弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件抗告を棄却する。
         理    由
 本件抗告の申立は、昭和五六年一月八日になされたものであるところ(申立書は
同日直接当裁判所に提出されたが、即日原裁判所に送付された。)、記録によると、
原決定の謄本は被告人に対し昭和五五年一二月二九日に、弁護人に対し昭和五六年
一月六日にそれぞれ送達されており、このような場合における抗告申立の期間は、
被告人本人に対して送達された時から進行をはじめるものと解すべきである(最高
裁昭和二七年(し)第七七号同年一一月一八日第三小法廷決定・刑集六巻一〇号一
二一三頁、昭和三二年(す)第三九〇号同年五月二九日第二小法廷決定・刑集一一
巻五号一五七六頁、昭和四三年(し)第二〇号同年六月一九日第一小法廷決定・刑
集二二巻六号四八三頁参照)から、刑訴法四三三条二項に定める五日の期間は、昭
和五六年一月五日限り満了したものであつて(刑訴法五五条三項本文参照)、本件
申立は不適法である。
 よつて、刑訴法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文
のとおり決定する。
  昭和五六年一月二三日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    横   井   大   三
            裁判官    環       昌   一
            裁判官    伊   藤   正   己
            裁判官    寺   田   治   郎

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