弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

判決 平成14年3月25日 神戸地方裁判所
①平成13年(わ)第36号,②同第101号,③同第172号,④同第237号,
⑤同第257号,⑥同第353号,⑦同第389号,⑧同第392号,⑨同第41
1号
被告事件名
被告人A  ①殺人未遂,③窃盗,建造物侵入,窃盗未遂,⑤銃砲刀剣類所持等
取締法違反,⑦犯人隠避被告事件
被告人B  ①殺人未遂,③窃盗,建造物侵入,窃盗未遂,⑤銃砲刀剣類所持等
取締法違反被告事件
被告人C  ①殺人未遂,②傷害,恐喝,窃盗,⑤銃砲刀剣類所持等取締法違反
被告事件
被告人D  ④殺人未遂被告事件
被告人E  ⑥殺人未遂,⑧銃砲刀剣類所持等取締法違反,⑨器物損壊,住居侵
入,暴行被告事件
主    文
1 被告人Aを懲役12年に処する。
未決勾留日数中350日を刑に算入する。
2 被告人Bを懲役11年に処する。
未決勾留日数中350日を刑に算入する。
3 被告人Cを懲役11年に処する。
未決勾留日数中440日を刑に算入する。
4 被告人Dを懲役10年に処する。
未決勾留日数中280日を刑に算入する。
5 被告人Eを懲役10年に処する。
未決勾留日数中350日を刑に算入する。
6 被告人5名から撃ち殻薬きょう3個(平成13年押第109号の3の
1,3の2,4),弾頭3個(同号の5から7),自動装てん式けん銃1丁(同号
の8),実包2個(同号の9,10,いずれも鑑定により弾頭と薬きょうと火薬が
分離されたもの)を,被告人Aから回転弾倉式けん銃1丁(同号の2)を,被告人
Cから木刀1本(同号の1)を没収する。
理    由
(罪となるべき事実)
第1 被告人A及び被告人Bは,共謀の上,後記第2の犯行に使用する自動車が必
要なため,平成12年5月26日午前6時ころ,神戸市長田区(以下省略)の有限
会社F南側駐車場内に施錠しないで駐車してあったG所有にかかる軽四輪貨物自動
車1台(時価約5万円相当)を窃取した。
第2 
1 被告人5名は,分離前の相被告人Hと共謀の上,V(当時51歳)を殺害し
ようと企て,殺害実行役(いわゆるヒットマン)の被告人Cが,平成12年5月2
6日午前8時10分ころ,Vが駐車場として使用していた神戸市中央区(以下省
略)Zビル付近に行き,Vが到着するのを待ち伏せ,Vが,前記Zビル1階駐車場
内に入ったのを確認するや,同駐車場内で,Vに向けて,約2メートルほどの至近
距離から,準備してきた自動装てん式けん銃(平成13年押第109号の8)で続
けざまに弾丸3発を発射し,そのうち2発をVの左腰部,左大腿部に命中させた
が,Vに対し,約90日間の治療を必要とする腰部脊髄損傷,右後腹膜血腫,左右
膝関節挫創等の傷害を負わせたにとどまり,殺害の目的を遂げなかった。
2 被告人A,被告人B,被告人C及び被告人Eは,共謀の上,法定の除外事由
がないのに,前記第2・1記載の日時,場所で,前記自動装てん式けん銃1丁(同
号の8)を,これに適合し,かつ,けん銃に使用することができる実包5発(同号
の3の1,3の2,4から7は,前記第2・1の犯行の際に発射されたそのうちの
3発の撃ち殻薬きょうと弾頭。同号の9,10はそのうちの2発で,鑑定により弾
頭と薬きょうと火薬が分離されたもの。)とともに携帯して所持した。
第3 被告人Aは,5代目I組3代目J組K組若頭補佐兼L組組長代行であるが,
恐喝未遂事件の犯人としてL組組長であるMに逮捕状が発布されていることを知り
ながら,Mの逮捕を免れさせる目的で,平成12年5月下旬ころの午後7時ころ,
東京都台東区(以下省略)所在のNホテル1階ロビーで,Mに対し,逃走資金とし
て現金30万円を供与し,Mの逃走に便宜を与えて,これを隠避させた。
第4 被告人A及び被告人Bは,分離前の相被告人Hと共謀の上,金員を盗み取る
目的で,平成12年6月12日午前2時ころ,神戸市中央区(以下省略)のVの実
弟が看守する前記Zビル1階駐車場内に,南側出入口の施錠を外して侵入した上,
同駐車場内を物色したが,金員の発見に至らず,その目的を遂げなかった。
第5 被告人Cは,
1 平成12年8月19日午後4時ころから同日午後5時ころまでの間,偽名で
居住していた栃木県足利市(以下省略)の当時の被告人C方で,被告人Cの実母か
ら被告人Cに宛てた郵便物が被告人Cの元に配達されないことに関し,被告人Cの
要求により説明に訪れた足利郵便局第2集配営業課課長W(当時52歳)に対し,
何ら抵抗しないWの顔をこぶしや平手で数回殴り付け,その左脇腹辺りを蹴り付
け,その顔を膝で蹴り,その頭を木刀(同号の1)で1回殴り付ける等の暴行を加
え,その結果,Wに約10日間の治療を必要とする頭部顔面打撲,頭皮挫創の傷害
を負わせた。
2 前記Wが,被告人Cの前記暴行により,被告人Cを恐れているのを利用し,
前記郵便物が被告人Cの元に配達されないことに因縁をつけ,Wから現金を脅し取
ろうと企て,同日午後5時ころ,同所で,Wに対し,暴力団I組の代紋の入った額
を示しながら,「I組を知ってるだろう。」,「俺はこういう者だ。」,「この責
任をどうするんだ。誠意を見せろ。」などと語気鋭く言って暗に現金の交付を要求
し,その要求に応じなければWの身体等にいかなる危害を加えるかもしれない気勢
を示してさらにWを畏怖させ,その結果,そのころ,同所で,Wから現金約3万3
000円の交付を受けて脅し取った。
第6 被告人Cは,平成12年9月18日午前7時ころ,検査のために入院した大
阪府東大阪市(以下省略)の医療法人社団O会P病院328号室で,同室の入院患
者Xの財布内からX所有の現金3万8000円を抜き取って盗み取った。
第7 被告人Aは,法定の除外事由がないのに,平成13年1月30日午後6時こ
ろ,神戸市須磨区(以下省略)の有限会社Q建築資材置場南西角のプレハブ倉庫内
に,回転弾倉式けん銃1丁(同号の2)を隠匿して所持した。
第8 被告人Eは,平成13年2月13日午後8時30分ころ,神戸市長田区(以
下省略)のY(当時68歳)方に行き,割引を依頼していた白地小切手をYから回
収しようとした際,Yが居留守を使ったことに立腹し,Yに暴行を加える目的で,
Y方台所北側窓ガラスを付近廊下に設置してあった消火器で叩き割って,Y管理に
かかる器物を損壊する(損害額約7000円)とともに,同窓の施錠を外して同所
からY方内に侵入した上,Y方で,Yの胸付近を右足で5,6回足蹴にする暴行を
加えた。
(証拠の標目)
省略
(累犯前科)
1 被告人Aについて
被告人Aは,平成8年3月21日神戸地方裁判所尼崎支部で窃盗罪により懲役
2年6月に処せられ,平成10年3月23日その刑の執行を受け終わったものであ
って,この事実は検察事務官作成の前科調書(検察官請求番号148),判決書謄本
(同番号149)によって認める。
2 被告人Bについて
被告人Bは,平成8年3月21日神戸地方裁判所尼崎支部で窃盗,大麻取締法
違反,覚せい剤取締法違反の各罪により懲役4年6月に処せられ,平成12年6月
11日その刑の執行を受け終わったものであって,この事実は検察事務官作成の前
科調書(同番号175)によって認める。
3 被告人Cについて
被告人Cは,平成8年9月4日奈良地方裁判所葛城支部で傷害致死,死体遺棄
の各罪により懲役4年に処せられ,平成12年5月6日その刑の執行を受け終わっ
たものであって,この事実は検察事務官作成の前科調書(同番号17),判決書謄本
(同番号22)によって認める。
(法令の適用)
1 被告人Aについて
被告人Aの判示第1の所為は刑法60条,235条に,判示第2・1の所為は
同法60条,203条,199条に,判示第2・2の所為のうち,適合実包ととも
にけん銃を携帯して所持した点は同法60条,銃砲刀剣類所持等取締法31条の3
第2項,1項,3条1項に,けん銃実包を所持した点は刑法60条,平成11年法
律第160号1303条により同法による改正前の銃砲刀剣類所持等取締法(以下
「改正前の銃砲刀剣類所持等取締法」という。)31条の8,3条の3第1項に,
判示第3の所為は刑法103条に,判示第4の所為のうち,建造物に侵入した点は
同法60条,130条前段に,窃盗未遂の点は同法60条,243条,235条
に,判示第7の所為は銃砲刀剣類所持等取締法31条の3第1項,3条1項にそれ
ぞれ該当するところ,判示第2・2は1個の行為が2個の罪名に触れる場合である
から,刑法54条1項前段,10条により1罪として重いけん銃加重所持罪の刑で
処断し,判示第4の建造物侵入と窃盗未遂との間には手段結果の関係があるので,
同法54条1項後段,10条により1罪として重い窃盗未遂罪の刑で処断し,各所
定刑中判示第2・1の罪については有期懲役刑を,判示第3の罪については懲役刑
をそれぞれ選択し,被告人Aには前記の前科があるので同法56条1項,57条に
より判示第1,第2・1,2,第3,第4,第7の各罪の刑についてそれぞれ再犯
の加重(ただし,判示第2・1,2の各罪の刑については同法14条の制限に従
う。)をし,以上は同法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条
により刑及び犯情の最も重い判示第2・1の罪の刑に同法14条の制限内で法定の
加重をした刑期の範囲内で被告人Aを懲役12年に処し,同法21条を適用して未
決勾留日数中350日をその刑に算入し,押収してある回転弾倉式けん銃1丁(平
成13年押第109号の2)は,判示第7のけん銃所持の犯罪行為を組成した物
で,犯人である被告人A以外の者に属しないから,同法19条1項1号,2項本文
を適用してこれを被告人Aから没収し,押収してある撃ち殻薬きょう3個(同号の
3の1,3の2,4),弾頭3個(同号の5から7),自動装てん式けん銃1丁
(同号の8)は,いずれも判示第2・1の殺人未遂の用に供した物,押収してある
実包2個(同号の9,10,いずれも鑑定により弾頭と薬きょうと火薬が分離され
たもの)は,同殺人未遂の用に供しようとした物で,いずれも犯人である被告人
A,被告人B,被告人C,被告人D及び被告人E以外の者に属しないから,いずれ
も同法19条1項2号,2項本文を適用してこれを被告人Aから没収することとす
る。
2 被告人Bについて
被告人Bの判示第1の所為は刑法60条,235条に,判示第2・1の所為は
同法60条,203条,199条に,判示第2・2の所為のうち,適合実包ととも
にけん銃を携帯して所持した点は同法60条,銃砲刀剣類所持等取締法31条の3
第2項,1項,3条1項に,けん銃実包を所持した点は刑法60条,改正前の銃砲
刀剣類所持等取締法31条の8,3条の3第1項に,判示第4の所為のうち,建造
物に侵入した点は刑法60条,130条前段に,窃盗未遂の点は同法60条,24
3条,235条にそれぞれ該当するところ,判示第2・2は1個の行為が2個の罪
名に触れる場合であるから,同法54条1項前段,10条により1罪として重いけ
ん銃加重所持罪の刑で処断し,判示第4の建造物侵入と窃盗未遂との間には手段結
果の関係があるので,同法54条1項後段,10条により1罪として重い窃盗未遂
罪の刑で処断し,判示第2・1の罪について所定刑中有期懲役刑を選択し,被告人
Bには前記の前科があるので同法56条1項,57条により判示第4の罪の刑につ
いて再犯の加重をし,以上は同法45条前段の併合罪であるから,同法47条本
文,10条により最も重い判示第4の罪の刑に同法14条の制限内で法定の加重を
した刑期の範囲内で被告人Bを懲役11年に処し,同法21条を適用して未決勾留
日数中350日をその刑に算入し,押収してある撃ち殻薬きょう3個(同号の3の
1,3の2,4),弾頭3個(同号の5から7),自動装てん式けん銃1丁(同号
の8)は,いずれも判示第2・1の殺人未遂の用に供した物,押収してある実包2
個(同号の9,10,いずれも鑑定により弾頭と薬きょうと火薬が分離されたも
の)は,同殺人未遂の用に供しようとした物で,いずれも犯人である被告人A,被
告人B,被告人C,被告人D及び被告人E以外の者に属しないから,いずれも同法
19条1項2号,2項本文を適用してこれを被告人Bから没収することとする。
3 被告人Cについて
被告人Cの判示第2・1の所為は刑法60条,203条,199条に,判示第
2・2の所為のうち,適合実包とともにけん銃を携帯して所持した点は同法60
条,銃砲刀剣類所持等取締法31条の3第2項,1項,3条1項に,けん銃実包を
所持した点は刑法60条,改正前の銃砲刀剣類所持等取締法31条の8,3条の3
第1項に,判示第5・1の所為は刑法204条に,判示第5・2の所為は刑法24
9条1項に,判示第6の所為は刑法235条にそれぞれ該当するところ,判示第
2・2は1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,刑法54条1項前段,
10条により1罪として重いけん銃加重所持罪の刑で処断し,各所定刑中判示第
2・1の罪については有期懲役刑を,判示第5・1の罪については懲役刑をそれぞ
れ選択し,被告人Cには前記の前科があるので同法56条1項,57条により判示
第2・1,2,第5・1,2,第6の各罪の刑についてそれぞれ再犯の加重(ただ
し,判示第2・1,2の各罪の刑については同法14条の制限に従う。)をし,以
上は同法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条により刑及び犯
情の最も重い判示第2・1の罪の刑に同法14条の制限内で法定の加重をした刑期
の範囲内で被告人Cを懲役11年に処し,同法21条を適用して未決勾留日数中4
40日をその刑に算入し,押収してある木刀1本(同号の1)は,判示第5・1の
傷害の用に供した物で犯人である被告人C以外の者に属さず,押収してある撃ち殻
薬きょう3個(同号の3の1,3の2,4),弾頭3個(同号の5から7),自動
装てん式けん銃1丁(同号の8)は,いずれも判示第2・1の殺人未遂の用に供し
た物,押収してある実包2個(同号の9,10,いずれも鑑定により弾頭と薬きょ
うと火薬が分離されたもの)は,同殺人未遂の用に供しようとした物で,いずれも
犯人である被告人A,被告人B,被告人C,被告人D及び被告人E以外の者に属し
ないから,いずれも同法19条1項2号,2項本文を適用してこれを被告人Cから
没収し,訴訟費用(国選弁護人a,b,c,d,eに関する分)は,刑事訴訟法1
81条1項ただし書を適用して被告人Cに負担させないこととする。
4 被告人Dについて
被告人Dの判示第2・1の所為は刑法60条,203条,199条に該当する
ところ,所定刑中有期懲役刑を選択し,所定刑期の範囲内で被告人Dを懲役10年
に処し,同法21条を適用して未決勾留日数中280日をその刑に算入し,押収し
てある撃ち殻薬きょう3個(同号の3の1,3の2,4),弾頭3個(同号の5か
ら7),自動装てん式けん銃1丁(同号の8)は,いずれも判示第2・1の殺人未
遂の用に供した物,押収してある実包2個(同号の9,10,いずれも鑑定により
弾頭と薬きょうと火薬が分離されたもの)は,同殺人未遂の用に供しようとした物
で,いずれも犯人である被告人A,被告人B,被告人C,被告人D及び被告人E以
外の者に属しないから,いずれも同法19条1項2号,2項本文を適用してこれを
被告人Dから没収し,訴訟費用(国選弁護人fに関する分)は,刑事訴訟法181
条1項ただし書を適用して被告人Dに負担させないこととする。
5 被告人Eについて
被告人Eの判示第2・1の所為は刑法60条,203条,199条に,判示第
2・2の所為のうち,適合実包とともにけん銃を携帯して所持した点は同法60
条,銃砲刀剣類所持等取締法31条の3第2項,1項,3条1項に,けん銃実包を
所持した点は刑法60条,改正前の銃砲刀剣類所持等取締法31条の8,3条の3
第1項に,判示第8の所為のうち,器物損壊の点は刑法261条に,住居侵入の点
は同法130条前段に,暴行の点は同法208条にそれぞれ該当するところ,判示
第2・2は1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,刑法54条1項前
段,10条により1罪として重いけん銃加重所持罪の刑で,判示第8の器物損壊と
住居侵入は1個の行為が2個の罪名に触れる場合であり,住居侵入と暴行との間に
は手段結果の関係があるので,刑法54条1項前段,後段,10条により結局以上
を1罪として刑及び犯情の最も重い器物損壊罪の刑でそれぞれ処断し,所定刑中判
示第2・1の罪については有期懲役刑を,判示第8の罪については懲役刑をそれぞ
れ選択し,以上は同法45条前段の併合罪であるから,同法47条本文,10条に
より刑及び犯情の最も重い判示第2・1の罪の刑に同法14条の制限内で法定の加
重をした刑期の範囲内で被告人Eを懲役10年に処し,同法21条を適用して未決
勾留日数中350日をその刑に算入し,押収してある撃ち殻薬きょう3個(同号の
3の1,3の2,4),弾頭3個(同号の5から7),自動装てん式けん銃1丁
(同号の8)は,いずれも判示第2・1の殺人未遂の用に供した物,押収してある
実包2個(同号の9,10,いずれも鑑定により弾頭と薬きょうと火薬が分離され
たもの)は,同殺人未遂の用に供しようとした物で,いずれも犯人である被告人
A,被告人B,被告人C,被告人D及び被告人E以外の者に属しないから,いずれ
も同法19条1項2号,2項本文を適用してこれを被告人Eから没収し,訴訟費用
(国選弁護人gに関する分)は,刑事訴訟法181条1項ただし書を適用して被告
人Eに負担させないこととする。
(量刑の理由)
1 判示第2・1,2の殺人未遂等の犯行に至る経緯等
(1) 被告人5名の関係等
被告人Aは,兵庫県内の高校を中退後,暴力団構成員となり,そのころ被告
人Bと知り合い,いったんは地上げを行う会社を営んだこともあったが,被告人B
とともに暴力団5代目I組R組神戸支部長Sの舎弟となり,本件犯行当時は暴力団
5代目I組3代目J組K組若頭補佐兼L組組長代行の地位にあった。
被告人Bは,兵庫県内の高校を中退後,暴力団に加入したり,被告人Aとと
もに地上げをしたりしていたが,その後,岡山の前記R組の構成員となり,被告人
Aの兄貴分の地位にあったが,本件犯行当時は破門中であった。
被告人Cは,奈良県内の高校を卒業後,会社員,ガードマン,スナック店
員,パチンコ店店員等職を転々とした。その後,前記累犯前科掲記の傷害致死,死
体遺棄の罪による前刑で大阪刑務所に服役していた際,同時期に同刑務所に服役し
ていた被告人Bと知り合った。そして,平成12年5月に前刑出所後,同月13日
ころ,被告人Bから出所祝いをしてもらった際,被告人Bの紹介で被告人Aと知り
合った。
被告人Dは,北海道内の中学校を卒業後,函館の建築会社で青函トンネル工
事等に従事したが,昭和59年ころから兵庫県内に居住し,大工や不動産取引等に
従事していた。そして,昭和63年ころから不動産・金融ブローカーとなり,平成
7年1月ころ,手形割引を依頼したことをきっかけとして本件被害者Vと知り合
い,以後,Vを出資者とする不動産取引や金融取引の仲介を行ってきた。また,被
告人Dは,平成10年ころに被告人Aと知り合い,同人からの手形割引の依頼に応
ずる等して親密に交際するようになった。
被告人Eは,兵庫県内の中学校を卒業後,神戸市長田区内で家業のゴム再生
業を営んだが,実兄が暴力団構成員となったことを契機に,自らも暴力団に入り,
その後平成2年ころからは,いったん群馬県内で焼肉店経営等の正業に就くも,平
成7年の震災を機に神戸に戻り,震災で壊れた家屋等の解体作業を行う土建会社を
営むとともに,平成9年ころからは暴力団構成員としても活動し,本件当時は,暴
力団5代目I組3代目J組K組舎弟頭補佐の地位にあり,被告人Aと被告人Bの兄
貴分であるSの兄貴分に当たる。
他方,本件被害者Vは,昭和47年ころから暴力団の構成員として活動し,
一和会系暴力団に所属していたが,昭和63年に一和会が解散したことから正業に
就き,本件犯行当時,手形割引や信用貸付等の金融業及び絵画販売業を営んでい
た。
(2) 犯行に至る経緯
被告人Dは,平成7年以来,Vを出資者とする不動産取引等を行ってきた。
また,被告人Dは,自らが裏書する等して,Vに手形や小切手の割引を仲介するこ
ともあった。
Vは,被告人Dに,手形割引をした債権のほか,何ら被告人Dとは関係のな
い自分の債権の回収も行わせ,被告人Dが取り立てることができなかった場合,す
べて被告人Dの責任であるとして,被告人DのVに対する債務として負担させ,さ
らには,平成8年春ころから,被告人Dの行う不動産取引から利益の分配を要求す
るようになり,被告人Dが取立てや地上げに失敗したときには,Vが,被告人Dの
仲介料の中から受け取ることになっていた額を,ペナルティーとして被告人DのV
に対する借金として負担させていた。
また,Vは,自らの取引に際しても,被告人Dの名義を借りることもあっ
た。
その結果,被告人DのVに対する借金は膨らむ一方であり,本件犯行当時,
被告人DのVに対する債務は総額約7800万円に,利息だけでも月額約244万
円にも上ることとなり,被告人Dは,月々の利息の支払に追われていた。
また,平成9年秋ころ以降,Vは,被告人Dが,債権取立てに失敗したとき
などに,被告人Dに対し,ところかまわず,手拳や木刀で殴ったり,足蹴にして骨
折させたり,ナイフで斬りつけたり,頭髪を丸坊主やモヒカン刈りにさせたりし
た。
こうして被告人Dは,Vに対して,強い憎しみを抱くようになっていった。
そこで,被告人Dは,Vを殺せば,Vに対する借金を帳消しにでき,また,
被告人Dが仲介していた不動産取引の利潤をVに分配することなく独占できるよう
になり,被告人D名義となっているVの財産を得ることもでき,さらには,Vから
受けた数々の暴行に対する報復ができるものと考え,Vを殺害しようと考えるに至
った。
そして,被告人Dは,平成12年1月末ころ以降,被告人Aに対して,Vの
殺害依頼を持ちかけるようになり,同年2月終わりころには,着手金として500
0万円,成功報酬として5000万円を支払うと言ってV殺害を依頼した。
さらに,平成12年3月半ばには,被告人Dは,被告人A及び被告人Bに対
し,再度V殺害を依頼し,準備のために5000万円を支払うと言ったものの,こ
のときにもV殺害の約束は成立しなかった。
平成12年3月20日ころ,神戸市長田区内の居酒屋で,被告人A,被告人
B及び両被告人の兄貴分に当たるSと飲食した際,Sは,3000万円でV殺害を
考える旨発言し,同月22日か23日ころ,被告人D,被告人A,被告人B及びS
で再び同じ居酒屋に集まり,その際,Sは,被告人Dに対し,5000万円でV殺
害を引き受ける旨を約束した。
その後,被告人Dは,Sから先払いの3000万円の支払を催促されたた
め,同年4月21日ころ,山陽新幹線小倉駅の改札口で,被告人A,被告人Bに対
し,現金2200万円を交付したが,被告人A及び被告人Bは,V殺害計画を何ら
具体的に進めることなく放置していた。なお,この2200万円は,Sに1000
万円,被告人Bに700万円,被告人Aに500万円と分配された。
しかし,被告人Dは,V殺害をあきらめることなく,少しでも早くV殺害を
実行してもらいたいと考え,平成12年5月初めころまで,Sや被告人A,被告人
Bに対し,V殺害の催促を繰り返し,被告人Aの紹介で知った被告人Eに対して
も,同月中旬ころまでに合計して約300万円を交付の上,V殺害を依頼したもの
の,実行されることはなかった。
被告人Dは,一向にVの殺害が実現しないことにいらだち,被告人Aや被告
人BがVを殺害しないのなら,V殺害計画をVに明かす,自らVを殺害するので道
具を準備して欲しい等と言い出したため,これに先立って,V殺害の費用名目等で
被告人Dから多額の金銭を受け取っていた被告人A及び被告人Bは,被告人Dから
の度重なるV殺害要求を放置しておくことができない状況になった。
そのため,平成12年5月22日ころ,被告人Aは,もはや被告人Dの強い
依頼を放置しておくことができないと考え,同月24日ころ,被告人Aも,被告人
Eも,被告人Dに対し,Vの殺害を引き受けることを伝えるなどした。
同月24日,被告人Aと被告人Bは,神戸市須磨区内の一品料理店「T」
で,翌日の5月25日にV殺害を実行することに決め,被告人AがV殺害に使用す
るけん銃と殺害実行役のヒットマンを犯行現場に連れていき,逃走させるための自
動車運転手を調達し,被告人Bが殺害実行役のヒットマンとヒットマンの移動,逃
走手段として使用する自動車2台を調達するという役割分担を決めた。
そして,被告人Aと被告人Bは,自ら殺害実行役のヒットマン役になりたく
はなく,被告人Bは,大阪刑務所受刑中に同じ工場で働いていたことから知り合っ
た被告人Cなら,刑務所で人を殺したことがある等話していたので適任であると考
えて,被告人CをV殺害役のヒットマンにすることを提案し,被告人Aもこれに賛
成した。
その後,被告人A及び被告人Bは,被告人Cに電話して,そのとき大阪府東
大阪市内の布施駅付近にいた被告人Cを呼び出し,JR三ノ宮駅で落ち合った。
そして,被告人Bは,被告人Cに対し,人を殺害して欲しい旨言って,引き
受けるかどうか聞いたところ,まとまった金員が欲しいと考えていた被告人Cは,
殺害実行役のヒットマンをすぐに引き受けた。被告人A及び被告人Bは,被告人C
を連れて,V殺害の実行場所と決めていたVが普段駐車場として使用していたZビ
ル周辺を下見した。その際,被告人Bは,被告人Cに成功報酬として3000万円
を支払う旨約束した。
   そして,被告人Aと被告人Bは,被告人Cに対し,翌日の5月25日にV殺
害を実行して欲しい旨言ったところ,被告人Cは,Vと面識がないこと,使用する
けん銃も見ていないこと等を理由に,25日には実行できないと言ったため,結
局,被告人A,被告人B及び被告人Cは,V殺害を5月26日に実行することに決
めた。
5月25日,被告人A,被告人B,被告人Cは,再び,V殺害を実行する現
場のZビル付近を下見し,同日午後6時ころ,神戸市長田区内のU病院に入院中で
あった被告人Eの病室に行き,被告人Eから,被告人Eが被告人Dから受領した6
0万円で購入し,被告人Eの病室内で保管していた自動装てん式けん銃を受領し
た。そして,被告人A,被告人B,被告人Cは,神戸市須磨区(以下省略)の資材
置き場で前記けん銃を試射した後,同日午後7時30分ころ,U病院で被告人Eに
前記けん銃を返還した。
そして,このころ,被告人A及び被告人Eは,被告人Dに対し,電話で報酬
の要求をするとともに,この一連の殺害計画について報告し,被告人Dは,今度は
Vの殺害をしてもらえるものと考え,改めてVの殺害を依頼し,ここに,被告人5
名は,順次,Vをけん銃で殺害することの共謀を遂げた。
犯行当日である平成12年5月26日午前6時ころ,被告人Bは,自らが調
達することとなっていた殺害実行役のヒットマンである被告人Cを犯行現場へ送り
迎えするのに使用する自動車2台のうち,1台しか用意できなかったことから,も
う1台を用意するため,被告人Aとともに,判示第1の軽四輪貨物自動車窃盗の犯
行に及んだ。
その後,同日午前6時30分ころ,被告人Aは,U病院に赴き,被告人Eか
ら,前日に返還した自動装てん式けん銃(平成13年押第109号の8)を再度受
け取った後,被告人Cが25日から宿泊していた神戸市須磨区内の有限会社Q事務
室に行き,被告人Cにけん銃,犯行の際に着用する作業服上下及び手袋を渡し,被
告人Cに当日の行動計画について説明した。その際,被告人Aは,被告人Cに対
し,V殺害に失敗しても500万円の報酬を渡すと約束した。
そして,同日午前7時30分ころ,被告人Cは,Qを出発し,待ち合わせ場
所であった近くのコンビニエンスストア前で,被告人Eが,被告人Aからの依頼で
本件犯行の運転手役として連れてきた分離前の相被告人Hが乗車するタクシーに乗
車し,途中で判示第1の犯行により準備していた軽四輪貨物自動車に乗り換えて,
Zビルに向かい,本件殺人未遂等の犯行に及んだ。
(3) 犯行後の状況
本件犯行後,被告人CとHは,本件犯行現場から,乗ってきた軽四輪貨物自
動車で逃走した。被告人Cは,その車中で,警察の検問等に備えて犯行の際に着用
していた作業服を脱ぐ等した。被告人Cは,さらに被告人Bの用意していた自動車
に乗り換えた上,迎えに来ていた被告人A及び被告人Bと落ち合った。その後,被
告人A,被告人B及び被告人Cは,犯行当時着用していた作業服を投棄し,けん銃
を公園に埋める等して,証拠隠滅工作を図った。被告人Cは,硝煙反応を消すた
め,銭湯に入浴し,散髪するなどした後,被告人Bの指示に従って,大阪方面に逃
亡した。
本件V殺害計画により,前記のとおり,殺害依頼者の被告人Dは,少なくと
も2500万円を支出する一方,これを引き受けて実行に及んだ被告人Aは500
万円,被告人Bは700万円,被告人Eは300万円を得たものであり,また,被
告人Cは約40万円を得ている。
2 特に考慮した事情
(1) 被告人5名の判示第2・1,2の殺人未遂等の犯行に至る経緯等は,前記1
に認定したとおりである。
被告人5名は,被告人Dが依頼したV殺害を実行するため,被告人A,被告
人Bが中心となって,あらかじめ殺害実行のための計画を立て,それぞれ役割を分
担し,けん銃,殺害実行役(ヒットマン),移動用自動車,その運転手等を調達し
て準備を整えた上,殺害実行役(ヒットマン)を引き受けた被告人Cが,確定的な
殺意をもって,Vに対し,わずか約2メートルの至近距離から,自動装てん式けん
銃で弾丸3発を発射したものであって,犯行態様は,計画的,組織的で,極めて残
忍かつ冷酷なものである。被告人らの本件犯行の動機は,被告人Dが,Vに対する
恨みを晴らし,報復する目的のほか,自己の利得をも企図したものであり,被告人
A,被告人B,被告人C,被告人Eが,金銭的利得を目当てに極めてたやすく殺人
を請け負ったものであり,いずれも全く自己中心的なものである。本件により,V
は,加療約90日間を要する腰部脊髄損傷,右後腹膜血腫,左右膝関節挫創等の重
傷を負い,さらに相当長期間のリハビリ治療を必要としているのであって,幸いに
して一命をとりとめたとはいえ,その被害結果は重大である。加えて本件は,住宅
地でけん銃を発射した犯行であり,場合によっては,通行人等が流れ弾に被弾する
危険性は大きかったものであって,周辺住民に与えた不安感,恐怖感は大きく,本
件の社会的影響も大きいものがある。
(2) 次に,被告人5名の個別的事情についてみると,
ア 被告人Dは,Vのいわば番頭的立場であり,Vを金主のようにして地上げ
等で利潤をあげていたもので,一面,Vを頼りにしていながら,そのV殺害を依頼
した張本人であり,判示第2・1の殺人未遂の犯行の首謀者であり,その責任は極
めて重い。
イ 被告人Aは,当初から被告人DからV殺害を直接依頼され,被告人B及び
被告人Eを本件殺人未遂等の犯行に関与させたものであり,殺害に使用するけん銃
及び自動車運転手の調達の役割を担い,被告人Eを通じてではあるが,現実にその
役割を完遂しており,本件殺人未遂等の計画立案段階から積極的に関与したもので
あって,その責任は極めて重く,首謀者である被告人Dと同等の責任を負うべきも
のである。
また,被告人Aは,本件殺人未遂に関して,被告人Dから多額の金銭を得
ているばかりか,本件殺人未遂の犯行で使用した自動装てん式けん銃のほかに,さ
らに回転弾倉式けん銃1丁を所持していた(判示第7の犯行)ものであり,かかる
けん銃が実際に使用された場合に,社会に及ぼしたであろう害悪は甚だしく,ま
た,所属する暴力団の組長であるMに対して逮捕状が発布されていることを知りつ
つ,Mの執行猶予期間が満了するまで組長を隠避させ,現実にその目的を達してい
ることから,刑事司法作用を大きく阻害した(判示第3の犯行)ものであり,前記
累犯前科もあることから,その犯情は極めて悪い。
ウ 被告人Bは,被告人Aと本件殺人未遂等の犯行に計画段階から積極的に関
与し,本件殺人未遂の犯行遂行に必要不可欠な殺害実行役(ヒットマン)及び移動
のための自動車の調達という非常に重要な役割を果たしているもので,その責任
は,被告人Aと同様,首謀者である被告人Dに劣らず極めて重大である。
被告人Bは,V殺害に関して,被告人Dから多額の利益を得ており,ま
た,前記累犯前科として掲記した前刑を平成11年12月16日に仮出獄した後,
その仮出獄中に,被告人Aと本件殺人未遂の犯行を敢行するに至り,さらに,前記
の自らの自動車調達の役割を果たすために判示第1の自動車盗の犯行を犯し,さら
に本件殺人未遂の犯行後,殺人未遂の被害者Vのビルに侵入しVの財産を窃取しよ
うとする(判示第4の犯行)など,被告人Bの犯情は相当悪い。
エ 被告人Cは,本件殺人未遂において,実際にVに対し,至近距離からけん
銃を発射して命中させる殺害の実行行為を担当したもので,その犯行態様は残忍か
つ冷酷であり,見ず知らずの被害者Vを利得目的で殺害しようとしたもので,その
責任は,首謀者に並び相当重いものである。
そして,被告人Cは,前記累犯前科に記載したとおり,平成12年5月6
日に前刑終了した直後に本件殺人未遂の犯行に及んでおり,その後わずかの期間
に,判示第5・1,2,第6の各犯行を次々と敢行するなど,その犯情は相当悪
い。
オ 被告人Eは,被告人Aの依頼により,本件殺人未遂に関与し,実際に殺人
未遂の犯行に使用された自動装てん式けん銃を入手し,自動車の運転手として分離
前の相被告人Hを関与させるなどしており,その果たした役割は重要であって,本
件殺人未遂の犯行に関する責任は重い。
そして,被告人Eは,さらに判示第8の犯行も敢行しており,その犯情は
悪い。
(3) 以上(1),(2)の諸事情にかんがみると,被告人Aの刑責は,被告人5名中最
も重大であり,被告人B及び被告人Cの刑責は,それに次いで同等に重く,被告人
Dと被告人Eの刑責は,前3名に次いで重いというべきである。
(4) しかし,他方,判示第2・1の犯行は,幸いにして被害者Vは一命をとりと
め,未遂に終わったこと,V以外に付近住民等に被害が生じなかったこと,被告人
Cは,判示第5の各犯行により栃木県足利警察署で取調べを受けていた際,担当の
捜査官に対し,進んで判示第2・1,2の本件殺人未遂等の事実について打ち明け
て自首したこと,被告人Dは,Vから,幾度も理不尽な要求や暴行を受けてきたも
ので,かかるVにも落ち度があること,被告人Eの判示第8の犯行については,被
告人Eの家族から,3万円の被害弁償がなされ,被害者Yからは,寛大な処分を望
む嘆願書が提出されていること,被告人5名は,当公判廷において,それぞれの犯
行を認め,各被告人なりに反省の情を示していること等被告人らにとって酌むべき
事情も認められる。
3 そこで,以上のような諸事情を総合考慮して,被告人5名に対し,それぞれ主
文の刑を量定した。
平成14年3月25日
神戸地方裁判所第4刑事部
裁判長裁判官   白 神 文 弘
裁判官   寺 本 明 広
裁判官   谷 口 吉 伸

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛