弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件抗告を棄却する。
         理    由
 本件抗告の趣意は、末尾添付の別紙書面記載のとおりである。
 抗告趣意第一点及び第二点一乃至五について
 論旨は、要するに原決定において「記録を調査するに被告に対する仙台地方裁判
所の判決は昭和二十六年十一月十八日言渡され同月十二日弁護士半沢健次郎を弁護
人に選任する旨を記載した弁護人選任届を同弁護人と連署の上仙台高等裁判所宛で
原審に提出したことは洵に明らかであるが、斯る場合被告人において同弁護人より
控訴を申立てたるべしと軽信し又は同弁護人において被告人より控訴を申立てたる
べしと軽信して、孰れからも上訴せず法定の控訴期間を徒過した場合は、上訴権回
復請求を認める場合に該当しないものと断ずるを相当とす」と判示して上訴権回復
を容認しなかつたことは、昭和二年(ツ)第三号、同年二月一七日大審院決定に反
する判断をしたものであると主張するのであるが、右判例は被告人が作成した控訴
申立書の提出方を依頼せられた弁護士(第一審弁護人)がその提出を怠り控訴期間
を徒過した事案について、かかる場合右弁護士は旧刑訴三八七条にいわゆる被告人
の代人と認むべきものではないのみならず、控訴申立書の不提出につき被告人の責
に帰すべき事由がないとして、上訴権回復を容認しているのである。
 仍て右判例違反の論旨につき判断するに、
 (一)本件において原決定の認定した事実関係は、被告人においては控訴審の弁
護人に選任した弁護士より控訴を申立てたるべしと軽信し、又同弁護士においては
被告人より控訴を申立てたるべしと軽信して結局孰れからも上訴しなかつたという
のであつて、被告人から同弁護士に控訴申立手続をとることを依頼した事実は原決
定の認定していないところであるから、同弁護人は被告人のため控訴申立手続をと
らなければならない立場におかれていたものということはできない。されば本件に
おいては右判例におけると具体的事情を異にするものであつて、右判例は本件に適
切でない。而して本件においては、控訴申立期間の徒過は被告人の軽信に基く過失
によるものというの外なく、控訴審の弁護人として始めて選任された半沢弁護士は
その受任の際控訴申立済みか否かにつき被告人に確めなかつた点に注意不十分の譏
を免れないとしても、控訴申立手続をとらなかつたことにつき過失を責めるべき理
由に乏しいものといわなければならない。
 (二)なお若し仮に本件において控訴審の弁護人に選任の際被告人から半沢弁護
士に対し控訴申立手続をとることにつき暗黙の依頼があり同弁護士もこれを了承し
ながらその手続をすることを怠つたものと解され得る事情にあつたとすれば(この
点前示のごとく原決定の判示しないところである。なお弁護士たる代理人により上
訴の申立をなし得るものであることは当裁判所判例の認めるところである。)同弁
護士の立場は控訴申立に関しては刑訴三六二条にいわゆる被告人の代人と解すべき
ものであることは、旧刑訴三八七条にいわゆる代人の意義に関し、論旨引用の決定
後になされ判例を変更した大審院決定(昭和三年(つ)第五号同年五月一五日決定、
昭和八年(つ)第一号同年四月二六日決定)の趣旨に徴し明らかなところである。
されば論旨は既に変更された旧判例を引用して判例違反を主張するものであつて、
適法な抗告理由とは認められないのみならず、控訴申立をしなかつたことにつき被
告人のみでなく代人たる同弁護士の責に帰すベき事由があることとなり、上訴権回
復の許されない結論となること(一)の場合と同様である。
 抗告趣意第二点、六について
 論旨は刑訴四〇五条所定の事由に当らないから、抗告適法の理由とならない。(
論旨に関する原決定の所説は正当である。)
 よつて刑訴四三四条、四二六条一項に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
  昭和二七年一〇月三一日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    霜   山   精   一
            裁判官    栗   山       茂
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    谷   村   唯 一 郎

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛