弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件抗告を棄却する。
     抗告費用は抗告人の負担とする。
         理    由
 抗告代理人松坂清の抗告理由第一について
 借地法八条ノ二第一項に規定する借地条件の変更の裁判は、その性質が非訟事件
の裁判であるから、公開の法廷における対審及び判決によつてなすことを要しない
ものと解される。このことは、当裁判所昭和三六年(ク)第四一九号同四〇年六月
三〇日大法廷決定・民集一九巻四号一〇八九頁、昭和三七年(ク)第二四三号同四
〇年六月三〇日大法廷決定・民集一九巻四号一一一四頁、昭和三九年(ク)第一一
四号同四一年三月二日大法廷決定・民集二〇巻三号三六〇頁の趣旨に照らして明ら
かである。それゆえ、借地法八条ノ二第一項、同法一四条ノ三第一項の規定が憲法
三二条、八二条一項に違反するものとはいえず、これに従つてなした原決定にも違
憲の廉はない。論旨は、採用することができない。
 同第二について
 借地法八条ノ二の規定が憲法二九条に違反しないことは、当裁判所昭和二九年(
オ)第二三二号同三五年六月一五日大法廷判決・民集一四巻八号一三七六頁、昭和
三四年(オ)第五〇二号同三七年六月六日大法廷判決・民集一六巻七号一二六五頁
の趣旨に照らして明らかである。論旨は、採用することができない。
 よつて、民訴法八九条を適用し、主文のとおり決定する。
   昭和五〇年七月一一日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    小   川   信   雄
            裁判官    岡   原   昌   男
            裁判官    大   塚   喜 一 郎
            裁判官    吉   田       豊

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