弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告人Aの上告理由第二点について。
 原判決は判示二〇八坪が元来係争家屋の敷地として家屋使用の為め附随せしめら
れた土地であること、その内東側の約一〇〇坪が疏菜栽培に使用されているが、そ
れは便宜的措置であること等を認定して、右約一〇〇坪は農地法にいわゆる「農地」
に当らないとし、農地法を適用すべきでないとの趣旨を判断しているのであり、原
判示の如き事実関係の下においてその判断は相当であることを首肯し得られる。所
論はひつきよう右に反する事実関係を主張して事実認定に関する原審の専権行使を
非難するに帰し上告適法の理由とするを得ない。
 同第四点について。
 しかし、本訴中所論部分はその訴旨によつて明らかなように原判示賃貸借契約の
解除を原因として目的物件の返還を求める訴訟であり、所有権に基いて物の引渡を
求める訴ではないから、所論登記の有無を問題とする余地はないのである。所論は
採用できない。
 同第五点について。
 所論は趣旨いささか明瞭を欠くが、要するに上告人は地代家賃統制令による統制
額(最高額)に従う意思がなかつたとし、従つて統制令に基く告示改正により統制
額が増額されても、賃料増額の合意の成立するに由がないから原判示賃料債務も発
生するの余地がない、というに在るものと理解される。しかし、地代家賃統制令に
よる「停止」統制額は原則として他の諸物価に比照し極めて低廉であることが顕著
であるから、従来統制額を賃料と定めて来た当事者は、告示改正により統制額が増
額された場合でも特段の事情のない限り右改正告示による統制額に従いこれを増額
する意思を有し、賃借人も賃貸人の増額請求に応じてこれを承諾するものと推認す
るを相当とし、右特段な事情の特に主張のなかつた本件においても、その例外の場
合ではなかつたものと解するを相当とし、これと同一趣旨に帰するものと解される
原判決の判断は固より正当である。所論はひつきよう右に反する独自の所見に外な
らないものであつて採るを得ない。
 以上の外違憲をいう点を除いて、所論第一点、第三点、第六点は原判決に影響を
及ぼすこと明らかな法令違背を主張するものとは認められないし、また違憲をいう
点も、その実質は叙上に判断した事項に関する単なる法令違背の主張を出でないも
のである。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致を以て主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    高   木   常   七

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛