弁護士法人ITJ法律事務所

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          主     文
      本件各控訴をいずれも棄却する。
          理     由
 本件各控訴の趣意は,被告人Aについては弁護人小池剛彦作成の控訴趣
意書及び控訴趣意補充書,被告人Bについては弁護人村井正義作成の控訴
趣意書(訂正後のもの),平成13年5月14日付及び同年8月1日付各控訴趣
意補充書,並びに被告人Cについては弁護人宮崎好廣作成の控訴趣意書及
び控訴趣意補充書に,これらに対する答弁は検察官杉本一重作成の答弁書
に,それぞれ記載のとおりであるから,これらを引用する。
 そこで,各所論(当審における弁論を含む)にかんがみ,記録を調査し,当審
における事実取調べの結果をも加えて検討する。
第1 事実誤認,法令適用の誤り等の論旨について(被告人C関係)
所論は,これらの点に関して,るる論じているが,要するに,株式会社D製作
所(以下,D製作所という。)からE建設株式会社(以下,E建設という。)に対し
てなされた請負工事代金の前払は,原判決のように,これをE建設に対する実
質的な融資と見るべきではなく,D製作所とE建設との事業提携に基づく工事
案件持込みの見返りとしてなされたもので,双方にとって利益をもたらす合理
的な経済的取引であるところ,E建設には本件当時各工事を完成させる能力
があったから,損害の発生を問題とするならば,前払の時点ではなく,受注工
事を完成できなかった時点であると見るべきであるし,現に,本件工事の一つ
である「Fランド改装工事」(以下,工事案件の名称については,「Fランド工事」
というように,建築物の名称のみで略称する。)は予定通り完成されており,他
の工事についても原判示のような重大な問題を抱えていたものではない,ま
た,であるからこそ,被告人Cには,任務違背及び損害発生の認識はなかった
のであるというのである。
そこで検討するに,なるほど,被告人Cは,当審公判廷においても,約42億
円相当の受注物件を出した見返りを求めたものである旨供述をしており,本件
各工事案件はいわゆる架空のものではなく,D製作所に形式的に計上される
売上高としては所論のとおりであると認められる。しかし,原判示のように,本
件各融資の当時,E建設はいつ倒産してもおかしくない状態にあり,E建設は
融資が途絶えた時点で,工事を施工,完成できなくなるのは明らかであったか
ら,このような会社に工事を施工し,完成する十分な能力があったといえない
ことも自明である。そうすると,何ら担保裏付けのない本件各前払金の支払
は,E建設に対する実質的な融資と評価すべきであり,前払金の支払の時点
で,いずれ回収困難に陥る可能性が極めて高かったから,被告人Aとしては,
このような実質的に無担保融資に当たる前払金の支払を実行すべきではなか
ったのであり,損害もこの時点に発生したと見るべきである。よって,これに反
する認定を前提とする所論はいずれも採用することができず,原判決には何ら
事実の誤認及び法令適用の誤りは認められない。以下,若干,所論にかんが
み,必要な範囲で補足する。
まず,D製作所の側にもメリットがあったはずだとする所論について見るに,
本件の各工事案件の内容については,原判決が「争点に対する判断」第二の
一の2の(三)において説示するとおり,いずれも受注に関する問題を抱えた案
件である上,当時のE建設の資金繰りの行き詰まった状況の下では,実際に
契約を締結した場合でも,工事の完成が不可能になり,施主から代金の支払
を受けることができなくなる可能性が高いというリスクを背負うことは明らかで
あるから,D製作所にとって所論のようなメリットがあるとはいえない。そして,
平成6年5月までD製作所の代表取締役社長であったG(以下,G社長とい
う。)の警察官調書(甲131)及び本件当時同社の総務部長代理であったH
(以下,Hという。)の検察官調書(甲13)によれば,G社長は,被告人Aを全面
的に信頼しており,原判示の前払に関する決裁についても,被告人Aの口頭で
の報告を信用してされたものであるところ,本件の発覚の契機となったのは,
平成6年7月に密告書簡が届いたことであり,Hが当時の社長であるIの命を
受けてE建設との取引関係につき調査した結果,初めて明るみに出たもので
あることからすると,E建設との提携の実態については,新規事業開始に関し
て社内で十分な議論を詰めた結果というよりは,被告人Aがほぼ独断で事を
進め,被告人Bがその業績を社内でアピールしていただけにすぎないものと考
えられる。
 さらに,この工事案件の問題性については,原判決が「争点に対する判断」
第二の一の2の(三)において説示するとおりであって,Fランド工事について
は,D製作所にとって有利とは言い難い複雑な契約をした上で何とか成約にこ
ぎ着け,施工はされたものの,D製作所側としては,信用に不安のある長期の
分割払債権を残す結果となっていること,Jビル工事及びKマンション工事につ
いては,いずれも成約はしたものの,着工が大幅に遅れ,結局いずれも工事
の完成には至らず他の業者に施工してもらう結果となったこと,L駅前ビル工
事の件については,当時地上げがまだ完了しておらず,入居者の明渡しもま
だ済んでいないような場所であれば,着工の具体的な時期についてなど到底
考えられる状態ではなかったことからすると,これらの問題が解決する前に請
負代金の前払に踏み切るということは,D製作所側が一手にこれらの問題によ
るリスクを背負うということにほかならない。
次に,所論が強調する工事完成能力の点については,確かに所論のいうと
おり,工賃延べ払いや一括上請負の方法などによって,工事を継続する方法
を講じることができるうちは,個々の工事を完成させることも可能であるところ,
被告人Cも当審において,E建設は倒産するまでの間にも現実に工事を完成
させた物件がある旨所論にそう供述をしており,これにそう工事完成承認書
(当審弁9,10)及びMビル新築工事提出書類一式(同弁11)の存在も認めら
れるところである。しかし,原判決が「争点に対する判断」第二の一の2の(四)
において説示するとおり,当時のE建設が工事を施工,完成するためには,将
来更に同程度の融資を受けて自転車操業的に回転させていくほかはなく,こ
の間に資金繰りの手段が底をつけば,E建設は直ちに倒産に追い込まれ,即
時工事ができなくなる状況であったことも自明である。事実,本件に関する各
工事案件中,工事の完成にまで至ったのはFランド工事のみであって,その他
の工事については完成に至らなかったことは,このような危険が顕在化したも
のということができるのであって,当該期間中に一部施工され,完成した工事
があったとしても,全体としてみれば,E建設に工事完成能力がなかったことに
は相違がない。
また,所論は,工事代金の前金払は,法的には建築請負契約において元請
負業者が当然配慮すべき事柄である上,工事1回目の前金払がなされた経緯
を見ても,それが通常の経済取引であることがうかがわれ,資金繰りのためだ
けのものであるとは認められないというが,所論が摘示する建設業法24条の
3は,元請業者が代金を受領してから1か月以内にできるだけ早く下請業者に
代金を支払わなければならない,という規定であり,同法41条2項は,都道府
県知事等が,必要があれば特定建設業者に対し下請業者の賃金について立
替払をすること等を勧告することができるという規定であって,これらの立法趣
旨が元請業者の下請業者に対する保護にあるというのは所論のとおりとして
も,D製作所と施主が正式の請負契約を締結する前に前払金を渡すことまで
当然の配慮であるというのは行き過ぎである。原判決が「争点に対する判断」
第二の一の2の(三)において説示するとおり,本件当時のE建設は,前払金の
ほぼ全額を手形決済や会社経費の支払に充てており,会社の資金繰りは自
転車操業状態であって,底をつけば直ちに工事の施工もできなくなる状況にあ
った以上,D製作所の前払のリスクは大きいものであって,所論は採り得な
い。また,原判決が「争点に対する判断」第二の一の1の(一)において説示す
るとおり,E建設が所論の1回目の前金払を受ける際には,メインバンクからの
融資も断られる状況にあるなど,信用状況が極度に悪化しており,いつ倒産し
てもおかしくない状態であったもので,所論のように少なくとも初期の段階では
通常の経済取引であったなどということは到底言い得る状況でなかったことが
明らかであり,所論は理由がない。
 最後に,被告人Cの認識の点については,原判決が「争点に対する判断」第
二の三の1及び2で認定説示するとおり,被告人Cが当時のE建設の経営状
態,ひいては工事施工能力を熟知しながら,被告人Aに融資を懇願し,同人が
格別の資料の提出も求めず本件前払金の交付に踏み切っていることを承知し
ている点や,原判示N株式会社(以下,Nという。)の融資時に発生した問題な
ど,被告人Cが知っていた事項を総合考慮すると,被告人Cが被告人Aの任務
違背及び損害発生に関する認識を欠いていたものとは到底考えられない。
本件各工事案件に関する請負契約の内実についてその全容を承知していた
のは,前述のように,D製作所内部では被告人Aと被告人Bのみであって,G
社長はじめその他の者は,被告人Aらの報告を信じて個々の支払に関する決
裁に当たっていたものであり,本件に関する契約の全容をG社長が理解した
上でのことであったとは認め難く,所論のようにE建設に対して請負代金の前
払による実質的融資を行うという点まで含めて,D製作所全体の了解のもとで
の取組であったなどということはできない。被告人Cが被告人Aに対し,G社長
に対するあいさつを申し入れた点に関する所論については,原判決が「争点に
対する判断」第二の三の5の(三)において判示するとおりであるし,そもそもG
社長は,E建設との取引の内実についてはともかく,取引をしていること自体に
ついては承知しており,対外的な書類についてもG社長名での決裁が行われ
ていたのであるから,被告人Cがあいさつに行こうとしたことは当然であるとし
ても,この事実は,被告人CがG社長も本件各工事案件に関する取引の全容
を承知していると理解したということとは必ずしも直結しないものであって,所
論は採り得ない。
その他所論が指摘する点を逐一検討しても,原判決に所論の事実誤認及び
法令適用の誤りがあるとは考えられない。
なお,原判決には審判の請求を受けた事件について判決せず,又は審判の
請求を受けない事件について判決した疑いがあり,ないしは訴因変更の手続
を経ないで審判した点について訴訟手続の法令違反があるとの所論について
は,公訴事実記載の訴因と原判決が認定した「罪となるべき事実」は,いずれ
も被告人3名らが共謀の上,被告人Aが,D製作所とE建設との間で締結した
前記各工事の請負代金を,その任務に背いて無保証で前金払をしたという行
為について訴追し,認定判示したものであって,形式的にも内容的にもそごは
認められないし,訴因変更の必要があるとも考えられない。原判決が「争点に
対する判断」において説示する「実質的な融資」という点は,前記訴因及び「罪
となるべき事実」において認定した前金払について,その本質はE建設に対す
る融資であると判示しているものにすぎず,いずれの所論も採用できない。ま
た,所論は,被告人Cは身分のない共同正犯として起訴されたにもかかわら
ず,起訴状記載の罰条の項に,被告人Cに関して刑法65条1項,2項の記載
が欠落しており,原審も罰条の追加の手続を促さなかったとして,原審の訴訟
手続がずさんであると論難しているが,起訴状に同条項を記載する必要はな
いし,原審第2回公判において,検察官が,同条の適用がある旨釈明してお
り,原審の訴訟手続の法令違反が問題となる余地はない。
刑訴法335条2項の判断を逸脱した訴訟手続の法令違反があるとの所論に
ついては,特別背任罪における任務違背性の有無の判断は,構成要件要素
の有無に関するものであって,所論のいう刑訴法335条2項の判断には該当
せず,所論は前提を欠く。
第2 量刑不当の論旨について(全被告人関係)
 1 被告人Aの弁護人の所論は,原判決が,本件共犯者中被告人Aの責任
を最も重いとしたのは皮相な判断であり,本件の主犯は被告人Cであり,被告
人Bにも被告人Aと同等の責任があるから,被告人Aを共犯者中で最も重い懲
役3年の実刑に処した原判決の量刑は重きに失し,刑の執行を猶予するのが
相当である,というのである。
 一方,被告人Cの弁護人の所論は,被告人Cは,E建設とD製作所との事業
提携を積極的に進めたものにすぎず,決して被告人Aに私情で「不正融資」を
してくれるように働きかけたわけではなく,被告人AがD製作所の利害を検討し
た上で判断したものであるから,被告人Cが仮に有罪であるとしても,懲役2年
6月の実刑は重きに失し,刑の執行を猶予するのが相当である,というのであ
る。
 さらに,被告人Bの弁護人の所論は,被告人Bは,被告人Aの命令に従って
本件に関与したものにすぎない反面,被告人Cは被告人Aと意思を通じてすべ
ての事情を承知しており,被告人Bが独自の行動を取ったとされる点について
も,必ずしもそのようにはいえないから,被告人Bに対して,被告人Aよりわず
か1年,被告人Cよりわずか半年短い懲役2年の実刑判決を下し,執行猶予
の判決としなかった原判決は,被告人Bにとって不当に厳しく,量刑の均衡を
失している,というのである。
 そこで,本件各犯行全体に関する事情を検討した上で,所論にかんがみ,各
被告人に対する原判決の量刑の当否について検討する。
 2 本件は,前記のとおり,被告人らがE建設の役員らと共謀して,E建設の
手形決済資金等を捻出するため,被告人Aが任務に背き,無担保で,前後4
回にわたり,請負工事代金の前払金名下に,合計8億5000万円を超える融
資を行って,D製作所に対し,同額の財産的損害を負わせたという事案であ
る。
 既に倒産の危機に瀕していたE建設に対し,D製作所が融資を行うということ
自体が極めて異常な事態であること,手段方法が計画的であり,最初からD製
作所に実害を及ぼす可能性の高いものであったこと,被害額が巨額であり,実
際の損害額も多大であることについては,いずれも原判決が「量刑の理由」二
の1において説示するとおりであって,本件は,罪質,犯行の態様及び結果の
いずれにおいても,誠に重大であるといわなければならない。
 被告人Cの弁護人の所論は,本件における被告人Aの任務違背は,請負工
事代金の支払方法として前金払をした点にあるにもかかわらず,原判決は融
資ととらえていることから,違法性の評価に大きな違いが出るところ,原判決は
その評価を誤っている,というが,本件における前払の本質が融資であること
は前述のとおりであって,所論は当を得ない。また,同所論は,E建設が手掛
けた工事の出来形分を控除すれば,実質の損害額は原判決が判示するもの
より低い約6億3475万円となるし,D製作所が本件各工事について,元請業
者としての経済的利益を得ている点もしん酌すべきであるというが,関係証拠
によれば,D製作所は,E建設が完成できなかった工事について,別の業者に
依頼するなどしていることから,未完成の工事についてE建設の出来形分を損
害額から控除するのは相当ではないし,D製作所が実質的な経済的利益を得
たものとは考えられないことについては前述のとおりであって,所論は採り得
ない。
 3 各被告人の量刑に関する所論
(1) 被告人Aについて
ア 被告人Aについては,原判決が「量刑の理由」三の1において説示すると
おり,本件当時,D製作所の常務取締役として,同社の業務全般を統括掌理し
ていたものであり,同社の資産確保に万全を期すべき任務を有していたにも
かかわらず,その任に背き,倒産の危機に瀕していたE建設に巨額の融資を
実行したものであって,まさに本件の主犯といわなければならず,その過程で
代表取締役の実印を無断で押捺するなどの手段にも出ていることからすると,
犯情はすこぶる悪質であるといわなければならない。
被告人Aの弁護人の所論は,被告人Aは被告人Cに欺罔された側面があり,
実質的な主犯はCである,というが,本件は本質的にD製作所に対する任務違
背という側面から罪責の軽重をとらえるべき事案であるところ,原判決も「量刑
の理由」四の1において説示しているように,被告人Cの意図が被告人Aの弁
護人の所論のようなものであったことが否定できないとしても,D製作所との関
係では被告人Aの刑責が最も重いとしたのは相当と考えられる。
 イ 被告人Aが本件犯行に及んだ動機について,原判決は,旧友である被告
人Cの窮状を救うのみならず,被告人AがO邸工事の融資に関する不正行為
の露見を防ぐという自己保身的な動機もあった旨認定しているところ,被告人
Aの弁護人の所論は,原判決が認定の根拠とする同被告人の検察官調書(乙
2)は,本件起訴直前の平成9年12月7日に,朝から深夜までの長時間にわ
たる取調べによって作成されたものであって,被告人Aとしては,「自己保身」
というくだりは真意でないにもかかわらず,そのような供述記載となったのは,
検察官が認めるよう強く迫ったためであり,実際は,当時,D製作所の新規事
業開拓に腐心していたところ,旧友の被告人Cから窮状を訴えられ,平成6年
4月,5月の窮状を乗り切れば,その後は手形を切っていないから,E建設の
経営が正常化するとの説明を信じ,被告人Cを救うとともに,E建設との提携
がD製作所の新規事業進出につながり,業績向上になるとの安易な考えがあ
ったにすぎないものであって,原判決はこの点において量刑に関する事実の
誤認がある,といい,一方,被告人Bの弁護人の所論は,被告人Aが本件に及
んだ動機は,被告人Aが解雇されることを回避することにあったものであり,被
告人AがE建設との業務提携を検討する際に資金繰りのシミュレーションをし
たなどという供述はこじ付けであるし,原判決が説示するE建設の経営状況を
見ると,被告人Aが被告人Cの言葉をまともに信用して騙されたというような状
況ではなかったことは明らかである,という。
 被告人Aが,本件各犯行に先立つ平成6年3月,E建設に対し,O邸工事の
請負代金の前払として,原判示の発注書融資の方法を用いて4000万円を不
正に融資したものであることについては争いのないところであるが,この時の
前払金の額と本件各工事案件に関するE建設の前払金の額とでは格段に差
があるものであることや,O邸の施主がD製作所の元従業員であることなどか
らして,仮にO邸の工事が完成できなかったとしても,被告人Aが自ら収拾する
ことも不可能ではない程度のものであって,被告人Aがこの事実を隠蔽し,解
雇を回避するなど自己保身を図ることを主たる目的として本件各犯行に及ん
だとする被告人Bの弁護人の所論には,やや飛躍があるように思われる。
 ところで,被告人Aは,捜査段階から被告人Cに対する友情から本件各犯行
に及んだことを一貫して供述しており,被告人Cの供述その他の証拠に照らし
ても,特にこれと矛盾する事情は見い出せない。被告人Bの弁護人の所論
は,被告人Aは,被告人CがE建設の倒産後設立したP建設株式会社の副社
長待遇として入社し,逮捕までの間月額50万円の給与を受けているなど,実
質上リベートと認められる相当額の金員を受領している,というが,本件当時
のE建設の経営状態にかんがみると,被告人Cが,本件当時から被告人Aを
優遇する約束などをしていたというのも現実的ではないから,これらが本件の
動機となったものとも考えにくい。一方,被告人Aは,被告人CからFランド工事
等に関する前払金の相談を持ち込まれた際に,O邸の件が全く頭をかすめな
かったわけではないと原審公判廷で供述しており,O邸の件が発覚することに
対する懸念も全くなかったわけではないことを自認している。そうすると,被告
人Aの検察官調書(乙2)の自己保身目的に関する供述は,被告人Aの前記懸
念を強調して録取されたきらいがあるとしても,その内容が全く誤りであるとま
ではいえない。そして,原判決は,罪となるべき事実において,E建設の利益を
図る第三者図利の目的を認定し,自己保身の自己図利の目的は認定してい
ないし,量刑の理由で,この点に言及しているのも,前記のような意味での自
己保身目的がなかったともいえないという程度のものと解することができるの
であって,これが不当であるとまではいえない。
 なお,被告人Aの弁護人の所論のいうD製作所の新規事業開拓につながり,
業績向上になるという点については,前記第1で検討したとおり,当時のE建
設の経営状況からして,客観的には極めて困難であることは自明であるにも
かかわらず,被告人Aが自己の行動を合理化するため無理にそのような理屈
を付けて自分を納得させていたにすぎないものであると考えられるから,到底
採り得ないものである。
 ウ そうすると,被告人Aは原審においてD製作所に300万円を弁償したほ
か(なお,被告人Bの弁護人の所論は,この300万円については被告人Cが
負担したものであって,被告人Aに有利にしん酌することはできない,という
が,D製作所との関係で被害弁償がされたという点においては,原判決が説
示するとおり,被告人Aにとって酌むべき事情と解される。),原判決後,D製作
所との間に,判決確定後,保釈保証金中から700万円を支払う旨の合意が成
立し,その他終生毎月1万円ずつの支払を約して現実に支払を続けているこ
と,当審においては基本的に事実関係を認めて反省の態度を示していること
など,所論の指摘する被告人Aのために酌むべき事情を考慮しても,本件の
罪質,被害額,社会的影響等にかんがみると,同被告人を懲役3年に処した
原判決の量刑は,誠にやむを得ないものであって,これが重過ぎて不当であ
るとはいえない。
 (2) 被告人Bについて
 ア 被告人Bについては,原判決が「量刑の理由」三の2において説示すると
おり,D製作所の部長代理若しくは部長として,被告人Aの命令にちゅうちょな
く従い,被告人Aの任務に違背することを十分認識しながら,実務的な手続の
ほとんどすべてを自ら積極的に行い,本件各融資を実現させているものであっ
て,本件各犯行への関与の程度は深いものであると認められる。
 被告人Bの弁護人の所論は,①被告人Bは,上司である被告人Aに恩義を
感じており,本件に関する被告人Aの指示命令を受けた当初は,被告人B自
身もD製作所の利益になる業務提携であるものと理解して,積極的に業務を
進めていたものである,②被告人Bは,平成6年3月ころ,原判示Nの融資の
件に関与したことから,被告人Aが任務に違背してE建設に融資をしようとして
いたことを知り,同月のO邸工事にからむ融資の際には,罪悪感から被告人C
らに対し,これきりにしてほしい旨話し,その直後の同年4月に2億円の追加融
資を求められた時には,被告人Bはいったん断った経緯があるなど,被告人B
としては,E建設に対する資金繰り援助については縁を切りたいと思っていた
が,被告人AがE建設をバックアップしていること等もあって,被告人Bの裁量
のみではE建設に対する融資の援助を打ち切るか否かを決めかねる状況にあ
った,③当時のD製作所内部における被告人Aの権力は絶大であり,同被告
人に逆らうことのできる実情ではなかった中で,被告人Bは異例の早さで部長
代理から部長へ昇進した上,恩義のあるG社長から「被告人Aの指示によく従
ってやってほしい」と言われ,被告人Aに協力せざるを得ない立場に置かれた
が,これは被告人Aが硬軟両面からBの心境にゆさぶりを掛けた結果であっ
た,④そのため,被告人Bは,被告人Aから指示されたとおり,E建設の資金繰
りのために,ごく短期間に,多額な本件融資の実現を一手に引き受けざるを得
ず,融資先の経理担当者や金融会社との交渉等,実務手続のほとんどすべて
を自ら積極的に行っていたことは事実であるが,これは,被告人B自らが積極
的に行動しなければ被告人Aから指示命令された本件各融資の実現が困難
であったからにすぎない,⑤もっとも,Fランド工事やJビル工事に関する支払
委託並びに弁済契約を原判示Q株式会社(以下,Qという。)との間で締結す
る際には,Qも被告人Aの意思を確認したり,G社長の実印を求めるなどして
おり,Qも被告人Aの存在がなければ本件各融資を行う意思はなかったもので
あるし,Fランド工事に関する転割賦金の支払方法については,Qの社員Rが
提案したものである,という。
 確かに,被告人Aが,本件当時D製作所内部で大きな権勢を振るい,G社長
らの信頼も篤かったことからすると,部下である被告人Bの立場で被告人Aの
命令に背くことは,閑職に回されるとか左遷というリスクを同時に負うことでも
あったというのは首肯できないわけではないが,関係証拠から認められる被告
人Bの行動は,融資の実現に向けて被告人Aから具体的に指示命令された以
上に,E建設の担当者と折衝し,自分の主体的判断で工事案件の選定を行
い,請負契約の成約に向けての条件を整えるための発案をするなど(R《甲3
9》及び被告人B《乙11》の検察官調書によれば,所論のFランド工事に関する
転割賦金の支払方法については,被告人Bが原案を作成し,Rが問題点を修
正して実現されたものであると認められる。),被告人Aの命令であればたとえ
違法なことであろうとも,やるからには徹底してやるという姿勢がうかがわれる
ものであって,この点はやはり非難に値するものといわなければならない。な
お,被告人Aの弁護人の所論は,被告人Bは,E建設から資金繰り一覧表を何
度か提出させながら,被告人Aに報告せず自らの手元に隠匿し,E建設の持
込み案件について平成6年3月から独自に調査しながら成約の可能性や施主
からの入金予定について虚偽の報告をしてとりつくろい,被告人Aの判断を狂
わせたものであって,被告人Aと被告人Bの罪責は同等である,という。しか
し,被告人Aと被告人Cの親密な関係からすると,被告人Bが,被告人Aはす
べて事情を承知の上で本件前払に踏み切ったものであると考えたことにも相
当の理由があるというべきであって,被告人BがE建設の経営状況についてあ
えて被告人Aに秘匿していたとまで見ることはできず,この点は被告人Bの刑
事責任を重くする事情とはならないというべきである。
イ 加えて,被告人Bは,E建設の弱い立場につけ込んで,D製作所が支払う
前払金の一部を自分が管理するいわゆるB勘口座(E建設名義のS銀行T支
店普通預金口座・口座番号*******。以下,B勘口座という。)に振り
込ませたり,E建設からリベートを受け取るなど,被告人Aの意図しない不正行
為まで行っていたものであって,その犯情が悪質であることについても,原判
決が「量刑の理由」三の2において説示するとおりである。
 ① B勘口座に関する所論について
 被告人Bの弁護人の所論は,B勘口座が開設された経緯は,E建設の役員
U(以下,Uという。)から被告人Bに対し,E建設の主力銀行であるV銀行W支
店が頼りにならないから,S銀行を紹介してほしいとの申入れがあり,平成6年
3月18日,S銀行T支店のX支店長とUが話し合った結果,B勘口座が開設さ
れることになったので,被告人Bは話合いの内容は知るよしもないし,被告人
Bが預金通帳と銀行印をE建設から一時期預かったいきさつは,被告人Bが,
当時E建設の資金の使途に疑問を抱いていたため,D製作所からの融資が本
当にE建設の建築資金に使用されるかどうか確認すべきものと考えて,平成6
年5月27日ころ,E建設の役員Y(以下,Yという。)に,B勘口座の預金通帳と
銀行印を持参してもらい,預かったものである上,B勘口座の入金,出金の内
訳については,所論のとおりすべて明らかであって,被告人BはE建設が弱い
立場にあることを利用して,D製作所が支払う前払金の一部をB勘口座に振り
込ませたなどという事実はなく,原判決の認定は誤りである,という。
 しかし,Y及びUの原審各証言並びにUの検察官調書(甲54)によれば,平
成6年3月に,Uは,O邸工事に関する融資の件で,被告人BからS銀行T支店
のX支店長を紹介され,E建設がS銀行T支店に口座(いわゆるA口座)を開設
し,O邸工事に関する融資金4000万円はこの口座に振り込まれたが,B勘口
座は,これとは別に,被告人Bから当時E建設が販売することになっていたZ,
L駅前などの分譲マンションのメンテナンス費用に充てるため,D製作所の利
益金の一部を積み立てるために開設するよう言われて,同年4月18日に開設
した,E建設の名義を使用することについても被告人Bの指示であった,被告
人Cからは,このB勘口座は,E建設とは関係なく被告人Bの扱うものであるか
ら,一切タッチするなと言われており,通帳と銀行印は,当初から,平成6年9
月27日まで被告人Bが保管していた,というのであり,被告人Cも原審でこれ
にそう供述をしている。また,B勘口座の出入金の内訳を見ると,D製作所から
振り込まれた金員は,平成6年5月27日に,d工事分とJビル工事分(差額)の
売上仕切代金合計1億0958万2900円,及び,後述するe工事土地取得代
金2億1300万3000円のみであることが認められる。一方,所論が主張する
経緯については,被告人Bの原審及び当審におけるこれにそう供述はあるも
のの,これを裏付けるに足りる証拠は,当審で取り調べた被告人B作成の陳
述書(当審弁6)を含む関係証拠中にも見い出すことができない。むしろ,所論
のような経緯があるのであれば,E建設が同一の銀行の支店に相前後して2
つの口座を開設するというのは不可解であるし,所論のように,被告人Bが通
帳と銀行印を預かっていた理由がD製作所からの前払金の使途を確認するた
めであるのであれば,D製作所からの前払金のごく一部のみをB勘口座に振り
込ませる扱いとしたのも不可解である。もっとも,Qに支払委託をした分につい
ては,E建設のメインバンクであるV銀行W支店の口座に振り込む扱いとする
のも首肯できないわけではないが,たとえば原判示第三のL駅前ビル工事に
関する前払金のような,D製作所が直接にE建設に振り込む扱いとしている金
員についてはなぜB勘口座に振り込む扱いにしていないか説明が付かない。
そうすると,所論の主張は裏付けを欠くものであって,B勘口座は被告人Bの
主導で開設されたものであるとした原判決の説示は相当であるといえる。
 なお,B勘口座の支出の内訳を見ると,後述する株式会社f(以下,fという。)
関連の支出と認められるものが大半であるので,次いでfに関する所論につき
検討する。
 ② fに関する所論について
 原判決は,被告人Bとfとの関連について直接判示するところはないが,被告
人Aの弁護人の所論は,被告人Bが被告人Aに無断で,fを設立して,前記B
勘口座の資金をfに流用した,というのであり,一方,被告人Bの弁護人の所論
は,fは被告人Cの主導と采配によって,e工事の案件処理を契機として作られ
たE建設の子会社であり,被告人B,E建設の副社長格の人物であるといわれ
たg(以下,gという。)及びYらが役員になっているほか,監査役として被告人C
が就任しているものであって,被告人BがB勘口座の資金を個人流用したり,
gと図って不正な利益を得たような事実はない,e工事の件については,当時,
神戸の不動産会社が計画していたマンションの建設についてE建設が請け負
うことを拒否され,平成6年4月,5月の手形を落とす前払金を捻出するための
案件が枯渇し,新たな案件を探す必要に迫られていたところへ,g及びYから
被告人Bに対し持ち込まれたマンション建設工事の案件であり,E建設が下請
となる関係からE建設自身が施主となることはできないので,gが代表取締役
となっている休眠会社を利用してfを立ち上げることになったものである,その
後マンションの販売保証をする会社も見つかったため,被告人Aに依頼してマ
ンションの敷地となる土地を購入するための資金2億2660万円をB勘口座に
入金してもらったが,同年6月下旬になって,販売保証会社が突然断ってきた
ためとん挫したものである,E建設は,D製作所から出金された金を手形決済
の資金繰りに使用したものであるが,被告人Bは知らなかった,被告人Bは,
被告人Aから,E建設は平成6年6月以降,手形は発行していないから,6月か
らは大丈夫だと言われて4月,5月の資金繰りを指示命令されたが,中小の建
設業者にありがちな一時的な資金悪化で6月からは大丈夫との言葉を信じて
おり,fにおいてgやYと一緒に他の案件探しに取り組んだのは,4月,5月の資
金繰りの対象となる案件が枯渇していたためであるから,非難されるのは失当
である,というのである。
 当審において取り調べられた被告人Bの陳述書(当審弁6)に添付された各
資料中には,所論にそう証拠も存在するものであり,e工事の件については,
当初から架空の案件だったわけではなく,所論のような経緯で実現できなくな
った案件であったこと自体を否定することはできない。しかし,前記のとおり,B
勘口座を立ち上げた経緯が,被告人Bの主導と思惑によるものと認められるこ
とからすれば,B勘口座にeに関連する金員が振り込まれ,これがf関係の支
出に充てられたことについても,被告人Bの意思が働いていたものと推測する
に難くない。
 被告人Bの弁護人の所論は,これらの資金は結局E建設の資金繰りに利用
されたものであるが,これは被告人Bの預かり知らないところであって,被告人
B自身がB勘口座を利用して不正な利益を得たなどということはないという趣
旨と解されるところ,関係証拠に照らしても,B勘口座を通じての出入金の最
終的な使途は必ずしも明確ではないものの,当口座が利用されていた期間内
にここから被告人B個人に流れた金員があったとまで認定することはできな
い。しかし,前記の経緯からすると,f設立に被告人Bが関わり,役員に名を連
ね,その活動資金としてB勘口座にD製作所から入金された金員が利用され
たというのは,被告人Aの思惑とは異なる被告人Bの独自の行動であることは
否定できず,一方で,fの運営に関して,被告人CはじめE建設側がすべての
采配を振るっていたものでもなく,少なくとも資金源となる口座は被告人Bが実
質的に支配していたことがうかがえるものである。そして,これは,被告人B
が,単なる被告人Aの下働き的存在として,命じられたことのみをこなしていた
というよりは,独自の立場で本件に深く関与していたことをうかがわせる一事
情であることに変わりはないというべきであるから,結局,所論は当を得ない。
 ③ リベートに関する所論について
被告人Bの弁護人の所論は,被告人Bが,E建設からリベートを受け取ったこ
と自体は弁明の余地がなく,深く反省しているが,その内訳を見ると,営業活
動資金等に充てた分も多く,E建設から受け取った280万円のすべてがリベ
ートに当たるわけではないし,被告人B側からリベートを請求したことはない,
という。しかし,原判決は,リベートの内訳や額について判示しているわけでは
なく,被告人Bの立場でリベートを受け取る行為そのものが芳しくない上,被告
人Aに命じられて不本意ながら本件各犯行に加担したという被告人Bの供述と
相反するものであると説示しているのであるから,所論の指摘は当を得ない。
ウ 以上の点を考慮すると,被告人Bについても,犯情は相当悪質なもので
あって,刑事責任を軽視することはできない。
 そうすると,被告人Bは,基本的には被告人Aの指示命令に従って行動した
ものであること,事実関係については認めて反省の態度を示していること,原
審当時は父親の反対のため被害弁償ができなかったものの,当審において,
父親の死亡により遺産の中から300万円を支払い,保釈保証金中の父親が
立て替えた1500万円については,本件終了後,D製作所に対する被害弁償
として支払う旨の合意書を取り交わすに至ったこと,本件によってD製作所か
ら懲戒解雇され,退職金の支給が受けられなくなったこと,長期間にわたる取
調べ及び身柄拘束を余儀なくされたことなど,所論の指摘する被告人Bのため
に酌むべき事情を考慮しても,同被告人の刑事責任は,被告人A及び同Cより
は軽いものではあるが,なお刑の執行を猶予するのが相当であるものとは認
められず,被告人Bを懲役2年に処した原判決の量刑は,誠にやむを得ないも
のであって,これが重過ぎて不当であるとはいえない。
 (3) 被告人Cについて
 ア 被告人Cについては,原判決が「量刑の理由」三の3において説示すると
おり,E建設の経営状態を熟知していながら,自らが経営するE建設のために
巨額の不正融資を引き出したものである上,虚偽の事実を申告して被告人A
を本件犯行に踏み切らせたものであって,犯情は甚だ悪質であるというべきで
ある。
 イ 被告人Cの弁護人の所論は,被告人Cは,被告人Aに不正融資を依頼す
るつもりはなく,本件各犯行の誘発責任と言われても困惑するばかりである
し,被告人Aに虚偽の事実を回答したのは事実であるが,被告人Aの決断はD
製作所の利害を検討した上でのものであって,被告人Cの回答が前金払の判
断に影響したとは考えられないとし,一方,被告人Aの弁護人の所論は,前記
のとおり,本件は被告人Cの欺罔に端を発したものであり,被告人Cが本件で
のすべての利益を得てE建設の延命を図ったものであることからすると,主犯
はCであるというのである。しかし,被告人Cの立場は,E建設を救うため被告
人Aに懇願してD製作所との事業提携の形を取りつつ実質的な融資を得ようと
したものであり,被告人Aがどう対応するかは確かに被告人A側の問題ではあ
ろうが,不正な手段によらなければこのような方法が不可能であることは明白
である。その上であえて被告人Aの判断を誤らせるような虚偽の事実を伝え
て,実質的な利益を得た被告人Cの責任は,D製作所との関係では被告人A
に比して間接的なものではあるが,やはり重大なものであるといえる。
 ウ 以上の点を考慮すると,被告人Cについても,犯情は悪質なものであっ
て,その刑事責任は相応に重大である。
 そうすると,被告人Cは,D製作所に対し,平成6年10月の時点で,E建設の
工事出来形との精算後の前受金残額を債務として承認し,個人として弁済に
努める旨誓約し,平成7年1月,被告人Aを介して100万円を,平成9年7月,
本社物件売却時に120万円を,平成12年10月,競売に付されていた土地,
建物を任意売却する際,登記抹消料として50万円をそれぞれ支払った上,平
成12年10月17日,被告人Cの保釈保証金の中から1000万円を被害弁償
に充て,平成13年1月から終生月額5万円を支払う旨の合意書が作成された
ことなど,所論の指摘する被告人Cのために酌むべき事情を考慮しても,同被
告人の刑事責任は,被告人Aよりは間接的である点で軽減されるべきではあ
るが,なお刑の執行を猶予するのが相当であるとは認められず,被告人Cを懲
役2年6月に処した原判決の量刑は,誠にやむを得ないものであって,これが
重過ぎて不当であるとはいえない。
 量刑不当の論旨はいずれも理由がない。
 よって,刑訴法396条により本件各控訴をいずれも棄却することとし,主文
のとおり判決する。
  平成14年2月27日
    東京高等裁判所第9刑事部
        裁判長裁判官   原  田  國  男
             裁判官   八  木  正  一
             裁判官   田  邊  三保子

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