弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 被告人両名の弁護人高屋市二郎、同河野太郎の上告趣意第一点について。
 所論公判調書の「昭和三十一年七月二日」の記載は、記録に徴し、「昭和三十一
年六月十八日」の誤記と認められる。引用の判例は、公判開廷の年月日に関するも
のではなく、また公判開廷年月日に関する公判調書の記載が誤記と認められる場合
に関する判示をも包含するものとは認められないから、本件に適切でない(なお、
開廷月日の記載のない公判調書の効力に関する当裁判所第二小法廷判決、昭和二四
年(れ)二〇六二号、同年一二月二四日言渡、集三巻一二号二一二〇頁参照)。
 同第二点乃至第五点について。
 所論は事実誤認、単なる法令違反、量刑不当の主張を出でないものであつて、刑
訴四〇五条の上告理由に当らない。
 被告人両名の弁護人海野普吉、同坂上寿夫の上告趣意第一点について。
 引用の昭和二六年六月一日最高裁判所第二小法廷の判決は引用の昭和三〇年一〇
月一四日同小法廷の判決と、その趣旨とするところにおいて異なるところのないも
のと解するを相当とする。されば、原判決は結局これら引用の判例と同趣旨の判断
をしているものであつて、所論判例違反の主張は採るを得ない。
 同第二点について。
 所論は判例違反をいうが、引用の判例は本件に適切でなく、その実質は、単なる
訴訟法違反、事実誤認の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 同第三点について。
 所論は違憲をいう点もあるが、その実質は単なる訴訟法違反の主張であつて、刑
訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお、所論供述調書が任意性を欠くものであ
り、またこれを証拠にすることの同意が真意でなかつたと認むべき証跡は何ら記録
上存在しない。そして、原判決にたとえ所論の判断遺脱があつたとしても、所論供
述調書については、第一審公判ですべてこれを証拠にすることに同意しているので
あるから(記録二一丁)、右違法は判決に影響あるものとは認められない。)
  同第四点について。
  所論は量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
  被告人Dの弁護人松本正一、同寺浦英太郎の上告趣意第一点について。
  所論は判例違反をいうが、引用の昭和二六年六月一日最高裁判所第二小法廷の
判決は、昭和三〇年一〇月一四日同小法廷の判決と、その趣旨において異なるとこ
ろのないものと解するを相当とするところ、本件につき原審の認定した事実関係の
下においては、本件権利行使の方法が社会通念上一般に忍容すべきものと認められ
る程度を逸脱していると認むべきこと、
原判示のとおりであり、原判決は何ら引用の判例に反したものでない。
 同第二点乃至第四点について。
  所論は事実誤認、単なる法令違反、量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の
上告理由に当らない(所論供述調書を証拠に供することにつき、所論のような事情
で已なく同意をしたと認むべき証跡は記録上何ら認められない。)
  記録を調べても、所論の点につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められ
ない。
  よつて四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
  昭和三四年一〇月八日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    高   木   常   七

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛