弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 検察官検事長岸本義広の上告趣意は、事実誤認ないし単なる法令違反の主張であ
つて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 また記録を調べても、所論の点について原判決に同四一一条一号または三号を適
用すべき違法があるものとは認められない。すなわち、差戻前の上告審判決に破棄
理由の一として指摘された本件の被害金品の処分方法及びその所在については、原
審において審理が尽されたにもかかわらず、これを明確にする新たな証拠を発見す
るに至らなかつたことが認められ、同じく破棄理由の二として指摘された被告人A
が年令、経歴の著しく相違するBと第一審判決判示のような動機のもとに、本件の
如き強盗殺人の犯行をたやすく共謀するであろうかという疑問は、原審の審理によ
つても、なお解消したものとは認められず、同じく破棄理由の三として指摘された
本件犯行に使用された紐類の出所及びその結び方の特徴と犯人との関係については、
原審の審理によつて、紐類の出所と結び方の特徴が概ね解明されるに至つたが、な
おこれをもつて本件と被告人等との結びつきを決定する資料とするには足らない。
一方、原審の審理過程に現われた新たな証拠である鑑定人Cの足跡照合鑑定、被害
者の死体発見の端緒に関する証拠、被害者殺害の時刻に関する情況証拠、B並びに
被告人Dの浜松刑務支所入所当初の言動をめぐる情況証拠及び被告人Aの被害者一
家の行方捜索当時の言動をめぐる情況証拠も、差戻前の上告審判決が差戻前の第二
審判決にかけた重大な事実誤認の疑いを解消し得る程の証拠価値を有するものとは
認め難い。従つて、原判決が、差戻前の第二審判決には判決に影響を及ぼすべき重
大な事実誤認の疑いがあるとした差戻前の上告審判決の判断の趣旨に従い、被告人
D、同Aに対する強盗殺人、死体遺棄、被告人Eに対する賍物故買に関する第一審
判決の事実認定には、判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認の違法があるも
のと断じて第一審判決を破棄し、右の点について、犯罪の証明がないものとして被
告人等に無罪の言渡をしたことは、正当であつて、当裁判所もこれを是認するもの
である。
 よつて同四一四条、三九六条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す
る。
 検察官 村上朝一、上田次郎公判出席
  昭和三八年七月九日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    石   坂   修   一
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    五 鬼 上   堅   磐
            裁判官    横   田   正   俊
 裁判官垂水克己は、海外出張のため署名押印することができない。
         裁判長裁判官    石   坂   修   一

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