弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     原判決中被告人に関する部分を破棄する。
     被告人を懲役一年六月及び罰金一千円に処する。
     右罰金を完納することができないときは金五十円を一日に換算した期間
被告人を労役場に留置する。
         理    由
 弁護人内田八三郎、同横地秋二の上告趣意並びに弁護人端元隆一の上告趣意第二
点について。
 しかし、原判決は、結局証拠に基き被告人並びに原審相被告人Aの本件賍物の運
搬は、被害者のためになしたものではなく、窃盗犯人の利益のためにその領得を継
受して賍物の所在を移転したものであつて、これによつて被害者をして該賍物の正
常なる回復を全く困難ならしめたものであると認定判示して賍物運搬罪の成立を肯
定したものであるから、何等所論判例と相反する判断をしていない。されば、所論
は、いずれも原判決の認定と異つた事実関係を前提とするものであつて、その前提
を欠き刑訴四〇五条の適法な上告理由として採用し難い。
 弁護人端元隆一の上告趣意第一点について。
 原判決が被告人Bに対し昭和二四年一月下旬頃原判示一の賍物運搬の事実を認定
し、これに対し、行為時法たる刑法二五六条二項、六〇条、裁判時法たる同法二五
六条二項、六〇条、罰金等臨時措置法二条、三条にあたるところ右は犯罪後の法律
によつて刑の変更のあつた場合にあたるので刑法六条、一〇条によつて新旧両法を
比照しその軽い行為時法の刑を適用すると説明しながら、罰金一万円に処した点に
は誤りがある。けだし、軽い行為時法たる刑法二五六条二項の法定刑は十年以下の
懲役及び千円以下の罰金であるからである。かように原判決には法の適用を誤つた
違法があつて、これを破棄しなければ著しく正義に反するものといわざるを得ない。
 よつて、刑訴四一一条一号により原判決中被告人に関する部分を破棄し、同四一
三条但書により被告事件につき直ちに判決することができるものと認めるから、同
弁護人の量刑に関する論旨第三点に対する判断を省略し、原判決の確定した判示一
の事実に対し法令を適用するに、被告人Bの判示行為は、行為時法によれば刑法六
〇条、二五六条二項に、裁判時法によれば同法六〇条、二五六条二項、罰金等臨時
措置法二条、三条に該当するところ、右は犯罪後の法律に因り刑の変更あつたとき
にあたるものと解されるから、刑法六条、一〇条により新旧両法を比照しその軽い
行為時法の刑を適用し、その所定の刑期及び金額の範囲内で被告人を懲役一年六月
及び罰金一千円に処し、刑法一八条により罰金を完納することができないときは金
五〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置すべきものとし、主文のとおり
判決する。
 この判決は裁判官全員一致の意見である。
 検察官 福原忠男関与
  昭和二七年七月一〇日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    沢   田   竹 治 郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    岩   松   三   郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛