弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人黒田喜蔵、同黒田登喜彦の上告理由第一について
 確定日払の約束手形であつても、振出日は手形要件であるから、その記載が白地
である限り、右手形の所持人は手形上の権利を行使することができないものであり
(最高裁昭和三九年(オ)第九六〇号同四一年一〇月一三日第一小法廷判決・民集
二〇巻八号一六三二頁)、また、喪失した白地手形について除権判決を得た所持人
が手形外で白地を補充する旨の意思表示をしても、これにより白地補充の効力を生
じたものとすることはできないのである(最高裁昭和四二年(オ)第一四〇三号同
四三年四月一二日第二小法廷判決・民集二二巻四号九一一頁、同昭和四四年(オ)
第九六七号同四五年二月一七日第三小法廷判決・裁判集民事九八号二〇九頁)。こ
れと同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法は
ない。論旨は、採用することができない。
 同第二について
 喪失した白地手形について除権判決を得た者は、手形債務者に対し喪失手形と同
一の内容の手形の再発行を請求する権利を有しないものと解するのが、相当である。
けだし、除権判決を得た者が喪失手形の再発行を請求しうるものとするならば、そ
の者は、それによつて単に喪失手形の所持人と同様の権利行使の形式的資格を回復
するにとどまらず、手形の再発行を受けることにより、恰も喪失手形を流通に置き
うるのと同一の法的地位を回復することとなり、除権判決にこのような実体的効果
を付与することは、除権判決制度の予想しないところというべく、喪失手形の再発
行請求がその白地部分の補充を目的とする場合であつても、右と理を異にするもの
ではないと解すべきだからである。これと同旨の原審の判断は、正当として是認す
ることができる。所論引用の前記昭和四五年二月一七日第三小法廷判決は、除権判
決取得者が手形債務者から任意に手形の再発行を受けた場合について判示したもの
と解されるのであつて、本件に適切でない。論旨は、ひつきよう、独自の見解を主
張して原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主
文のとおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    団   藤   重   光
            裁判官    藤   林   益   三
            裁判官    下   田   武   三
            裁判官    岸       盛   一
            裁判官    岸   上   康   夫

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛