弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決中上告人敗訴の部分を破棄し大阪高等裁判所に差し戻す。
         理    由
 上告代理人辻野新一の上告理由について。
 論旨は、上告人において本件物件の受寄者として善良なる管理者の注意義務(以
下善管義務と略記する)を果したものと断じ難い旨判示した原判決に理由そごまた
は理由不備の違法があるというのである。
 よつて按ずるに、寄託契約にもとずく受寄者の義務の内容は、第一次的には当該
契約における合意によつて決定される事柄であつて、法にいわゆる善管義務は受寄
者の一般的な義務として単に補充的な意義を有するにとゞまるのである。そこで原
判決の確定したところによると、本件寄託契約は、とろろ昆布をその目的物とし、
寄託の期間はきわめて短期間の約であり、寄託場所は上告人方の冷蔵庫ではなくそ
の貯氷室に貯蔵して保管する旨の約定であつて、右寄託物は約旨にしたがい貯氷室
に保管されていた(被上告人において本件寄託物が貯氷室に貯蔵されていることを
知つていた旨の原判示は、その判文全体に照らし寄託場所についての暗黙の合意の
成立を認めた趣旨であることが明らかである。)というのであり、更に、本件寄託
物に腐敗を生じたのは被上告人がその寄託を受けた昭和二三年四月一九日から約三
月を経過した同年七月一六日より後のことであり、しかも上告人はそれ以前から再
三にわたり被上告人に対して寄託物の引取方を求めたにもかゝわらず、被上告人は
同年七月一五日その一部の引取をなしたのみでその余の本件寄託物をその儘に放置
している間にその全部が腐敗してしまつたというのである。以上原審の確定した事
実によると、きわめて短期間という約定の意味するところが必ずしも明白とはいえ
ないが、遅くとも右寄託物の一部の引取のなされた同年七月一五日当時は既に約定
の返還期限を過ぎていたものと解するのが相当であり、前示契約条項以外に上告人
において本件寄託物につき腐敗防止等の措置をとるべき特段の約束の存在、右契約
上の義務の範囲を超えて上告人が法にいう善管義務を負うものと認むべき格別の事
情等はすべて原審の認定しないところであるから、原審の判示するところからは、
上告人に本件寄託契約上の義務違背ありと断ずるに由ないのは勿論、更に善管義務
として上告人が具体的に如何なる義務を負いかつそれに違背したかを明らかにする
を得ないのである。
 されば、前記寄託契約上の義務違背ならびに善管義務としての具体的な義務の存
在を肯認するに足る事由を判示することなく、上告人に善管義務の違背ありとして
被上告人の請求を認容した部分については、原判決に審理不尽もしくは理由不備の
違法があるから、論旨は理由があることに帰し、原判決中の右の部分は破棄を免れ
ない。
 よつて民訴四〇七条一項に従い裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    河   村   又   介
            裁判官    島           保
            裁判官    小   林   俊   三
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    高   橋       潔

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