弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 本件訴訟において、第一審原告は第一審被告に対し本件溜池の所有権移転登記手
続を請求し、第一審参加人は第一審原告に対しては売買を原因とする本件溜池の所
有権移転登記手続を、第一審被告に対しては本件溜池の所有権確認を各請求し、第
一審被告は第一審原告及び第一審参加人の両名を反訴被告として、本件溜池の所有
権確認及び明渡を請求する反訴を提起したものである。そして第一審判決は第一審
原告の請求を棄却し、第一審参加人の請求中第一審原告に対する請求を認容したが、
第一審被告に対する請求を棄却し、また第一審被告の反訴請求を認容し、この第一
審判決に対する控訴審において、原判決は控訴人ら(第一審参加人及び第一審原告)
の各控訴を棄却したところ、これに対し、第一審参加人は第一審被告のみを相手方
として本件上告を提起した。ところで、民訴法七一条による参加のなされた訴訟に
おいては、原告、被告及び参加人の三者間にそれぞれ対立関係が生じ、かつ、その
一人の上訴により全当事者につき移審の効果が生ずるものであるところ、かかる三
当事者間の訴訟において、そのうちの一当事者が他の二当事者のうちの一当事者の
みを相手方として上訴した場合には、この上訴の提起は同法六二条二項の準用によ
り残る一当事者に対しても効力を生じ、この当事者は被上訴人としての地位に立つ
ものと解するのを相当とする。そしてこの場合、上訴審は、上訴提起の相手方とさ
れなかつた右当事者の上訴又は附帯上訴がなくても、当該訴訟の合一確定に必要な
限度においては、その当事者の利益に原審判決を変更することができるものと解す
べきであるから(最高裁昭和四八年七月二〇日第二小法廷判決・民集二七巻七号八
六三頁参照)、上訴を提起した当事者とその上訴の相手方とされなかつた当事者と
の利害が実質的に共通である場合であつても、そのことは後者を上訴人として取扱
うべきであるとする理由とはならない。したがつて、本件第一審原告は、当審にお
いては被上告人の地位に立つものである(原審は、本件第一審判決に対する控訴を
提起しなかつた第一審原告は第一審参加人と実質上利害を同じくするものであると
の理由で同原告を控訴人として取扱い、その控訴を棄却したのであつて、この点に
おいて原判決は違法であることを免れないが、この点については当審において不服
申立がなく、かつ、後記のとおり上告人(第一審参加人)の本件上告は理由なく、
原判決中第一審参加人の控訴を棄却した部分は正当であるから、原判決中第一審原
告の控訴を棄却した部分も変更の要なく、これを破棄すべきではない。)。
 上告代理人青木永光の上告理由について。
 原判決の挙示する証拠関係に照らすときは、本件溜池の所有権はa村の成立と同
時に同村に帰属したとする原審の認定は、これを首肯しえないものではない。原判
決に所論の違法はなく、諭旨は採用することができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    岸   上   康   夫
            裁判官    藤   林   益   三
            裁判官    下   田   武   三
            裁判官    岸       盛   一

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