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裁判例


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○ 主文
原告の、被告がした戒具使用処分の取消を求める訴、および昭和四四年五月二日付
所長面接申請に応答しない被告の不作為が違法であることの確認を求める訴を却下
する。
原告その余の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
○ 事実
原告は、「昭和四四年四月一二日、一五日、二四日、五月二日、一六日付原告の各
所長面接申請に応答しない被告の不作為がいずれも違法であることを確認する。被
告が、昭和四三年一一月一二日午後八時一〇分頃から同月一七日午後二時頃までの
間、原告の右手前左手後に革手錠を使用した戒具使用処分(以下本件処分とい
う。)を取消す。」との判決を求め、その請求原因等を次のとおり述べた。
(請求原因)
一、不作為の違法
(一)、原告は、大阪刑務所に服役中の受刑者であるが、被告に対し、昭和四四年
四月一二日、一五日、二四日、五月二日、一六日の五回にわたり、別紙第一ないし
第四記載の「出願の要旨」をもつて所長面接の各申請をした。
(二)、監獄施行規則(以下規則という。)第九条第一項には、「所長ハ監獄ノ処
置又ハ一身ノ事情ニ付キ申立ヲ為サンコトヲ請フ在監者ニ面接ス可シ」と規定され
ているところ、右規定は、所長に対して面接すべき義務を課すとともに、他方在監
者に対して面接申請権を付与したものであつて、原告は、右申請権を行使して、前
記各申請をしたものである。
(三)、ところが、被告は、右申請に対する許否の決定をするにつき、特別長期間
を要するとも考えられないのにかかわらず、今なお原告の各所長面接申請を放置し
面接の許否を決定しないものであつて、右被告の不作為には何ら正当な理由がない
から、違法である。
二、戒具使用処分の違法
被告は、昭和四三年一一月一二日午後八時一〇分頃から同月一七日午後二時頃まで
の間、原告に対し、本件処分をしたものであるところ、革手錠を使用されると、腹
部と両腕がしめつけられるため起臥寝食が全く不自由となるのみならず、本件処分
のように長期間にわたつて革手錠を使用することはまさに拷問にほかならず、戒具
使用の限度を超えた残虐行為であるというべきであるから、本件処分は違法であ
る。
よつて、ここに被告に対し、前記所長面接申請に対する各不作為の違法確認を求め
るとともに、本件処分の取消を求めるため本訴に及んだ。
被告指定代理人等は、本案前の申立てとして、「本件処分の取消を求める訴を却下
する。」との判決を、本案につき、「原告の各請求を棄却する。訴訟費用は原告の
負担とする。」との判決を求め、答弁として次のとおり述べた。
(本案前の主張)
一、本件戒具使用処分取消訴訟は、執行の終了した過去の事実行為の取消しを求め
るものであつて、訴えの利益を欠き不適法であるから、却下を免れない。
(本案の答弁)
二、不作為の違法確認の部分について
(一) 原告主張請求原因事実第一項(一)のうち、原告が大阪刑務所に服役中の
受刑者で、被告に対し昭和四四年四月一二日、一五日、二四日、五月一六日に別紙
第一ないし第四記載の「出願の要旨」をもつて、順次所長面接の申請をしたことは
認めるが、その余の事実、および同項(二)、(三)の主張を争う。
(二) 原告は、法会に基づく申請権を有しない。
(1) 規則第九条第一項にいわゆる所長面接とは、刑務所長が「監獄の処置又ハ
一身ノ事情」について申立てをしようとする在監者に直接面接して、その申立てを
聴取することをいい、「監獄ノ処置」とは、監獄職員が在監者に対してとつた処置
または不処置に限られ、そうでない処置例えば職員の人事、会計事務等のようない
わゆる施設の行政管理に関する事項は含まれず、また「一身ノ事情」とは、個人的
な特別の事情(例えば家庭の事情、将来の計画、精神的煩悶など)をいうのである
が、それは単に所長の職務上の義務を定めたものに過ぎず、在監者に面接を求める
権利を付与する規定ではない。所長面接は、監獄行政上の異議申立または訴願では
なく、苦情、希望などの申立意思を所長に通じさせるための制度にすぎず、申立事
項に対して回答、意見の表示または処置がなされることは好ましいことであるが、
法令上要求されているものではない。
(2) 原告が提出した面接の出願の要旨は、所属区長A看守長はじめ職員を誹謗
し、自己の意にそわない当該職員をして、原告の処遇にたずさわることを避けしめ
ようとするにあり、所長面接の要件たる「監獄ノ処置又ハ一身ノ事情」についての
申立てとは到底解することができず、あらためて面接のうえ申立てを聴取しなけれ
ばならない緊急の必要性は認められない。
三、戒具使用処分について
(一) 原告主張請求原因事実第二項のうち、被告が原告に対し昭和四三年一一月
一二日から同月一五日午前八時四〇分までの間右手前左手後に革手錠を使用したこ
とは認めるが、その余の主張を争う。
(二) 本件処分には次のとおりなんら違法はない。
(1)、刑務所長は、在監者が暴行を加えるおそれがある場合には、戒具を使用す
ることができる(監獄法第一九条第一項、規則第四九条、昭和三六年一二月一日大
阪刑務所長達示第一〇号戒具使用規程)。
(2)、監獄法第一九条第二項は、「戒具ノ種類ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム」と規定
し、規則第四八条第一項は、戒具として手錠を規定している。
(3)、昭和三三年一月二六日矯正局長通牒矯正甲第六五号は、手錠の使用方法に
ついて、「手錠を使用した場合の手の位置は、腰部においてそれぞれ、両手前、両
手後、片手前片手後及び両手各横とし、手くび、前腕部又は上腕部を交錯させない
こと」と規定し、両手前、両手後、片手前片手後、両手各横のいずれの方法による
かは、専ら刑務所長の裁量に委ねられているものである。
(4)、原告は、第四区第三舎第六房に拘禁中、昭和四三年一一月一二日午後七時
五分頃、同舎第二五房の在監者と大声で口論しているところを巡回中のB看守部長
に発見されて注意を受けたにもかかわらず、その制止に従わなかつたので、同看守
部長は、原告の平素の行状からみて、その場でこれ以上注意を与えることは好まし
くないと考え、当直看守長の指示を受け、原告を第四区事務室に連行して説諭すべ
く、他の職員の立会のもとに開房し、事務室に連行する旨告知して出房を命じた。
ところが、原告は、B看守部長に対し、「お前は俺に意地になつているのと違う
か、さあ来い。」と語気鋭く詰め寄り、同看守部長の肩を押して来たので、同看守
部長は、原告から暴行を加えられるおそれがあると判断し、これを制止するために
原告の右腕を掴んだところ、原告はその手を振り切つてB看守部長の左顎にかみつ
き、同人に全治五日間を要する傷害を負わせたが、立会中の職員に事務室へ連行さ
れた。
しかし、原告は、その後も、B看守部長に対し、「刃物があつたらお前をずたずた
にぶつた斬つてやる。俺は命をかけているのだ。」と怒号し、、また立会中の職員
に対しても、「馬鹿野郎、おのれらそつちへ行け。ここへ来ることがあるか。」と
椅子から立上つてわめき散らす等著しく興奮し、再度暴行を加えるおそれがあると
認められた。
(5)、被告は、このように在監者たる原告が暴行を加えるおそれがある情況丁に
おいて、正規の戒具を、所定の使用方法に則り、正当に使用したものである。
よつて、原告の本訴請求はいずれも失当である。
証拠(省略)
○ 理由
第一 不作為の違法確認請求について
一、原告主張請求原因事実第一項(一)のうち、原告が大阪刑務所に服役中の受刑
者であつて、被告に対し、(一)、昭和四四年四月一二日別紙第一記載の、
(二)、同月一五日別紙第二記載の、(三)、同月二四日別紙第三記載の、
(四)、同年五月一六日別紙第四記載のとおりの各「出願の要旨」をもつて順次所
長面接の申請をしたことは、当事者間に争いがないところ、原告が、同年五月二日
にも被告に対し所長面接の申請をした事実については、これに副う原告本人尋問の
結果は証人Cの証言に照して信用することができず、他にこれを認めうる証拠がな
い。
二、「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請権を有する者の
申請に対し、相当の期間内になんらかの処分ないし裁決をすべき法令上の義務があ
るのにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいうの
であつて(行政事件訴訟法第三条第五項)、一方において、申請人が法令により行
政庁に対し相当の期間内に特定の処分その他公権力の発動を求めうる申請権を有し
ていることを要するとともに、他方行政庁がこの申請に対し特定の処分その他公権
力を発動する法令上の義務を負つていることが右訴えの要件であることはいうまで
もない。
三、そこで、原告の本件所長面接申請権の有無ならびに被告の面接義務の存否につ
いて検討する。
いわゆる所長面接について、規則第九条第一項は、「所長ハ監獄ノ処置又ハ一身ノ
事情ニ付キ申立ヲ為サンコトヲ請フ在監者ニ面接ス可シ」と規定しているところ、
右法条は、在監者からの情願について定められている規則第四条ないし第八条と同
様、監獄法第七条に基づいて設けられたものであると考えられ、従つて、所長面接
の申請およびこれに対する所長の面接は、いずれも法令上にその根拠を有するもの
であつて、それは情願と同様、在監者の教化処遇の向上と監獄管理の適正な運営を
図ることを目的としているものではあるが、情願が「監獄ノ処置ニ対シ不服アルト
キ」に、在監者が主務大臣又は巡閲官吏に対して申し立てるものであり(監獄法第
七条)、その申立の方法、申立についての審理ないし主務大臣又は巡閲官吏のなす
べき裁決等についても規定されている(規則第四条ないし第八条)のに対し、所長
面接については、前示規則第九条第一項に続いて同条第二項において、面接の申請
および面接の際所長の述べた意見を面会簿に記載する簡易な方法を採ることが規定
されているところから考えると、所長面接は、監獄の最高責任者たる刑務所長が親
しく在監者に面接して、監獄の処置一般又は一身上の事情等、情願の対象となるも
のより遙かに広い範囲の事情について在監者の苦情、希望等を聴取し、所長におい
てその機会に在監者の不満、疑念あるいは煩悶を解消せしめることが、在監者の教
化処遇の向上と監獄管理の適正な運営を図る目的を達するため極めて妥当であると
して認められている制度であつて、いうならば情願以前の簡便な苦情処理手続とみ
られるのであり、この観点から考えると、在監者からの所長面接申請は、在監者に
面接申請権を付与したことによるものではなく、単に在監者から所長に対する面接
希望意思を表明する手段にすぎないというべきであり、他面、所長がこれに応答
し、かつ面接するか否かはその自由裁量に委ねられているというべきである。規則
第九条第一項に「面接ス可シ」というのも、面接することが妥当である趣旨を表現
したものであつて、所長に法令上の義務を負担させる趣旨であると解すべきもので
はない。
四、以上説示したところから明らかなように、原告の本件各所長面接申請は、いず
れも法令に基づく申請権の行使であるということができないのみならず被告が右各
申請に応答し原告に面接すべきかどうかは被告の自由裁量に属するもので、著しく
裁量権を逸脱していると認むべき証拠のない本件においては、被告に右申請に応ず
べき義務が存在しないといわねばならず、従つて原告の本訴請求中右申請にかかる
ものは行政事件訴訟法第三条第五項所定の要件を欠きいずれも失当であるというべ
く、また昭和四四年五月二日付所長面接申請にかかる部分については、右申請が前
示第一項後段認定のとおり現実に不存在である以上、同法第三七条所定の原告適格
を欠き、不適法であるといわねばならない。
第二 戒具使用処分取消請求について
被告が原告に対して行なつた本件処分が、すでに昭和四三年一一月一七日午後二時
頃その執行を終了していることは原告の主張自体からみて明らかであつて、本件処
分はその目的の到達により失効したといわねばならないところ、このような場合に
おいてもなお失効した当該処分の取消を受けることによつて回復すべき法律上の利
益を有する者に限り、当該処分の取消訴訟を提起することができるわけであるが
(行政事件訴訟法第九条)、原告は、本件処分の取消を受けることにより回復すべ
き法律上の利益が存することについてなんら主張しないのみならず、本件処分の性
質からみてもかかる利益の存在を認めることができないから、本件処分の適否につ
いて判断するまでもなく、原告はこれが取消訴訟を求める利益を欠くものというべ
く、従つて原告の本件処分取消請求は不適法であるといわねばならない。
第三 結論
よつて、原告の本件不作為違法確認請求のうち、昭和四四年四月一二日、一五日、
二四日、五月一六日付各所長面接申請にかかる部分を失当として棄却し、その余の
部分ならびに戒具使用処分取消請求は、いずれも不適法であるからこれを却下し、
訴訟費用の負担について民事訴訟法第八九条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判官 下出義明 辰巳和男 柳田幸三)
別紙第一 昭和四四年四月一二日付願箋
出願の要旨
一身上及び処遇上に就いて申し述べたいことがございます。
面接方御願い申上げます。
書面を添付いたします。御覧下さい。
別紙第二 昭和四四年四月一五日付願箋
出願の要旨
本日午前一〇時頃四区長Aから書面の提出を禁止するといつたのですが、実は私が
書面に封をして親展と書いたのは、書面の内容を他の職員に見られたのでは四区長
としての立場が苦しくなると考えたからであります。
書面を禁止するというなら、今後は正式の手続をもつて事情を詳しく訴えることに
いたします。
(一) A区長は再三にわたり私を偽つた。
(二) 私を煽動した。
(三) 政府を厳しく非難した。
(四) 所長の怠慢を強く攻撃した。
(五) <地名略>の住人である。
以上の事実についてはいつでもA区長と対決して明瞭にする用意があります。何卒
公明正大なる御取調をお願い申上げます。
別紙第三 昭和四四年四月二四日付願箋
出願の要旨
一身上及び刑務所の処置に就いて種々申述べたいことがあります。御多忙中のとこ
ろを甚だ恐縮に存じますが、万障を御繰合せのうえ面接方御願いいたします。
二三日午後三時、懲罰の言渡があつた後、四区長は、私に対して、次のことを申し
ております。私は不愉快でたまらないから、御報告して、その真意をお伺いしたい
ので、早速筆を取つたわけであります。昭和二六年二月二六日午前一一時半頃だつ
たと思います。D所長さんは、当時千葉刑務所の管理部長さんでしたので、千葉刑
務所がいかに混乱していたかは身をもつて体験している筈であります。私は、D管
理部長さんに数回にわたり面会を求めて、千葉刑務所の乱をなんとか一日も早く取
締つてもらいたいとお願いしたことを所長さんは覚えていられるかと思います。事
実当時の千葉刑務所は、猛獣刑務所といつて弱肉強食で、腕力のある者が弱い受刑
者の血を吸い肉を食つていたといつても過言ではない。このことは、D所長さんも
認めていると思います。そこで、私は、二六年二月二六日午前一一時半、ボスの親
玉である東京関根組のEの横腹をつきさしたことも、所長さんは知つている筈で
す。この日は、工場兼教講堂として使用していた五工場において演芸があつた日で
あります。Eを斬つた私は、独居に隔離された。その後一〇日ばかりして、夜勤日
勤の職員全部でボス達三八名の寝込みを押えて独居に隔離したのでありますが、ボ
ス達の寝込みを押える三時間程であります。D管理部長さんと二管区の廊下でばつ
たり会つている。私がD管理部長さんにお尋ねしたところ、今日これからボス共全
部を押えてしまうといつて、貴方は帽子のあごかけをして、ゲートルを巻いていた
ことも私は覚えている。その後、ボス共は、全国の刑務所に分散拘禁された。私
は、甲府刑務所に移送になつた。この事件で、当時千葉の幹部F保安課長、教育部
長各部が全部転勤になられたことも、D管理部長さんは御承知の筈ですが、この事
件で東京管区長以下一部長、二部長、保安課長等が千葉刑務所に出張して受刑者の
動静や出房人房を観察したことも事実であります。以上の事実について、所長さん
は、うそだといわれるのですが。私は、A区長から聞いて不愉快な気特になつてお
ります。私がこの話をしたのも、実は、前所長G殿が退職の挨拶のときに、D所長
さんのことを詳しく話されたところ、職員の問に対して、私の知つていることを話
しただけで、Aには一切話していません。F保安課長は、新潟刑務所、教育部長は
前橋刑務所とそれぞれ左遷になつていることを知つております。A区長は、私の心
境を害するようなことを言つたりしておりますが、所長さん、今、四区には、次か
ら次へと傷害事件が発生しております。理由はA区長のこれまでのやり方がいかに
でたらめであつたか、その反動が来ているのであります。今少し、A区長の職務上
の勤務状態を監督していただきたいと思います。面接の席で、A区長は、次のよう
に申しております。これは、最高幹部が申したといつて、Hの野郎を何とかしない
といけないといつておる。そこで、私が誰がそのような脅迫的なことを言つたとこ
ろ、A区長は、最高幹部とだけ言つて、名はいわない。最高幹部といえば所長さん
あるいは管理部長さんだと思いますが、所長さん貴方が言つているならば、今少し
判り易くHの野郎をどうするのか知らせてもらいたい。奥歯に物がはさまつたよう
なことを言われては面白くありませんね。A区長が四区長である限り、今に大事件
が爆発するような気がいたします。一部の収容者は別として、大半の収容者がA区
長に対して反感をいだいていることは疑う余地はありません。とにかく、一度面接
をしていただけないでしようか。至急にお願いします。私は、がまんのできないこ
とがあります。面会ができるかできないかを、恐れ入りますが、知らせていただけ
ば何よりもと存じます。これまで、A区長がいかにでたらめをやつてきたか。今そ
の反動がでている。そこで、担当部長は勿論、多くの受刑者が迷惑をしているわけ
であります。証拠には、最近発生している傷害事件を見てもお判りかと思います。
このままでは、大事件が起るのではないかと必配しております。至急面接をお願い
します。面接をしていただけるのか、いただけないかを知らせて下さい。右私が申
しましたことに、うそ偽りでないことを認めてもらいたい、お願いします。所長さ
ん、私は受刑の身ではありますが、今の四区の状態をこのまま見逃すことはできま
せん。何故事故がひんぱんに発生するのか不安であります。是非、面接をお願いい
たします。以上のことは、突然A区長が言い出したものであります。失言も甚だし
く、またA区長のようなやり方では、受刑者の体の確保はできない。不安の毎日を
送つていることは間違いないと思います。お願いします。以上
別紙第四 昭和四四年五月一六日付願箋
出願の要旨
昨日午後四時頃I副看守長が私の監房の扉を開くと同時に大きな声で私に暴言を加
えた。私は休養中でありますが、Iの暴言には目に余るものがあります。吾々受刑
者にも、人間としての魂がある。根性がある。そこで、感情を刺戟されると、ある
いは勘忍袋が爆発しないとも限りません。Iは、昨日四時、私に対して、やるか、
勝負をするかと、再三にわたり挑戦的態度に出ている。所長さんは、AやIが私に
対する挑戦的態度に出ているのをこのままにしておくつもりでありますか。取敢え
ず事実を報告しておきます。一般職員の不法は所長の責任である。事故を防止する
ためにも、A、I両名に対する指揮監督を厳重にしてもらいたい。Aのことについ
ては、書類に詳しく明記いたしますから、御参考にしていただきたい。終りに、面
接をしてもらえるのか否かを、早速きかせて下さいお願いします。

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