禁又は監禁し,その際,うち
1名にナイフを突き刺して傷害を負わせ,②A,Bほか7名と共謀の上,うち1
名に対し,こもごも殴る蹴るなどした上,熱湯を掛けるなどの暴行を加えて熱傷性
ショック等により死亡させ,③A,Bほか2名と共謀の上,同様に暴行を受けて
衰弱していた他の1名に対し,粘着テープを口元や胸部等に巻き付けるなどの暴行
を加えて呼吸不全により死亡させ,④上記③の4名と共謀の上,残った2名を,
それぞれその鼻口部を塞ぐなどして窒息死させて殺害し,⑤A,Bほかと共謀の
上,被害者4名の死体を土中に遺棄したという傷害致死,殺人,死体遺棄,逮捕監
禁致傷,逮捕監禁,監禁,及び(2)平成16年10月から同年11月までの間の
組織的詐欺からなる事案である。
上記のうち重大な事犯である(1)の犯行についてみると,被告人らは,被害者ら
が中国人マフィアに被告人らを襲撃させて多額の現金を強奪する計画を立てている
と聞いて,被害者らからその計画の内容を聞き出すとともに,制裁を加えるために
監禁及び暴行に及んだものである。そして,監禁した被害者4名の処置に困り,被
害者らによる報復等を恐れた結果,被害者らを殺害するほかないと話し合い,殺害
の実行を暴力団関係者に依頼する交渉をしていた間に,殺害行為に及ぶ前の暴行に
よって被害者2名を死亡させ,その交渉が失敗に終わったことから,残りの被害者
2名の殺害に及んだものである。このような犯行に至る経緯及び動機に酌量すべき
事情は認められない。暴行は激しく執ようであった上,殺害行為の態様は,寝袋に
入れられ粘着テープにより何重にも緊縛されて身動きの取れない被害者2名の鼻口
部を塞ぐなどして窒息死させたもので,冷酷で非情というほかない。死体遺棄は,
犯跡を隠蔽するために,暴力団関係者に依頼して高額の報酬を支払い,被害者4名
の死体を無造作に土中深くに埋めたものであって,死者に対する畏敬の念のおよそ
感じられない犯行である。4名の命が失われた結果は甚だ重大で,遺族らの処罰感
情は厳しい。被告人は,一貫して謀議の中核であり,主導的かつ中心的立場で犯行
に及び,上記(1)①において自らも暴行を加え,上記(1)②の被害者の死亡後,Aの
Bらに対する殺害実行の指示を容認し,暴力団関係者への殺害依頼の交渉が決裂し
た旨の連絡を受けて自らもBに対し殺害実行を指示するなどし,死体遺棄について
も暴力団関係者に対する高額の報酬を用意しており,被告人が本件において果たし
た役割は大きい。被告人は,殺人への関与を否認するなど,真摯な反省の態度はう
かがえず,更生の可能性に乏しい。
以上のような諸事情に照らすと,被告人の刑事責任は誠に重いというほかなく,
殺人や組織的詐欺について共謀を争うほかは事実を認めていることや,実母や実姉
が被告人の更生に尽力する旨を述べていることなどの被告人のために酌むべき事情
を十分考慮しても,被告人の刑事責任は極めて重大であり,被告人を死刑に処した
第1審判決を維持した原判断は,当裁判所もこれを是認せざるを得ない。
よって,刑訴法414条,396条,181条1項ただし書により,裁判官全員
一致の意見で,主文のとおり判決する。
検察官北岡英男,同石原誠二公判出席
(裁判長裁判官岡部喜代子裁判官田原睦夫裁判官大谷剛彦裁判官
寺田逸郎裁判官大橋正春)

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