弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

平成13年(行ケ)第287号 特許取消決定取消請求事件
     判    決
 原 告 ダイハツ工業株式会社
 原 告 株式会社不二機販
 被 告 特許庁長官 及川耕造
     主    文
 本件訴えを却下する。
 訴訟費用は原告らの負担とする。
     事実及び理由
 1 原告らは、「特許庁が異議2000-73899号事件について平成13年
5月9日にした決定を取り消す。」との判決を求め、被告は、主文第1項同旨の判
決を求めた。
 2 原告らは、平成4年6月22日、平成3年10月17日出願の平成3年特許
願第267987号に基づく優先権主張を伴い、名称を「浸炭焼入れ部品の疲労強
度向上方法」とする発明について特許出願(平成4年特許願第162380号)
し、特許第3033638号として登録された。
 本件特許に対しては特許異議の申立てがあり、異議2000-73899号事件
として審理された結果、平成13年5月9日、「特許第3033638号の請求項
1に係る特許を取り消す。」との決定があり、その謄本は、平成13年5月26日
12時、当時の原告ら代理人であったA弁理士事務所に送達された。
 本件決定の取消しを求める本訴の訴状が当裁判所に提出されたのは、平成13年
6月26日(火)であった。特許法178条3項所定の出訴期間は平成13年5月
26日から30日以内であり、同法3条に従い平成13年6月25日(月)までで
あったから、本訴提起は特段の事情のない限り、出訴期間経過後にされたものであ
って、不適法なものである。
 3 原告らは、本件においては民訴法97条所定の当事者の責めに帰することが
できない事由が存するとして、別紙原告らの主張のとおり主張するが、当裁判所
は、本件において上記当事者の責めに帰することができない事由は存しないものと
判断する。その理由は次のとおりである。
  (1) 甲第1号証、乙第1号証及び原告ら代理人Bが平成13年8月8日付けで
当裁判所にファックス送信した事実説明書によると、原告らの代理人であったA弁
理士の事務所職員は、平成13年5月26日に本件決定謄本の送達を大阪西郵便局
配達担当者から受けたこと、同日は土曜日であったため、同職員は次の事務所営業
日である5月28日(月)に至って、受領した決定謄本1頁の右肩に同日付け事務
所受領印を押した上で、翌29日に原告ら担当者に引き継いだこと、原告らは、本
件決定に対する取消訴訟である本訴提起を、原告ら訴訟代理人である弁理士らに依
頼し、同弁理士らは決定謄本に押された平成13年5月28日の受領印に基づき訴
訟提起期限を算出した上で本件訴状を当裁判所に郵送し、平成13年6月26日当
裁判所において本件訴状が受け付けられたこと、の各事実を認めることができる。
  (2) 原告らは、原告ら代理人であるB弁理士が、平成13年6月12日特許庁
に電話をして、決定謄本の原告らへの送達日が平成13年5月28日であったとの
事実を特許庁担当者から確認を得たと主張し、甲第10号証の1(NTTコミュニ
ケーションズ利用分ダイヤル通話料金明細内訳書)には、同日13時48分、原告
ら代理人事務所から特許庁の代表電話番号に対する電話があったことの記録があ
る。しかし、甲第10号証の1によってもその電話内容を認めることはできない
し、他に、原告ら主張のように、原告ら代理人が決定謄本の原告らへの送達日を特
許庁に確認したことを認めるべき客観的証拠はない(甲第11号証(B弁理士の宣
誓供述書)には、同弁理士が6月12日特許庁審判部書記課に電話をかけて担当者
に確認を求めたところ、送達日は5月28日であったとの回答を得た旨の記載があ
るが、その担当者名、回答の具体的根拠内容を認定するに足りる客観的証拠は存し
ない。)。
  (3) 本件において出訴期間が遵守されなかった発端は、決定謄本の送達を受け
た当時の原告ら代理人事務所の職員が事務所受領印として、送達された日付ではな
く2日後の日付のものを決定謄本に押捺したことにあり、かつ、このことが原告ら
担当者あるいはその後原告らの代理人となった弁理士らに伝わらなかった点にある
ことは明白である。送達を受けた当時の代理人と、その後本訴提起を受任した代理
人とは別の弁理士であるが、両者は同じ原告らの代理人として、出訴期間遵守の関
係では共同して最善の注意を払う必要があり、送達日の調査、確認を慎重かつ正確
に行うべきであったといわなければならない。このことにかんがみれば、送達日が
客観的に明らかな本件において、出訴期間が遵守されなかったことにつき民訴法9
7条所定の当事者の責めに帰することができない事由が存するものと認めることは
できない。
 その他、本件記録に現れる事実及び原告らが主張する一切の点を考慮しても、出
訴期間経過後にされた本訴提起を適法なものとすべき特段の事情に該当すべき事実
関係は見当たらない。
 4 よって、主文のとおり判決する。
(平成13年12月11日口頭弁論終結)
 東京高等裁判所第18民事部
         裁判長裁判官   永   井   紀   昭
            裁判官   塩   月   秀   平
            裁判官   古   城   春   実
(別紙)原告らの主張

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛