弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人大内ますみの上告理由第一点について
 自作農創設特別措置法(ただし、昭和二二年法律第二四一号による改正前のもの)
四条二項は、同法三条一項に基づく小作地の買収について、不在地主であつても、
その所有する農地のある市町村の区域内に住所を有しなくなつた原因、すなわち、
いわゆる離村の原因が同法施行令(ただし、昭和二三年政令第三六号による改正前
のもの)一条所定の特別の事由によるものであるときは、在村地主とみなす旨を定
めている。原判決は、右四条二項により不在地主が在村地主とみなされるためには、
離村の原因が法定の特別の事由によるものであることのほか、当該事由が存しなか
つたならば在村し、みずから耕作できた関係にあることを要する旨を判示している
が、右規定の文言上は、在村地主とみなされるための要件としては、離村の原因が
法定の特別の事由によるものであることが要求されているにとどまること、しかも、
同法三条一項は、在村地主に一定の面積の範囲内で小作地の保有を許容するについ
て、同人がこれをみずから耕作する意思、能力を有するか否かを全く問題としてい
ないことにかんがみれば、同法四条二項により不在地主を在村地主とみなすについ
ても、その者がみずから小作地を耕作する意思、能力を有するかどうかはこれを問
わないというのが同法の趣旨であると解するのが相当であり(当裁判所昭和二七年
(オ)第三九七号同二八年一二月四日第二小法廷判決・民集七巻一二号一三五七頁、
同昭和二九年(オ)第六三九号同三一年三月三〇日第二小法廷判決・民集一〇巻三
号二七六頁参照)、原審の前示判断は、右法条の解釈を誤つたものといわなければ
ならない。しかしながら、原審の適法に確定するところによれば、上告人は昭和二
二年六月本件土地のある兵庫県明石郡a村から同県明石市b町に住所を移し、本件
第一買収当時a村に住所を有していなかつたというのであるから、上告人は不在地
主であつたものというべきところ、所論離村の事情は、同法施行令一条各号所定の
いずれの事由にもあたるものとは認められないから、上告人は在村地主とみなされ
ることもない。してみると、右と結論を同じくする原審の判断は、結局、正当とし
て是認することができ、諭旨は理由がないものといわなければならない。
 同第二点について
 所論の点に関する原審の認定判断は、原判決の挙示する証拠関係及びその説示に
照らし、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、採
用することができない。
 同第三点について
 所論の点に関する原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論
の違法はない。論旨は、採用することができない。
 よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官
全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    藤   崎   萬   里
            裁判官    団   藤   重   光
            裁判官    本   山       亨
            裁判官    戸   田       弘
            裁判官    中   村   治   朗

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