弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人らの負担とする。
         理    由
 上告代理人横山唯志、同大田雍也の上告理由第一点について。
 原審が適法に確定したところによれば、上告人Aは、本件土地のうち上告人Aの
占有する部分を含む七六・〇三平方メートルの土地をその所有者であつた訴外Dか
ら建物所有の目的で貸借し、同土地上に建物(木造杉皮葺平家建居宅兼店舗一棟建
坪一七坪一合二勺、以下旧建物という。)を所有し、これにつき自己所有名義の登
記を経由していたところ、昭和三三年八月一日右建物を滅失させ、滅失登記を了し、
同年一一月一八日右土地上に本件(二)の建物(原判決添付目録(二)の建物)を建築
し、その保存登記をしたものであるが、この間本件土地に対しては、訴外Eが訴外
Dに対して有していた債権を保全するため仮差押をし、その登記が存続していたと
いうのである。そうであるとすれば、上告人Aは、旧建物を減失させその登記を了
したことによつて、前記賃借権についての対抗力を喪失し(なお、同賃借権につき
登記がなされていたことは原審の確定していないところである。)、右仮差押債権
者に対し、その賃借権をもつて対抗しえなくなつたものというべきであり、その後
上告人Aが賃借土地上に本件(二)の建物を建築してその保存登記をしたとしても、
これによる対抗力を右仮差押債権者に主張しうるものではない。したがつて、上告
人Aは、右仮差押が本差押に転移し、この強制競売手続において本件土地を競落し
その所有権を取得した被上告人らに対し、前記賃借権をもつて対抗しえないことが
明らかである。それゆえ、これと結論を同じくする原判決(その引用する第一審判
決を含む。以下同じ。)は正当として是認することができる。したがつて、原判決
に所論の違法はないことに帰するから、論旨は採用することができない。
 同第二点について。
 原審が適法に確定した事実関係のもとにおいては、被上告人らの本訴請求が権利
の濫用に当たらない旨の原審の判断は正当として是認することができる。所論引用
の判例はいずれも本件と事案を異にして適切でない。原判決に所論の違法はなく、
論旨は採用することができない。
 よつて、民訴法四〇一条、三九六条、三八四条、九五条、八九条、九三条に従い、
裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    田   中   二   郎
            裁判官    関   根   小   郷
            裁判官    天   野   武   一
            裁判官    坂   本   吉   勝
            裁判官    江 里 口   清   雄

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