弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人らの負担とする。
         理    由
 上告代理人弁護士井上綱雄、浅沢直人の上告理由。
 第一点(一)について。
 記録によつて認め得らるる本件訴訟の経過に徴すれば、被上告人は、上告人先代
Dに対し、原判決の引用する第一審判決事実に記載する金額の支払方を請求し、第
一審判決は、その一部を認容したこと、上告人等は右Dが昭和二四年二月二日死亡
した為め、その相続人として原審以来本件訴訟を受継したこと、被上告人は原審に
おいても第一審判決の認容した範囲内において右金額の支払を請求したが、特にそ
の請求の趣旨を拡張して上告人ら各自に対し金額の支払を請求した形跡のないこと
を各肯認することができる。そして、上叙の事実と原判文とを照し合せて考うれば、
原判決が上告人らに対し、金銭の支払を命じた部分は、上告人らが各自平等の割合
においてこれを負担すべしとの趣旨を判示したものと解するを相当とする。さすれ
ば所論は原判決の趣旨を正解しないものであつて採るに足りない。
 同(二)、(三)について。
 原判決は、判示理由によつて上告人ら先代には、本件土地を占有する権原がなか
つたものと断定し、次いでその相続人である上告人らの占有(この占有は上告人ら
において、争つてはいない)についても、これを正当ならしむる有権原の主張立証
ないが故に上告人らも亦不法占拠の責を免れないものと、判断したものであること
は、原判文上明らかである。思うに、他人の土地を占有するものは、その占有を正
当付ける権原のあることを主張立証しない限り故意過失の推定を受け不法占有の責
を免れないものであつて、この理は不法占有者の相続人が引続いて、その占有を継
続し、しかもその相続人が、未成年者であつて、いわゆる行為の責任を弁識するに
足る能力を欠いている場合であつても、別異に考えなければならないわけのもので
はないから、原判決の叙上判断は正当である。所論は畢竟右と相容れない独自の見
解に立脚して、原判決に所論の違法ありというのであつて、採るを得ない。
 第二点について。
 しかしながら、原判示のような事情の下において、被上告人の本訴請求を、権利
濫用として非難すべきではないとした原判決の判断は、正当であり当裁判所も、こ
れを支持する。所論も亦独自の見解を以て原判決に所論の違法ありというのであつ
て、採用できない。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、
主文のとおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    入   江   俊   郎

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