弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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主文
1本件控訴を棄却する。
2控訴費用は,控訴人の負担とする。
事実及び理由
第1控訴の趣旨
1原判決を取り消す。
2被控訴人が,控訴人に対し,平成15年5月30日付けでした,控訴人の平
成13年分の所得税に係る更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通
知処分のうち,納付すべき税額3384万1500円を超える部分につき更正
すべき理由がないとする部分を取り消す。
第2事案の概要
次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」の「第2事案の概
要」欄(原判決2頁1行目から同17頁13行目まで)に記載のとおりである
から,これを引用する。
1原判決2頁10行目を次のとおり改める。
「分のうち納付すべき税額2084万1500円を超える部分につき更正すべ
き理由がないとする部分の取消しを求めた事案である。
原審は,控訴人の請求を棄却したので,控訴人が控訴した。控訴人は,当
審において,取消しを求める部分を納付すべき税額3384万1500円を
超える部分と請求を減縮した」。
2同3頁15行目の「平成14年3月31日」を「平成14年12月31日」
と改める。
3同26行目から同4頁3行目までを次のとおり改める。
「税制調査会は,昭和63年の中間答申において,他の資産所得に対する課
税との均衡上,有価証券譲渡益の原則非課税制度が不公平な税制の象徴とし
て取り上げられ,その是正を求める声が極めて強いことを指摘し,その後検
討を重ねた結果,有価証券譲渡益について原則課税と改める方向で意見が一
致した」。
4同8行目の「譲渡対価」を「譲渡価額」と改める。
5同6頁25行目の「取消し」を「一部取消し」と改める。
第3当裁判所の判断
1当裁判所も,控訴人の本訴請求は理由がないと判断する。その理由は,次の
,「」「」とおり補正するほかは原判決の事実及び理由の第3当裁判所の判断
欄(原判決17頁14行目から同26頁11行目まで)に記載のとおりである
から,これを引用する。
(1)原判決17頁17・18行目の「証券取引法2条11項に規定する」を
削除し,同23行目の「該当しない」の次に「甲6,弁論の全趣旨」を加()
え,同18頁6行目の「非上場株式である」を「非上場株式で,かつ,政令
に定めるものにも当たらない」と改める。
(2)同18頁18行目の「合憲と解される」を「憲法14条1項に違反しな
いと解される」と,同19頁8行目の「裁判所」から同9行目までを「立法
府には広範な裁量権が付与されているものというべきである」と各改め,。
同22行目の「されたものであり」の次に「前記第2の2」を加え,同2()
3行目の「活動経費である租税」を「活動経費を賄うべき租税の負担」と改
める。
(3)同20頁9行目の「認められる」の次に「乙2,3,弁論の全趣旨」()
を加える。
(4)同13行目の次に改行して次のとおり加える。
「なお,証拠(甲6,10,乙8,10)及び弁論の全趣旨によれば,昭和
63年当時,上場会社の数は1967社,会社全体の数は185万1673
社であるから,上場会社は会社全体の約0.11パーセントにすぎないが,
払込資本金の額では,上場会社は約28兆8800億円,会社全体は約49
兆3100億円であるから,上場会社の払込資本金の額は会社全体のそれの
約58.6パーセントを占めること,また,その当時,上場株式を保有する
個人投資家の数は2164万人と非常に多数であるところ,その年間売買回
転率は平均二,三回で,膨大な株式取引がなされ,転々流通していることが
窺えること,これに対し,非上場会社のほとんどは資本金1億円未満の中小
企業であり,その株式は自らが経営するために所有されることが多く,その
大半は投機や投資の対象とはならないことが認められるもっとも証拠甲。,(
11,12)及び弁論の全趣旨によると,非上場会社の中にも大規模でその
株式を投機ないし投資対象としてとらえ得る企業も存在するが,それでもそ
の株主数は比較的少ないことが認められるから,非上場であることと併せ考
えると,非上場会社の株式について,上場会社の株式と同様の取引量を有す
るとは考え難い。上記認定等に照らしても,株式の譲渡所得に対する課税制
度を設けるに当たり,上場株式について,非上場株式と区別して取り扱うこ
とには相当の根拠があるというべきである」。
(5)同21頁19行目の「計算方法は」の次に「証拠(乙8)により統計,,
上の相当の根拠によるものと認められるところ」を加える。,
(6)同22頁21行目から同23頁1行目までを次のとおり改める。
「上場株式等について源泉分離課税方式を選択した場合,譲渡価額に5パー
セントのみなし差益率を乗じた金額が当然に譲渡益額とみなされ,仮に全部
又は一部の取引に損失が発生していたとしても,それを考慮することなく課
税されるし,他の譲渡所得との間において損益通算することもできない。一
方,申告分離課税方式を選択した場合は,年間の全取引を通算して株式譲渡
の損益を決めることができ,個別の取引に発生した損失を税額に反映させる
ことが可能となる。したがって,上場株式等における源泉分離課税方式と非
上場株式における申告分離課税方式との税額開差は,源泉分離課税方式の場
合のみなし差益率と申告分離課税方式において取得額が不明の場合とを比較
しても,常に源泉分離課税方式が有利な結果となるとは限らず,また,実質
税額において,控訴人が主張するほどの開差が生じるとまではいえない。
この点につき,控訴人は,実際の譲渡益がみなし差益率によって計算され
る金額を上回る場合は源泉分離課税方式を選択し,反対に下回る場合や譲渡
損失が生じた場合には申告分離課税方式を選択すればよいのだから,源泉分
離選択課税方式の方が常に有利である旨指摘するが,源泉分離課税の適用を
受けるためには譲渡の時までに選択申告書を提出しなければならず,これを
提出したときは,その後廃止申告書を提出するまで源泉分離課税の対象とさ
れるのであるから(乙2,実際の譲渡結果を見込んで有利な選択をすると)
いうのは,取引量の多い上場株式にあっては非現実的であり,上記控訴人の
指摘は必ずしも当を得ない」。
「」「,」。(7)同2行目の租税負担から同4行目のないもののまでを削除する
(8)同18行目末尾に次のとおり加える。
「そして,非上場株式の実態及び上場株式との取引量等の相違については,前
記ア(イ)において説示したとおりであって,非上場株式は,一般的には上場
株式と比べ取引量が格段に少なく,流通性に乏しいものと認められる」。
(9)同24頁13行目の「平成元年当時の経済的状況に照らすと」を「平成,
元年当時においても」と改める。,
(10)同25頁2行目の「いえない。」の次に「現に,控訴人は,前記第2の2
(2)のとおり,本件譲渡による所得について,申告分離課税方式による確定申告を
しているが,その際,必要経費(取得費及び譲渡費用)として4億0234
万5653円(譲渡価額の約66パーセント)を計上しており,取得費用の
証明不能という事態は生じていない」を加える。。
,,2以上によれば控訴人の本訴請求は理由がないからこれを棄却すべきところ
これと同旨の原判決は相当であり,本件控訴は理由がないから棄却することと
して,主文のとおり判決する。
大阪高等裁判所第13民事部
裁判長裁判官大谷正治
裁判官高田泰治
裁判官石田裕一

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