弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件抗告を棄却する。
         理    由
 最高裁判所に対し、特に抗告することが許されるのは、その対象である決定又は
命令に対し刑訴法上不服を申し立てることができない場合に限ることは刑訴法四三
三条の定めるところであるが、上訴権回復の申立及び上告申立をいずれも棄却する
高等裁判所の決定に対しては、刑訴法四二八条二項、三六四条、四一四条、三七五
条により高等裁判所に異議の申立をすることが認められているのであるから、右決
定に対し直接最高裁判所に対し抗告を申し立てることは許されない。
 しかるに、申立人は、原決定に対し、別途高松高等裁判所に異議の申立をしてい
ることが記録上明らかであるが、これについての同裁判所の決定を待たず、原決定
を対象として直接当裁判所に抗告を申し立てたものであるから、本件申立は、不適
法である。
 よつて、同法四三四条、四二六条一項により、裁判官全員一致の意見で、主文の
とおり決定する。
  昭和五一年八月二五日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    岡   原   昌   男
            裁判官    本   林       讓
            裁判官    栗   本   一   夫

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