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平成27年(し)第223号
保釈許可決定に対する抗告の決定に対する特別抗告事件
平成27年4月15日第三小法廷決定
主文
原決定を取り消す。
原々決定に対する抗告を棄却する。
理由
1本件抗告の趣意は,憲法違反,判例違反をいう点を含め,実質は単なる法令
違反,事実誤認の主張であって,刑訴法433条の抗告理由に当たらない。
2しかし,所論に鑑み,職権により調査する。
(1)本件公訴事実の要旨は,「被告人は,柔道整復師の資格を有し,予備校理
事長の職にあったものであるが,平成25年12月30日午後4時頃から同日午後
5時15分頃までの間,予備校2階にある接骨院内において,予備校生徒である当
時18歳の女性に対し,同女が被告人の学習指導を受ける立場で抗拒不能状態にあ
ることに乗じ,施術を装い,その胸をもみ,膣内に指を挿入するなどのわいせつな
行為をした」というものである。
(2)一件記録によれば,被告人は,第1回公判期日において,「被告人と被害
者が2人で犯行場所とされる部屋に入った事実はなく,公訴事実記載の行為は一切
していない」旨述べて公訴事実を争ったこと,第2回公判期日において,被害者の
証人尋問が実施され,被害者は公訴事実に沿う証言をしたことが認められる。ま
た,今後の審理予定として,弁護人は,被告人質問のほか,犯行現場の使用状況等
に関し,被害者証言を弾劾する趣旨で,本件当時,本件予備校に通っていた元生徒
1名の証人尋問を請求する方針を示している。
(3)原々決定は,第2回公判期日後に,保証金額を300万円と定め,被害
者,上記元生徒及び本件予備校関係者らとの接触を禁止するなどの条件を付した
上,被告人の保釈を許可した。
(4)これに対し,原決定は,弁護人が請求を予定している元生徒の証人尋問が
未了であり,本件予備校理事長の職にあった被告人が,上記元生徒ら関係者に働き
掛けるなどして罪証を隠滅することは容易で,その実効性も高いと指摘し,被告人
の保釈を許可した原々決定を取り消した。
(5)しかしながら,原々審が原審に送付した意見書によれば,原々審は,既に
検察官立証の中核となる被害者の証人尋問が終了していることに加え,受訴裁判所
として,当該証人尋問を含む審理を現に担当した結果を踏まえて,被告人による罪
証隠滅行為の可能性,実効性の程度を具体的に考慮した上で,現時点では,上記元
生徒らとの通謀の点も含め,被告人による罪証隠滅のおそれはそれほど高度のもの
とはいえないと判断したものである。それに加えて,被告人を保釈する必要性や,
被告人に前科がないこと,逃亡のおそれが高いとはいえないことなども勘案し,上
記の条件を付した上で裁量保釈を許可した原々審の判断は不合理なものとはいえ
ず,原決定は,原々審の判断が不合理であることを具体的に示していない。そうす
ると,原々決定を裁量の範囲を超えたものとして取り消し,保釈請求を却下した原
決定には,刑訴法90条,426条の解釈適用を誤った違法があり,これが決定に
影響を及ぼし,原決定を取り消さなければ著しく正義に反するものと認められる。
3よって,刑訴法411条1号を準用して原決定を取り消し,同法434条,
426条2項により更に裁判すると,上記のとおり,本件については保釈を許可し
た原々決定に誤りがあるとはいえないから,それに対する抗告は,同条1項により
棄却を免れず,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官大谷剛彦裁判官岡部喜代子裁判官大橋正春裁判官
木内道祥裁判官山崎敏充)

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