弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件申立を棄却する。
         理    由
 記録並びに別紙上告上申書に依れば、申立人は申立人に対する横領、窃盗、文書
偽造行使詐欺被告事件につき大正一二年一一月三〇日横浜区裁判所の言渡した有罪
判決に対し控訴の申立をなし、大正一三年二月二五日控訴審である横浜地方裁判所
の言渡した有罪の確定判決に対し昭和三二年一二月二四日同裁判所に再審の請求を
なし、同三三年六月五日同裁判所のなした再審請求棄却決定に対し東京高等裁判所
に即時抗告をなしたところ、同三四年八月一七日同裁判所は抗告棄却の決定をした。
申立人は右抗告棄却決定に対しこれを不服とし最高裁判所に上告をするというので
ある。
 右の事実によれば、前記被告事件は現行刑訴法施行前に公訴の提起があり且つ終
結した事件であることが明らかであるから、本件再審請求事件は、現行刑訴法施行
後にその請求がなされたものではあるが、なお刑訴法施行法(昭和二三年法律二四
九号)二条の定めるところに従い、同法一条にいわゆる旧法及び刑訴応急措置法に
より処理されるべきものである。
 しかして上告は、高等裁判所がした「判決」に対して最高裁判所にこれをするこ
とができ(刑訴応急措置法一三条)、本件の如く再審請求棄却決定に対する即時抗
告を棄却した高等裁判所の「決定」に対して最高裁判所に上告をすることを許した
法律の規定は存しないから、本件上告の申立は不適法である。
 また裁判所法七条によれば、最高裁判所は、上告の外には、訴訟法において特に
定める抗告についてのみ裁判権を有し、本件再審請求事件の如きいわゆる旧法事件
については、刑訴応急措置法一八条のように特に最高裁判所に抗告をすることがで
きるものと定められた場合の外は最高裁判所に抗告をすることは許されないもので
あることは既に当裁判所の判例とするところであるから(昭和二二年一二月八日第
一小法廷決定、刑集一巻五七頁、同二三年二月一七日第二小法廷決定、刑集二巻二
号一〇二頁)、その他の高等裁判所の決定に対し最高裁判所に抗告その他不服の申
立をすることは不適法である。
 しかるに本件不服申立理由は、原決定において法律、命令、規則又は処分が憲法
に適合するかしないかについてした判断が不当であることを問題としているもので
なく、刑訴応急措置法一八条に規定する場合に該当しないことは、本件上告上申書
自体により明らかであるのみならず、他に訴訟法において本件の如き不服申立を最
高裁判所になしうることを定めた特別の規定もないから、本件不服申立は最高裁判
所に対する抗告としてもまた不適法である。
 よつて前記旧法四二〇条 四六六条一項により裁判官全員一致の意見で主文のと
おり決定する。
  昭和三四年一二月二六日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    高   橋       潔
            裁判官    島           保
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    石   坂   修   一

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛