弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告理由第一点は原判決の主文には矛盾齟齬があると主張し、そして原判決の主
文第一項には「本件控訴を棄却する」とあり、その第二項乃至第五項には「原判決
を左のとおり変更する(二項)。控訴人と被控訴人とを離婚する(三項)。控訴人
と被控訴人との間に生れた長男D、同二男Eの親権者を父たる控訴人、同じく長女
Fの親権者を母たる被控訴人と定める(四項)。訴訟費用は第一、二審共控訴人の
負担とする(五項)。」とあつて、原審は果して本件控訴を理由ありとしたもので
あるか否かについて、前後牴触する判示をしているが如くに見える。
 しかし、原判決の全文を熟読すれば、原審は被上告人(被控訴人であり、原告で
ある。)の本訴離婚の請求を理由ありと認め、従つてその請求を認容した点におい
て第一審判決を正当としたが、民法八一九条二項により親権者を定める点に関して
は前掲主文第四項記載のとおりに定めるのを相当と認め、従つて第一審判決が長女
Fの親権者をも上告人と定めたのを失当とし、結局本件控訴は一部理由ありと判断
し、なお訴訟費用は第一、二審とも上告人をして負担せしむべきものとの判決をな
したものであることが了解できる。
 およそ、控訴を一部理由ありとした場合においては、控訴審判決の主文では、原
判決中控訴を理由ありとする失当の部分のみを取消し、これに代えて改めてなすべ
き判断の結論を掲記し、控訴を理由なしとする部分については、控訴を棄却する旨
すなわち原判決を維持する趣旨を明確にすれば足るのであるが(民訴一九八条参照)、
一般には「原判決を左のとおり変更する」旨の記載をなし、次に原判決中控訴を理
由ありとした部分を変更してこれに代えて正になすべき判断の結論を掲記し、その
他の部分は原判決主文同旨の記載をなし、以て原判決中如何なる部分が変更され、
如何なる部分が維持されたか、換言すれば控訴が一部についてのみ理由ありとされ、
他の部分については理由なしとして排斥されたかを明確にする慣例である。されば
本件でも、原判決はその主文において前示第二項以下の部分のみを掲記さえすれば、
その判旨を表現するに必要にして十分であつたのであり、第一項の如きは、全く無
用の記載をなしたに過ぎないものといわざるを得ない。原審がかかる無用の記載を
なすに至つた所以のものは、本件控訴の申立において上告人は第一審判決中離婚を
宣告した部分のみに言及し、裁判所が職権を以て判断し得べき親権者の裁定に関す
る点には触れていなかつたため、単に親権者の裁定の点について第一審判決を失当
と認めただけで離婚の請求に関する限り第一審判決を正当としこれを維持すべきも
のと考慮した原審はその趣旨を表現するため「本件控訴を棄却する」との記載をな
したに過ぎないものと認められる。この意味において右主文第一項の記載は主文第
三項の記載と重複して同一趣旨を表明したに止まるのであつて、必ずしも所論のよ
うに前後矛盾するものではない。それ故論旨は採るを得ない。
 また上告理由第二点は違憲をいう点もあるが、その実質は事実審の裁量に属する
証拠の取捨判断、事実認定を非難し、原審の認定に即しない事実を前提として民法
七七〇条一項五号の擬律錯誤を云為するに帰し、(原審の確定した事実関係の下で
は本件婚姻につきこれを継続し難い重大な事由があるとなした原判旨は首肯できる。)
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月
四日法律一三八号)一号ないし三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法
令の解釈に関する重要な主張を含む」ものとは認められない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    岩   松   三   郎
            裁判官    真   野       毅
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    入   江   俊   郎

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