弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
         理    由
 検察官の事件受理申立理由第一、二点について、
 改正刑法仮案二七六条一項には、鉄道、燈台又ハ標識ヲ損壊シ又ハ其ノ他ノ方法
ヲ以テ汽車、電車……ノ交通ニ妨害ヲ生ゼシメタル者ハ十年以下ノ懲役ニ処ス公共
ノ危険ヲ生ゼシメタルトキハ一年以上ノ有期懲役ニ処ス」と規定して、いわゆる汽
車、電車等の交通妨害罪は、その交通に妨害を生ぜしめる者を処罰せんとするもの
であるが、現行刑法一二五条一項は、「鉄道又ハ其標識ヲ損壊シ又ハ其他ノ方法ヲ
以テ汽車又ハ電車ノ往来ノ危険ヲ生セシメタル者ハ二年以上ノ有期懲役ニ処ス」と
規定しているのであるから、現行刑法のいわゆる汽車電車の往来危険罪は、鉄道又
はその標識を損壊し、又はその他の方法を以て、汽車又は電車の脱線、顛覆、衝突、
破壊等、これら交通機関の往来に危険な結果を生ずる虞のある状態を発生させるこ
とにより成立するものと解するのが相当である。
 ところで本件において、原審が認定した事実によれば、本件二日市駅信号所の信
号設備は、いわゆる連動式自動閉塞機であつて、同信号所において電車の通行に必
要な信号操作を放置すれば、右信号機の操作の特質上、同駅構内の各信号は、すべ
て自動式に停止信号となつて、電車は同駅構内に進入することを阻止され、構内信
号灯外に停車を余儀なくされ、先行電車が構内信号灯外に不時停車をすれば、右連
動式自動閉塞機の作用によつて、右先行電車外方の閉塞機は直ちに停止信号となる
のであつて、その間、電車の顛覆、脱線、追突等の危険の虞ある状態は、毫も作成
されるものでなかつたというのであり、そして、第一審判決の適法に確定したとこ
ろによれば、右のごとく停止信号となつた場合においては後続電車は、右停止信号
灯外に一旦停車した后、危急の際直ちに停車しうるため時速一〇粁以下の低速で進
行する様に運輸規程上定められており、従業員はこれに従う様常時訓練されており、
また、右構内信号灯、停止信号灯間に相当の距離があり、且つ、本件では右停止信
号灯附近の見透し極めて良好な場所であつて、しかも昼間晴天の日を選んで行われ
たから先行電車の定位置外の不時停車による後続電車の追突等の危険発生の虞もな
かつたというのである。されば、被告人らが判示信号操作を放置したことによつて
は、本件の場合、直ちに所論電車の往来に危険な結果を生ずる虞ある状態を発生さ
せたものということはできない。したがつて原判決が本件公訴事実(第二)中、被
告人らが右の行為によつて判示会社の電車運行業務を妨害した点のみを有罪とし、
電車往来の危険罪につき、犯罪の証明がないものとして無罪の判決をしたのは結局
正当であり、所論の違法があるとは誤められない。
 よつて刑訴四一四条、三九六条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決
する。
 検察官 中村哲夫公判出席
  昭和三五年二月一八日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    高   木   常   七
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    入   江   俊   郎
            裁判官    下 飯 坂   潤   夫

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