弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原決定並びに大阪高等裁判所が昭和五〇年一〇月一七日にした訴訟費用
執行免除申立却下決定は、いずれもこれを取り消す。
     本件を大阪高等裁判所に差し戻す。
         理    由
 本件抗告の趣旨は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四三三条の抗告理由
にあたらない。
 しかしながら、所論にかんがみ、職権をもつて調査すると、次の事実が認められ
る。すなわち、申立人は、同人に対する道路交通法違反被告事件について昭和五〇
年六月一八日彦根簡易裁判所において罰金四、〇〇〇円、訴訟費用は被告人の負担
とする旨の有罪判決を受け、これに対し大阪高等裁判所にいつたんは控訴を申し立
てたが、その後に至つて、控訴の取下と同時に訴訟費用執行免除の申立を彦根簡易
裁判所に書面でしたところ、同簡易裁判所は、記録がすでに大阪高等裁判所に送付
されているので控訴取下書は同高等裁判所へ送付し、訴訟費用執行免除の申立は控
訴事件が確定してから三〇日以内に彦根簡易裁判所に提出するようにと記載した書
面を添えて、申立人提出の右各書面を同人に返送した。そこで、申立人は、同年九
月一七日控訴取下書を大阪高等裁判所に、次いで同年一〇月一三日訴訟費用免除願
と題する書面を彦根簡易裁判所に提出したところ、右書面は彦根簡易裁判所から大
阪高等裁判所に回送され、これを受けた同高等裁判所第三刑事部は同月一七日申立
期間の徒過を理由に申立却下の決定をした。これに対し、申立人は、彦根簡易裁判
所から送付を受けた前記書面を添付して同月二一日「訴訟費用免除申請に対し本件
申立却下に対する異議申請」と題する書面を大阪高等裁判所に提出したところ、同
高等裁判所第一刑事部は同年一一月一八日前記第三刑事部が訴訟費用免除の申立を
却下した点に違法不当の点はないとして、右異議申立を棄却したので、申立人は本
件抗告に及んだものである。
 右の事実関係に照らせば、当初申立人から彦根簡易裁判所に提出された控訴の取
下及び訴訟費用執行免除の申立に関する各書面は、直ちに同簡易裁判所から、申立
人に対する道路交通法違反被告事件の記録の存する大阪高等裁判所に回送されなけ
ればならなかつたものであり(刑訴規則二九五条の三、昭和三五年一二月二四日最
高裁判所訟一第三六三号事務総長通達「事件の受付および分配に関する事務取扱要
領」要領一六説明四参照)、もし、このような手続がとられていたとすれば、右控
訴の取下が大阪高等裁判所に受理されると同時に、申立人に対する道路交通法違反
被告事件は直ちに確定をみたものであつて、右訴訟費用執行免除の申立が申立人に
対する道路交通法違反被告事件の確定をまたずに提出された点に瑕疵があるとして
も、これによつて、訴訟行為の形式的確実性、法的安定性、迅速性のいずれをも害
するところはないから、右申立は、申立人に対する道路交通法違反被告事件の判決
確定を条件とする申立として有効であつたものと解されるのである。そうだとすれ
ば、彦根簡易裁判所が申立人に対し訴訟費用執行免除の申立に関する書面を返送し
たことにより、右申立の効力になんら影響をきたすいわれはないから、道路交通法
違反被告事件が控訴の取下により確定した時点においても、右訴訟費用執行免除申
立事件は、なお有効に管轄裁判所に係属していたものというべきである。したがつ
て、申立期間徒過を理由にこれを却下した原原審の決定及び右決定に対する異議を
棄却した原審決定は、いずれも、法令の解釈を誤つたもので、これを取り消さなけ
れば著しく正義に反するものと認められる。
 よつて、刑訴法四一一条一号、四三四条、四二六条二項により、主文掲記の各決
定を取り消し、さらに訴訟費用執行免除申立の当否についての実質的審理をさせる
ため、本件を原原審裁判所に差し戻すべきものとして、裁判官全員一致の意見によ
り、主文のとおり決定する。
  昭和五一年二月一九日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    下   田   武   三
            裁判官    藤   林   益   三
            裁判官    岸       盛   一
            裁判官    岸   上   康   夫
            裁判官    団   藤   重   光

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