弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 被告人両名の弁護人豊田秀男ほか三名連名の上告趣意第一、同浦部信児の上告趣
意第一点、同渡邊良夫ほか一一名連名の上告趣意第一点は、いずれも憲法二八条違
反をいうが、A労働組合岡山県支部(以下、A労岡山県支部という。)と緊急失業
対策法一六条の三第二項の規定による指導調整権者としての岡山県知事との間にお
ける所論第二次正常化通達についての交渉が使用者対被使用者という関係を前提と
する団体交渉権の行使に該当しないことは、当裁判所の判例(最高裁昭和二二年(
れ)第三一九号同二四年五月一八日大法廷判決・刑集三巻六号七七二頁参照)の趣
旨とするところであるから、所論はその前提を欠き、同浦部信児の上告趣意第二点、
同渡邊良夫ほか一一名連名の上告趣意第三点は、憲法二八条違反をいうが、その実
質はいずれも事実誤認、単なる法令違反の主張であり、同内藤信義の上告趣意は、
判例違反をいうが、原判決の認定しない事実関係を前提とする判例違反の主張であ
つて、不適法であり、その余の点は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、
すべて刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。
 なお、所論に鑑み職権で判断するに、前記判例の趣旨によれば、失業対策事業等
に就労する日雇労働者はその使用者である事業主体に関する関係で団体交渉権を有
すると解すべきところ、本件第二次正常化通達は、記録によれば、岡山県知事が右
指導調整権者たる地位に基づき管下の公共職業安定所長及び市町営失業対策事業の
実施主体の長に対し日雇労働者につきいわゆる短時間就労の是正及び厚生要員制度
の廃止を指示する一方、県営失業対策事業の事業主体の長たる地位に基づき右県営
事業の施行主体の長に対し県営事業についても右同様の措置をとる旨通知したもの
であることが明らかである。しかるに、原判決が、右短時間就労の是正及び厚生要
員制度廃止の問題が日雇労働者の労働条件に関する事項であつて右是正等の時期・
方法などについて一定の限度で知事に裁量権がありその意味で団体交渉事項となり
うるとしながら、A労岡山県支部のした本件交渉の申入れが指導調整権者たる知事
との交渉を求める以外に県営失業対策事業における労働条件の問題に限つての交渉
を求めるものであることが表面上あらわれていなかつたことを理由に、単なる陳情
にすぎず団体交渉の申入れにあたらないと判断したのは、前記のような本件通達の
特質ならびに知事の地位の二面性に鑑みると、右通達についての交渉を求めること
は、県営失業対策事業の就労者に関する関係では、同時に使用者としての県に対す
る労働条件についての団体交渉の申入れであると解する余地があることを看過した
ものというべきである。
 しかしながら、憲法二八条にいう団体交渉ないし団体行動権であつても、それが
社会通念の許容する正当な権利行使の範囲を逸脱する場合には法律上又は憲法上の
権利として保護されないのは言うまでもないところ(前掲最高裁昭和二四年五月一
八日大法廷判決参照)、原判決が確定した事実関係によれば、被告人らは多数の勢
威を背景に実力を行使して団体交渉を迫つたものであつて、その手段・方法が正当
な権利行使の範囲内にあるといえないことは明らかである。したがつて、本件退去
要求は正当であるとした原判決は、結論において正当である。
 よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、
主文のとおり決定する。
  昭和五四年一二月一九日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    藤   崎   萬   里
            裁判官    団   藤   重   光
            裁判官    本   山       亨
            裁判官    戸   田       弘
            裁判官    中   村   治   朗

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