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裁判例


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平成11年(行ケ)第55号 審決取消請求事件(平成12年6月7日口頭弁論終
結)
         判     決
  原      告   竹下産業株式会社
    代表者代表取締役   【A】
訴訟代理人弁理士   【B】
  被      告   豊和工業株式会社
    代表者代表取締役   【C】
  被      告   西部産業株式会社
    代表者代表取締役   【D】
    両名訴訟代理人弁護士 吉 武 賢 次
同          神 谷   巖
同      弁理士【E】
同【F】
         主     文
     原告の請求を棄却する。
     訴訟費用は原告の負担とする。
         事実及び理由
第1 当事者の求めた裁判
 1 原告
特許庁が平成10年審判第35061号事件について平成11年1月28日
にした審決を取り消す。
訴訟費用は被告らの負担とする。
 2 被告ら
   主文と同旨の判決
第2 当事者間に争いのない事実
 1 特許庁における手続の経緯
 被告らは、名称を「簀枠の移送機構」とする考案(以下「本件考案」という。)
の実用新案権者であるが、その実用新案は、昭和57年10月26日に出願された
実願昭57-162766号の一部を昭和62年7月7日に実願昭62-1043
19号として新たに実用新案登録出願をしたものであって、平成5年4月20日に
出願公告がされたところ、被告らは、平成6年6月23日付けで本件実用新案登録
出願の願書に添付された明細書(以下「本件明細書」という。)の補正をする手続
補正書を提出し、平成9年4月25日に設定登録がされた(登録第2148174
号)。
 原告は、平成10年2月12日に本件実用新案の無効審判を請求し、特許庁は、
同審判請求事件を平成10年審判第35061号事件として審理したうえ、平成1
1年1月28日に、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(以下「本件
審決」という。)をし、その謄本は、同年2月12日、原告に送達された。
 2 本件明細書の実用新案登録請求の範囲の記載
  (1) 本件補正前のもの
 簀枠を無端状の爪付移送チェーンにより、抄部、脱水部及び剥部を往復搬送循環
せしめつつ海苔を抄造、脱水、剥離すべく構成した抄造装置と、無端状の往復道よ
りなる簀枠保持棒付の乾燥チェーンを上下二段に配設して、抄造後の簀枠を乾燥室
内部で往復搬送循環せしめつつ海苔の乾燥を行なうべく構成した乾燥室との間にお
いて、抄造装置から乾燥室への簀枠の受渡しと、乾燥室の上下乾燥チェーン間の受
渡しと、乾燥室から抄造装置への受渡しの各簀枠受渡し動作を、抄造装置の無端状
の爪付移送チェーンの往道に設けた脱水部と復道に設けた剥部との間の爪付移送チ
ェーンを介して行なうべく構成してなる簀枠の移送機構。
  (2) 本件補正に係るもの(補正箇所には下線を付す。)
 簀枠を無端状の爪付移送チェーンにより、抄部、脱水部及び剥部を往復搬送循環
せしめつつ海苔を抄造、脱水、剥離すべく構成した抄造装置と、無端状の往復道よ
りなる簀枠保持棒付の乾燥チェーンを上下二段に配設して、抄造後の簀枠を乾燥室
内部で往復搬送循環せしめつつ海苔の乾燥を行なうべく構成した乾燥室との間にお
いて、抄造装置から乾燥室への簀枠の受渡しと、乾燥室の上下乾燥チェーン間の受
渡しと、乾燥室から抄造装置への受渡しの各簀枠受渡し動作を、抄造装置の無端状
の爪付移送チェーンの往道に設けた脱水部と復道に設けた剥部との間の爪付移送チ
ェーンを介して行なうべく構成し、その爪付移送チェーンによって係止移送される
簀枠の他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転可能な反転装置を備えて
なる簀枠の移送機構。
 3 審決の理由の要旨
 審決の理由は、別添審決書写し記載のとおりであり、本件補正が考案の要旨を変
更するものではなく、補正後の考案が、実願昭53-61814号(実開昭54-
163196号公報)のマイクロフィルム及び特開昭49-6170号公報に基づ
いて当業者が極めて容易に考案をすることができたとは認められないとして、原告
の無効審判請求は成り立たないものとした。
第3 審決の取消事由
 審決は、本件補正が本件考案の要旨を変更するものであるにもかかわらず、誤っ
て本件補正が適法であると判断した結果、本件考案の要旨を誤認した違法なもので
あって、取り消されるべきである。その詳細は、以下のとおりである。
 1 審決は、本件実用新案登録出願の願書に添付された当初の明細書及び図面
(以下「当初明細書等」という。)に記載された簀枠の反転機構において、簀枠の
他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転させることは、当初明細書等の
記載から導き出すことのできる自明な事項であるから、本件補正が考案の要旨を変
更するものではないとするが、これは誤りである。
 すなわち、「簀枠の他端部を乾燥装置から遠ざけつつ反転レールによって斜下方
に案内し、最終的に簀枠を反転する」ことは、「簀枠の他端部が乾燥装置から遠ざ
かる」場合と「乾燥装置に近づく」場合の双方の動作を含むから、本件公告時の明
細書及び図面(当初明細書等と同一の内容であることに争いはないから、以下「当
初明細書等」という。)の実用新案登録請求の範囲に「簀枠の他端部を爪付移送チ
ェーンから遠ざけて簀枠を反転する」構成を加入する補正は、「簀枠の他端部を乾
燥装置から遠ざける」構成以外に、「乾燥装置に近づける」構成も含ませることに
なり、考案の要旨を変更するものである。
 2 本件考案の実施例に、簀枠の他端部を乾燥装置から遠ざければ爪付移送チェ
ーンからも遠ざかる状態が図示されているものの、当初明細書等には、乾燥装置か
ら遠ざけて反転させる旨の記載があるのみである。そして、簀枠の他端部が爪付移
送チェーンから遠ざかる構造でも、乾燥装置から遠ざからない場合があり得るか
ら、そのような構造は、当初明細書等の記載からは導き出すことのできない事項で
ある。
 3 簀枠の他端部が爪付移送チェーンから遠ざかる技術は、簀枠の他端部が乾燥
チェーンに「近づく」技術を含むから、当初明細書等の記載により「簀枠の他端部
が爪付移送チェーンから遠ざかる」技術を読みとるためには、「簀枠の他端部が乾
燥チェーンに近づく」構成を除くようなものが実用新案登録請求の範囲に明示され
なければならない。しかし、本件補正後の実用新案登録請求の範囲には、「簀枠の
他端部が乾燥チェーンに近づく」技術を除くような限定は何もない。
 4 本件補正によって付加された「簀枠の他端部が爪付移送チェーンから遠ざか
る」構成は、補正前の考案における「従来、抄造装置から上側乾燥チェーン、該チ
ェーンから下側乾燥チェーン、更に下側乾燥チェーンから再び抄造装置へと簀枠を
受渡す夫々の場所に受渡し機構を必要としていたのに、本件考案では爪付移送チェ
ーンでこの受渡しを行う」という目的とは何ら係わりを有しないものである。本件
補正後の本件考案は、専ら「従来、上側乾燥チェーンから下側乾燥チェーンヘの簀
枠の受渡しは簀枠の上下姿勢を換えることなく行われていたために、抄海苔の乾燥
が不均一になっていた」という技術課題の解決を図るものにほかならない。したが
って、本件補正は、補正前の考案の具体的な目的の範囲を逸脱し、実質的に新たな
目的を付加して実用新案登録請求の範囲を実質上変更するものである。
第4 審決の取消事由に対する被告らの反論
 1 原告は、「簀枠の他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転する」
構成を加入する本件補正が、「簀枠の他端部を乾燥装置に近づける」構成も含ませ
ることになり、当初明細書等に記載された考案の要旨を変更するものであると主張
する。しかし、当初明細書等には、海苔簀枠の反転移送の際に「爪付移送チェーン
によって係止移送される簀枠の他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転
可能な反転装置を備えてなる簀枠の移送機構」が明文をもって記載されており、ま
た、「簀枠の他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転する」ことは、当
初明細書等に記載されている技術事項の範囲内のことであるから、実用新案登録請
求の範囲に「簀枠の他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転可能な反転
装置を備えてなる」構成を加入する本件補正は、考案の要旨を変更するものではな
いし、実用新案登録請求の範囲を拡張するものでもない。
 2 原告は、当初明細書には「簀枠の他端部を乾燥装置から遠ざける」という技
術のみが記載されていると主張しているが、当初明細書等の実施例に関する記載及
び図面を読めば、爪付移送チェーンによって係止移送される簀枠において、その他
端部を乾燥装置から遠ざけるという技術及び爪付移送チェーンから遠ざけるという
技術の双方を読みとることができる。
 3 原告は、簀枠の移送機構における反転装置において、簀枠の他端部が、爪付
移送チェーンから遠ざかり、かつ、乾燥装置に近づく構成があり得るから、このよ
うな構造は、当初明細書等の記載からは導き出すことのできない事項であるのに、
実用新案登録請求の範囲に「簀枠の他端部が爪付移送チェーンから遠ざかる」が加
入されると、この構成が当初明細書等に含まれていたかのように解釈されると主張
する。しかしながら、当初明細書等に記載されている実施例とは異なるものが加入
されても、これが当初明細書の実用新案登録請求の範囲に含まれるものであるなら
ば、このような補正は適法である。
 4 原告は、「本件補正は、補正前の考案の具体的な目的の範囲を逸脱し、実質
的に新たな目的を付加して実用新案登録請求の範囲を実質上変更するものであ
る。」と主張するが、原告は、本件審判において上記の主張をしていないから、本
件訴訟においてこの主張をすることはできない。
第5 当裁判所の判断
 1 原告は、本件補正が本件考案の要旨を変更し不適法なものであるにもかかわ
らず、審決が、これを適法と判断した結果、本件考案の要旨認定を誤ったと主張す
るので、この点について判断する。
  (1) 甲第3号証(当初明細書等)には、以下の記載があると認められる。
   イ 「第1図において1は一対の爪付移送チェーン(以下移送チェーンと称
す)で、所定間隔(第2図に示す簀枠2の長さプラスα)毎に二個一組の爪3が設
けられ、多数のスプロケットS・SAに懸回されて無端移送路E・Cを構成し、」
(3欄18ないし22行)
   ロ 「反転装置14は両乾燥チェーン4,4Aの間の移換路5の途中に設け
られ、次のように構成されている。15は一対の反転レールで、該反転レール15
は移換路5を移送されて来た簀枠2の後側枠棒7を受止めて載置し、簀枠2の移送
につれこの枠棒7を両乾燥チェーン4,4Aより遠ざけつつ、かつ、斜下方に案内
するように傾斜している。16は反転案内レールで、上記反転レール15の下方に
これと同位相で同じ方向の傾斜を持って取付けられ、その上下両端は反転レール5
より長くなるように設定されるとともに、上端部が「へ」の字状に折曲げられ、該
折曲部は下側乾燥チェーン4Aを指向している。17は移送中の後側枠棒7を受止
めてガイドする一対のガイドレール、又18はスプロケットSAと同軸に設けられ
たガイドローラで、ともに後側枠棒7を反転レール15に円滑に案内するように作
用する。」(4欄5ないし22行)
   ハ 「B点迄移送されて来た簀枠2はこの点において再び移送チェーン1の
爪3の間に前側枠棒6が係止されて引渡され、簀枠2を引取った移送チェーンは、
該移送チェーン1によって構成されている移換路5によって簀枠2を上側乾燥チェ
ーン4より下側乾燥チェーン4Aに移し換えるわけであるが、移送途中において簀
枠2は次の如くにして反転させられる。即ち、B点において簀枠2を引取った移送
チェーン1は、爪3間に前側枠棒6を係止し、簀枠2は垂下状態にてまずP点にて
示す位置迄移換路5を斜下方に移送されるがその途中において、後側枠棒7がガイ
ドレール17に受止められ後側枠棒7を両乾燥チェーン4、4Aより遠ざかる方向
(図面において左側)に案内され、更に簀枠2の移送が進むに従い後側枠棒7はガ
イドローラ18を経て反転レール15上に載置され、P点においては図面に示すよ
うに、後側枠棒7は反転レール15によって両乾燥装置4、4Aより遠ざかる方向
に斜下方に案内されて傾斜し、半ば反転させられた状態となっている。尚簀枠2が
移換路5をP点迄斜めに移送される際には、移送レール13によって爪3より前側
枠棒6が脱落するのを防止している。
 上記のようにしてP点迄移送された簀枠2は次にP1にて示す位置迄移送される
が、このように簀枠2が移送されると後側枠棒7は反転レール15によって更に斜
下方に案内され、遂には反転レール15の下端よりその下方に設けられた反転案内
レール16に落下して受止められ、P1点迄簀枠2が移送された時には、前側枠棒
6が移送チェーン1の進行方向に対して前側となるように反転させられる。而して
反転レール15と反転案内レール16は第1図より明らかなように簀枠2の後側枠
棒7のみを載置し、かつその載置位置は第2図に示したように、連結棒8より外側
に張り出した部分を載置するように設けられているので、後側枠棒7が反転レール
15から反転案内レール16に落下する際、更に簀枠2をP1点迄移送する際に簀
枠2と反転レール15は干渉することなく反転、移送は円滑に行なわれる。」(5
欄4ないし43行)
  (2) そして、これらの記載に加え、甲第3号証により認められる当初明細書等
の第1、第2図を参酌すると、当初明細書等には以下の事項が記載されていると認
められる。
   イ 反転装置14は、移換路5の途中に設けられ、反転レール15、反転案
内レール16、ガイドレール17及びガイドローラ18から構成されている。
   ロ 爪付移送チェーン1が、その爪3の間に簀枠2の前側枠棒6を係止しつ
つ簀枠2を移送する際に、該爪付移送チェーン1は、第1図の上方にある方の移換
路5、スプロケットSAの懸回部分、第1図の下方にある方の移換路5を順に進行
し、爪付移送チェーン1の進行方向に対して簀枠2の後側枠棒7から見て後側にあ
った前側枠棒6を、上述の如く爪付移送チェーン1が進行するに伴って、前側とな
るように簀枠2が反転する。
   ハ 爪付移送チェーン1が進行するに伴って簀枠が反転する際に、前記後側
枠棒7は、ガイドレール17に受止められながら第1図において左方向に案内さ
れ、次に、ガイドローラ18によって同じく左方向に案内され、更に、反転レール
15によって斜下方に同じく左方向に案内され、反転案内レール16上に落下して
受止められた後、反転案内レール16によって第1図において右方向に案内され
る。
   ニ 爪付移送チェーン1が進行する際の軌跡と、後側枠棒7が案内され移行
する際の軌跡から、簀枠が反転する際に、簀枠の後側枠棒7は爪付移送チェーンか
ら遠ざかっている。
 2 したがって、当初明細書等には、簀枠の後側枠棒7の設置された他端部を爪
付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転させることが記載されているものと認めら
れる。
 そうすると、審決が、「簀枠の他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反
転させることは、願書に最初に添付した明細書及び図面の記載から導き出すことの
できる自明な事項である。」(12頁19行ないし13頁2行)とした点に誤りは
ない。
 3(1) 原告は、当初明細書の実用新案登録請求の範囲に「簀枠の他端部を爪付移
送チェーンから遠ざけて簀枠を反転する」構成を加入することは、簀枠の他端部を
乾燥装置に近づける構成も含ませることになり、当初明細書に新規事項を追加する
ものであると主張するとともに、簀枠の他端部が爪付移送チェーンから遠ざかる構
造であってしかも同他端部が乾燥装置に近づく構成が、あたかも当初明細書のもの
に含まれるかのように解釈されると主張する。
  (2) しかしながら、甲第8号証によれば、本件補正の内容は、以下のとおりの
ものと認められる。
   イ 前記のとおり、実用新案登録請求の範囲を補正する。
   ロ 明細書中に、「上記上側乾燥チェーンから下側乾燥チェーンへの簀枠の
受渡しは簀枠の上下姿勢を換えることなく行なわれていた。」、「しかも乾燥室内
を移送される簀枠の上下姿勢が換わらないので、抄海苔の乾燥が不均一になる問題
があった。」、「しかも上、下乾燥チェーン間の爪付移送チェーンによって係止移
送される簀枠の他端部を爪付移送チェーンから遠ざけて反転するので、上記簀枠の
受渡しの際に簀枠の上下を容易に反転できる。」及び「しかも上記上、下乾燥チェ
ーン間での簀枠の受渡しの際に、簀枠を容易に上下反転でき、抄海苔の乾燥を均一
にできる効果を奏する。」を加入する。(別紙1頁3ないし10行、16ないし2
4行)
   ハ 明細書の「受渡しを行なうことにより簡単な構成で」の記載を「受渡し
を行なうと共に、その爪付移送チェーンによって係止移送される簀枠の他端部を爪
付移送チェーンから遠ざけて反転することにより、簡単な構成で」に変更する。
(別紙1頁11ないし15行)
  (3) これら補正の内容を見ると、本件補正は、「簀枠の他端部が爪付移送チェ
ーンから遠ざかる構造であってしかも乾燥装置には近づく状態となるもの」を本件
考案の構成に加えるものではなく、また、これを当初明細書に加入することにより
実質的にこれを本件考案の実施例とするものでもないというべきである。
  (4) 原告は、当初明細書に記載された事項から「簀枠の他端部が爪付移送チェ
ーンから遠ざかる」技術を読みとるためには、「簀枠の他端部が乾燥チェーンに近
づく」構成を除く構成であることが実用新案登録請求の範囲に明示されなければな
らないと主張する。しかしながら、前記のとおり、当初明細書等には、簀枠の他端
部を爪付移送チェーンから遠ざけて簀枠を反転させる技術が記載されているものと
認められるから、考案の要旨は、本件補正に係る実用新案登録請求の範囲の記載に
より認定されるべきものであって、「簀枠の他端部が乾燥チェーンに近づく」構成
を除くような構成が実用新案登録請求の範囲に明示されなければならない理由はな
い。
 4 原告は、本件補正が補正前の考案の具体的な目的の範囲を逸脱し、実質的に
新たな目的を付加して実用新案登録請求の範囲を実質上変更するものであると主張
するが、甲第1号証(審決書)によれば、原告は、本件審判において上記主張をし
ていなかったと認められるから、これを本件訴訟において主張することはできな
い。
 5 以上のとおり、審決の取消事由についての原告の主張は理由がなく、他に審
決を取り消すべき事由は認められない。
 よって、原告の請求は理由がないから、これを棄却することとし、訴訟費用の負
担につき行政事件訴訟法7条、民訴法61条を適用して、主文のとおり判決する。
 東京高等裁判所第13民事部
裁判長裁判官   田  中  康  久
裁判官石  原  直  樹
      裁判官   長  沢  幸  男

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