弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 弁護人秋山泰雄、同安養寺龍彦、同荻原富保の上告趣意のうち、判例違反をいう
点は、所論引用の判例は事案を異にし本件に適切でないから、所論は前提を欠き、
その余の点は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあた
らない。
 なお、郵政省庁舎管理規程に基づく郵便局長の命令により郵政事務官A及び同B
がした本件警備行為が刑法九五条一項にいう公務員の職務にあたる旨の原判断は、
相当である(最高裁昭和五一年(あ)第三一〇号同五三年六月二九日第一小法廷判
決・刑集三二巻四号八一六頁参照)。
 よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、主文のとおり決定する。
 この決定は、裁判官団藤重光、同谷口正孝の補足意見があるほか、裁判官全員一
致の意見によるものである。
 裁判官団藤重光の補足意見は、次のとおりである。
 わたくしは、現業業務は公務執行妨害罪における「職務」から除外されるべきも
のと考えているが(最高裁判所昭和五二年(あ)第九三九号同五三年五月二二日第
一小法廷決定・刑集三二巻三号四二七頁、同昭和五一年(あ)第三一〇号同五三年
六月二九日第一小法廷判決・刑集三二巻四号八一六頁におけるわたくしの補足意見
および同昭和五三年(あ)第五四九号同五四年一月一〇日第一小法廷決定・刑集三
三巻一号一頁におけるわたくしの反対意見)、本件において郵政事務官Aおよび同
Bの行つていた各職務行為は現業業務にあたるものではないから、被告人の本件行
為に公務執行妨害罪の成立をみとめた原審の判断は、結論において正当である。し
たがつて、わたくしも、谷口裁判官とほぼ同趣旨において、多数意見に同調する者
である。
 裁判官谷口正孝の補足意見は、次のとおりである。
 私は、国家、地方公共団体が公務員を通して行う活動のうち非権力的関係を内容
とするもの、特に私企業的性格を有するもの(現業業務といつてもよい)について
は、国家、地方公共団体もまたその権力性を捨象した関係において私人と同様の経
済活動の主体として活動しているのであつて、専らこの関係において公務員(法令
により公務に従事する者とみなされる公法人の職員を含む)を攻撃の客体として右
の活動を妨害したばあいは、私人の業務に対する妨害と区別して考える必要はなく、
個人的法益に対する罪として観念すべきものと考える。従つて、刑法九五条にいう
公務の概念には自ら限定があり、私企業的性格を有するものは除かれるものと解す
る。この点において、私は、団藤裁判官が昭和五二年(あ)第九三九号同五三年五
月二二日当小法廷決定・刑集三二巻三号四二七頁、昭和五一年(あ)第三一〇号同
五三年六月二九日当小法廷判決・刑集三二巻四号八一六頁に示された補足意見及び
昭和五三年(あ)第五四九号同五四年一月一〇日当小法廷決定・刑集三三巻一号一
頁に示された反対意見に賛成するものである。
 しかし、本件において郵政事務官A及び同Bの行つていた各職務行為は郵政省庁
舎管理規程に基づく警備作業として行われていたものであつて、いずれも非権力的
関係を内容とするものでないことは明らかであるから、右両名に対し右職務執行中
それぞれ原判示の暴行を加えてその職務の執行を妨害したときは公務執行妨害罪を
構成するものであり、原判決のこの点に関する判断は結論において支持すべきもの
と考える。
 以上の次第で、私も多数意見に同調するものである。
  昭和五五年一〇月二七日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    谷   口   正   孝
            裁判官    団   藤   重   光
            裁判官    藤   崎   萬   里
            裁判官    本   山       亨
            裁判官    中   村   治   朗

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