弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原略式命令を破棄する。
     被告人を罰金二千五百円に処する。
     右罰金を完納することができないときは金二百五十円を一日に換算した
期間被告人を労役場に留置する。
         理    由
 昭和三一年四月二三日豊橋簡易裁判所が被告人に対する住居侵入被告事件につき
略式命令をもつて被告人を罰金三千円に処し、該略式命令は同年五月二七日確定し
たことは関係記録によつて明らかである。そして住居侵入罪の罰金の法定刑の多額
は刑法一三〇条罰金等臨時措置法三条によれば二千五百円であるから、右略式命令
は違法であり、かつ被告人に不利益であることが明らかである。
 よつて刑訴四五八条一号により右略式命令を破棄し、その確定した事実に刑法一
三〇条罰金等臨時措置法二条三条刑法一八条を適用し被告人を罰金二千五百円に処
し、これを完納することができないときは金二百五十円を一日に換一算した期間労
役場に留置することとし、主文のとおり判決する。
 この判決は裁判官全員一致の意見である。
 本件公判には検察官松村禎彦が出席した。
  昭和三二年一二月二〇日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    奥   野   建   一

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