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平成30年11月5日判決言渡同日原本交付裁判所書記官
平成29年(ワ)第6906号商標権侵害差止等請求事件
口頭弁論終結日平成30年8月28日
判決
原告P15
同訴訟代理人弁護士松村信夫
同塩田千恵子
組織変更前の商号株式会社ユー・エス・ジェイ
被告合同会社ユー・エス・ジェイ
同訴訟代理人弁護士平野惠稔10
同富田詩織
主文
1原告の請求をいずれも棄却する。
2訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由15
第1請求
1被告は,別紙被告商品目録記載の各商品に別紙被告標章目録記載の標章を付
し,又は同標章を付した同商品を販売し,販売のために展示してはならない。
2被告は,その占有する別紙被告標章目録記載の各標章を付した商品及びこれ
に関する宣伝用のカタログ,パンフレットを廃棄せよ。20
3被告は,原告に対し,1500万円及びこれに対する平成29年7月26日
から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4訴訟費用は被告の負担とする。
第2事案の概要
1請求の要旨25
本件は,服飾雑貨の製造,販売を業とし,別紙商標権目録記載の各商標権(以下,
番号に応じて「本件商標権1」,その登録商標を「本件商標1」などといい,本件
商標権1と本件商標権2を併せて「本件各商標権」,本件商標1と本件商標2を併
せて「本件各商標」という。)を有する原告が,テーマパーク「ユニバーサル・ス
タジオ・ジャパン」(以下「USJ」という。)を運営する被告が,別紙被告標章
目録記載の標章(以下,番号に応じて「被告標章1」などといい,全ての標章を総5
称して「被告各標章」という。)を付した,いわゆるキャラクターグッズである別
紙被告商品目録記載の各商品(以下,番号に応じて「被告商品1」,「被告商品1
-1」などといい,全ての商品を総称して「被告各商品」という。)を販売する行
為等が,本件各商標権を侵害するとして,被告に対し,以下の各請求をする事案で
ある。10
(1)差止請求(第1の1項)
本件各商標権(商標法36条1項)に基づく被告各商品の販売等の差止請求
(2)廃棄請求(第1の2項)
本件各商標権(同条2項)に基づく被告各商品及びこれらに関する広告の廃棄請
求15
(3)損害賠償請求(第1の3項)
不法行為(本件各商標権の侵害)に基づく損害金の一部である1500万円及び
これに対する不法行為の後の日である平成29年7月26日(訴状送達の日の翌
日)から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払請求
2前提事実(当事者間に争いがないか,後掲書証及び弁論の全趣旨により容易20
に認められる事実)
(1)原告の商標権等
ア原告は,平成21年7月に「X」という屋号で服飾雑貨の製造,販売の
個人事業を立ち上げ,本件各商標権を取得し(本件商標権2の設定の登録日は平成
20年9月5日,本件商標権1の設定の登録日は平成22年4月16日である。),25
本件各商標を付した服飾雑貨を販売してきている(争いのない事実,甲5,6,1
2,13)。
イ本件商標1は,太ゴシック体の「BELLO」の文字から成り(具体的
構成は,別紙商標権目録1の登録商標欄記載のとおりである。),その指定商品は
同目録1の「商品の区分及び指定商品」欄記載のとおりであり,第25類の指定商
品は「下着,トランクス,アンダーウエアー,洋服,帽子,手袋,マフラー,スト5
ール,バンダナ,耳覆い,靴下」である(争いのない事実)。
本件商標2は,筆記体風の「Bello」の文字から成り(具体的構成は,別紙
商標権目録2の登録商標欄記載のとおりである),その指定商品は同目録2の「商
品の区分及び指定商品」欄記載のとおり,すなわち「下着,トランクス,アンダー
ウエアー,アンダーパンツ,アンダーシャツ,洋服,帽子」である(争いのない事10
実)。
(2)被告の行為等
アUSJを運営する被告は,いずれかの時期から,USJのパーク内又は
USJに近接した場所に在る被告が直営する店舗において,被告各標章(被告標章
1は「BELLO」の文字,被告標章2ないし4は「BELLO」の飾り文字であ15
り,その具体的構成は別紙被告標章目録記載のとおりである。)を付した被告各商
品(別紙被告商品目録参照)の販売を開始し,現在に至るまで被告商品1-5,8
-1ないし8-3については販売を継続している一方,それ以外のものについては
現在販売していない(争いのない事実,乙54,弁論の全趣旨)。
イ被告各商品は,アニメ映画に登場するミニオン(乙9ないし12)のキ20
ャラクターの図柄が付されたキャラクターグッズである(別紙被告商品目録参照)。
ミニオンが話す言葉はミニオン語と呼ばれており,ミニオン語の1つに,英語の
「HELLO」の意味で用いられる「BELLO」というものがある(弁論の全趣
旨)。
被告各商品のタグには,地球儀を模した図形の上に重なる形で「UNIVERS25
ALSTUDIOSJAPAN」の文字が2段に記載されたロゴ(以下「本件
被告ロゴ」という。)が付されている(乙8,弁論の全趣旨)。
ウ被告は,原告が「フード付きポンチョ」と称する被告商品8-1ないし
8-3(以下,これらの商品を総称して「被告商品8」という。)を「フード付き
タオル」として販売している(甲21の2,別紙被告商品目録8-1の写真)。
(3)商品の類似5
被告各商品のうち被告商品8以外の商品については,本件各商標の指定商品と同
一又は類似であることについて当事者間に争いがない。
3争点
(1)本件各商標と被告各標章の類否(争点1)
(2)本件各商標の指定商品と被告商品8の類否(争点2)10
(3)非商標的使用(商標法26条1項6号)該当性(争点3)
(4)権利濫用該当性(争点4)
(5)差止めの必要性(侵害行為のおそれ)の有無(争点5)
(6)原告の損害の有無及び額(争点6)
4争点に関する当事者の主張15
(1)争点1(本件各商標と被告各標章の類否)について
(原告の主張)
ア本件各商標
(ア)本件商標1
本件商標1は,「BELLO」の文字から成り,その語源はイタリア語の「BE20
LLO」(発音は「ベッロ」)である。もっとも,本件商標1は,平均的な日本人
の語学力からすれば,「ベッロ」だけでなく「ベロ」又は「ベロー」という称呼も
生じ,特定の観念を生じるものではない(仮に服飾雑貨に使用された場合に何らか
の観念を生じるとすれば,Xが販売するおしゃれな若者向け被服等のブランドであ
るという観念を生じる。)。25
(イ)本件商標2
本件商標2は,「Bello」の筆記体風の文字から成り,その語源はイタリア
語の「BELLO」(発音は「ベッロ」)である。もっとも,本件商標2は,平均
的な日本人の語学力からすれば,「ベッロ」だけでなく「ベロ」又は「ベロー」と
いう称呼も生じ,特定の観念を生じるものではない(仮に服飾雑貨に使用された場
合に何らかの観念を生じるとすれば,Xが販売するおしゃれな若者向け被服等のブ5
ランドであるという観念を生じる。)。
イ被告各標章
被告各標章のうち,被告標章1は「BELLO」の文字,被告標章2ないし4は
「BELLO」の飾り文字から成る(被告各標章の外観に関する被告の主張に対す
る原告の認否は,別紙「被告各標章の外観に関する当事者の主張一覧表」の「原告10
の認否」欄記載のとおりである。なお,「原告の認否」欄の「○」は認める,
「×」は否認,「△」は不知の意味である。)。被告各標章は,平均的な日本人の
語学力からすれば,「ベロー」だけでなく「ベッロ」又は「ベロ」という称呼も生
じ,特定の観念を生じるものではない(仮に服飾雑貨に使用された場合に何らかの
観念を生じるとすれば,Xが販売するおしゃれな若者向け被服等のブランドである15
という観念を生じるのであり,「HELLO」という観念を生じるものではな
い。)。
被告各標章がミニオンのキャラクターの図柄と一体として付されているわけでは
なく,「BELLO」がミニオン語であると需要者に広く認識されているわけでも
ないから,被告各標章がミニオン語であると需要者に認識されるとはいえない。20
ウ類否の検討
上記ア,イに照らせば,原告各商標と被告各標章は同一又は類似する。
(被告の主張)
ア本件各商標
(ア)本件商標125
本件商標1が「BELLO」の文字から成り,その語源がイタリア語の「BEL
LO」(発音は「ベッロ」)であることは認める。本件商標1が現に「ベッロ」と
称呼されていることに照らせば,「ベッロ」という称呼は生じるが,「ベロ」又は
「ベロー」という称呼は生じない。本件商標1は,「いいもの」ないし「すばらし
いもの」というイタリア語の語義どおりの観念を生じるが,原告(X)の「Bel
lo」又は「BELLO」ブランドが周知でないことに照らせば,Xが販売するお5
しゃれな若者向け被服等のブランドであるという観念は生じない。
(イ)本件商標2
本件商標2が「Bello」の筆記体風の文字から成り,その語源がイタリア語
の「BELLO」(発音は「ベッロ」)であることは認める。
本件商標2も,本件商標1と同様,「ベッロ」という称呼は生じるが,「ベロ」10
又は「ベロー」という称呼は生じず,「いいもの」ないし「すばらしいもの」とい
うイタリア語の語義どおりの観念を生じるが,Xが販売するおしゃれな若者向け被
服等のブランドであるという観念は生じない。
イ被告各標章
被告各標章のうち,被告標章1が「BELLO」の文字,被告標章2ないし4が15
「BELLO」の飾り文字から成ることは認める。その余の被告各標章の外観に関
する被告の主張は,別紙「被告各標章の外観に関する当事者の主張一覧表」の「被
告の主張」欄記載のとおりである。
被告各標章は,英語の「HELLO」を連想させるものであって,ミニオンのキ
ャラクターの図柄とともに被告各商品に付されていることなどに照らせば,「ベロ20
ー」という称呼は生じるが,「ベッロ」又は「ベロ」という称呼は生じず,ミニオ
ン語であるという観念を生じる。
ウ類否の検討
上記ア,イに照らせば,被告各標章は,外観,称呼及び観念のいずれが原告各商
標と異なるから,類似しない。さらに,被告各商品が販売されているのが,USJ25
内外に在る被告が直営する店舗や被告が運営するオンラインストアに限られている
などという取引の実情を踏まえても,被告各標章は,需要者から,キャラクターデ
ザインの一部であるとしか認識されないなど,何ら被告各商品の出所に誤認混同を
きたすおそれはない。
(2)争点2(本件各商標の指定商品と被告商品8の類否)について
(原告の主張)5
被告商品8の形状,用途は,フード付きポンチョのそれらと同一であり,単なる
タオルのそれらとは異なる。被告商品8は,本件各商標の指定商品であるトランク
ス,フード付きトレーナーといった洋服と同一店舗において同一需要者に販売され
る。したがって,被告商品8は,フード付きポンチョであり,第25類に属する本
件各商標の指定商品であるトランクス,洋服等と類似する。10
(被告の主張)
被告商品8は,フード付きタオル,要するにタオルであり,防寒ないし防水の機
能を期待されるポンチョとは用途が異なり,同一店舗ないし売場において販売され
ることは通常ない。したがって,被告商品8は,ポンチョではなく,第25類に属
する本件各商標の指定商品と類似しない。15
(3)争点3(非商標的使用〔商標法26条1項6号〕該当性)について
(被告の主張)
被告は,被告各商品の出所を示すものとして,被告各商品に「UNIVERSA
LSTUDIOSJAPAN」などと記載されたロゴが付されたタグを付して
いる。被告は,コラボ商品を販売する際は当該商品がコラボ商品であることを前面20
に押し出すが,コラボ商品ではない被告各商品の被告各標章についてそのようなこ
とはしていない。このように被告は,被告各標章を被告各商品の出所を示すものと
して使用していない。
被告各商品のタグの存在,テーマパークでは当該テーマパーク限定の商品しか販
売されていないことが通常であることに照らせば,被告各商品の需要者,すなわち,25
USJ内外に在る被告の直営店又は被告のオンラインストアでキャラクターグッズ
を購入しようとする者は,被告各商品の出所を被告又はUSJであると認識する。
原告の「Bello」又は「BELLO」ブランドは,周知性を有しない。被告
各商品の需要者は,ミニオンのキャラクターの図柄が付されている商品をミニオン
のキャラクター商品として認識する。そして,ミニオンがミニオン語を話すという
特徴が顧客吸引力を構成する要素となっていること,「BELLO」の語が,被告5
各商品以外のミニオンのキャラクターグッズや被告各商品の販売場所において,ミ
ニオン語であると認識される使われ方をしていることに照らせば,需要者は,ミニ
オンのキャラクターの図柄とともに,ミニオン語として被告各商品に付された被告
各標章を見て,これがミニオンのキャラクターの図柄のデザインの一部であり,著
明なミニオン語の1つである「BELLO」を表現したものとして認識するのであ10
り,被告各商品の出所を示すものとして認識するわけではない。
(原告の主張)
被告各商品における被告各標章の使用態様に照らせば,被告各商品の需要者は,
被告各標章をミニオンのキャラクターの図柄と外観上一体であるとは認識しない。
仮にミニオンのキャラクターの図柄が周知性を有するとしても,ミニオン語自体は15
周知性を有するとはいえないこと,「BELLO」が18種類以上存在するミニオ
ン語の1つにすぎないことなどに照らせば,被告各商品の需要者は,被告各標章を
ミニオン語の1つである「BELLO」であるとか,ミニオンが発する挨拶である
とは認識しない。被告各商品のタグが目立たない位置に小さく付されていることに
照らせば,需要者が,被告各商品のタグを被告各商品の出所を示すものであるとは20
認識しない。これらの点に,原告各商標が周知性を有すること,ミニオンのキャラ
クターグッズにはいわゆるコラボ商品も多数存在することに照らせば,被告各商品
の重要者が,被告各標章を被告各商品の出所を示すものとして認識する可能性は否
定できない。
「BELLO」の文字が,USJ内又はその近辺の限られた場所の一角で,ミニ25
オンのキャラクターの図柄とともに使用され始めたのは比較的最近のことである。
(4)争点4(権利濫用該当性)について
(被告の主張)
原告は,本件商標1の第25類に属する指定商品のうち洋服,手袋,マフラー,
ストール,バンダナ,耳覆い及び靴下については本件商標1を,本件商標2の第2
5類に属する指定商品のうちアンダーシャツ及び洋服については本件商標2を,そ5
もそも使用しておらず,本件各商標は不使用取消しにより取り消されるべきもので
ある。被告各標章は,ミニオンのキャラクターの一部として,著明である。
以上の諸点に照らせば,被告各商品のうち被告商品1-1ないし1-11(Tシ
ャツ),2(腹巻付き毛糸のパンツ),5(靴下),6-1ないし6-3(フード
付きトレーナー),7(トレーナー〔スウェット〕)及び8-1ないし8-3(フ10
ード付きポンチョ)に関して本件各商標権を行使することは,ミニオンの強い顧客
吸引力にフリーライドして権利を行使するものであり,客観的に公正な競争秩序の
維持を害するものであるから,権利濫用である。
(原告の主張)
原告が,本件商標1の第25類に属する指定商品のうち洋服,手袋及び靴下につ15
いても本件商標1を,本件商標2の第25類に属する指定商品のうちアンダーシャ
ツ及び洋服についても本件商標2を使用するなど,本件各商標は不使用取消しによ
り取り消されるべきものではない。仮にミニオンのキャラクターが著明になってい
るとしても,原告は,それ以前から,本件各商標を使用してきている。
以上の諸点に照らせば,被告各商品のうち被告商品1-1ないし1-11(Tシ20
ャツ),2(腹巻付き毛糸のパンツ),5(靴下),6-1ないし6-3(フード
付きトレーナー),7(トレーナー〔スウェット〕)及び8-1ないし8-3(フ
ード付きポンチョ)に関して本件各商標権を行使することは,権利濫用ではない。
(5)争点5(差止めの必要性〔侵害行為のおそれ〕の有無)について
(原告の主張)25
被告が,被告各商品のうち被告商品1-1ないし1-4,1-6ないし1-11,
2,3-1ないし3-3,4-1及び4-2,5,6-1ないし6-3並び7の商
品については,既に販売を終了しているとしても,これらの商品を販売するおそれ
は否定できない。
(被告の主張)
被告は,被告各商品のうち被告商品1-1ないし1-4,1-6ないし1-11,5
2,3-1ないし3-3,4-1及び4-2,5,6-1ないし6-3並び7の商
品については,既に販売を終了し,再入荷はもとより再生産も行っていないから,
これらの商品を販売するおそれはない。
(6)争点6(原告の損害の有無及び額)について
(原告の主張)10
ア主位的主張
被告による被告各商品の売上高が少なくとも●(略)●であり,利益率が少なく
とも60パーセントであることに照らせば,被告が被告各商品を販売することによ
り得た利益額は●(略)●円を下らない。したがって,原告の逸失利益の額は,●
(略)●円を下らないと推定される(商標法38条2項)。15
また,弁護士費用相当額は,500万円である。
イ予備的主張
被告が被告各商品を販売したことにより原告に発生した損害額は,使用料相当額
である●(略)●円(被告による被告各商品の売上高が少なくとも●(略)●円,
使用料率が少なくとも5パーセント)を下らないと推定される(商標法38条320
項)。
また,弁護士費用相当額は,500万円である。
(被告の主張)
否認ないし争う。被告各標章の使用により原告に損害が発生したとは認められな
い。25
第3当裁判所の判断
1判断の基礎となる事実関係
前提事実のほか,後掲書証及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実関係が認めら
れる。
(1)ミニオンとUSJ
アミニオン5
(ア)映画のキャラクター
ミニオンは,アニメ映画「怪盗グルーの月泥棒」(平成22年公開〔乙9〕,国
内興行収入は12億円〔乙13〕)及び「怪盗グルーのミニオン危機一髪」(平成
25年公開〔乙10〕,国内興行収入は25億円〔乙14〕。以下,上記2つの映
画を併せて「怪盗グルー・シリーズ」という。)に登場する複数のキャラクターで10
あるところ,「怪盗グルー・シリーズ」においては主人公ではなかったものの人気
を博したことから,ミニオンを主人公にしたスピンオフ作品である「ミニオンズ」
(平成27年公開〔乙11〕,国内興行収入が52.1億円〔乙15〕)が製作公
開されるに至り(甲29),「怪盗グルー・シリーズ」の続編である「怪盗グルー
のミニオン大脱走」(平成29年公開〔乙12〕)は,国内興行収入が60億円を15
超える(乙16)ほどの大ヒットとなった。
(イ)ミニオン語
ミニオンは,18種類以上の語から成るミニオン語と呼ばれる言葉を話すところ,
「BELLO」は,そのうちの1つであり,英語で「HELLO」,日本語で「こ
んにちは」の意味で用いられている(弁論の全趣旨)。ミニオン語が何種類の語か20
ら成るかなど,ミニオン語の全貌については証拠上も明らかではない。
イ被告によるキャラクターグッズの販売
被告が運営するテーマパークであるUSJでは,米国のユニバーサル・スタジオ
社が手がける映画を中心とするハリウッド映画等に登場する様々なキャラクターが
導入され,これらのキャラクターに依拠したアトラクションが設置され,ショーが25
開催され,パーク内及び近隣で被告が運営する直営店舗において,被告各商品を含
むこれらのキャラクターの商品(キャラクターグッズ)が,USJの公式グッズと
して,それらのキャラクターグッズのコーナーで販売されている(乙49,弁論の
全趣旨)。これらのキャラクターグッズには全て,本件被告ロゴ(地球儀を模した
図形の上に重なる形で「UNIVERSALSTUDIOSJAPAN」の文
字が2段に記載されている。)や「(株)ユー・エス・ジェイ」などという当該商品5
の出所が被告であることを明示する標章がタグやパッケージに付されており,上記
直営店舗で販売される商品のうちで上記標章が付されていないものは,自動販売機
の飲み物等のごく一部の商品に限られている(乙8,22〔No.3等〕,弁論の
全趣旨)。
また,被告は,USJ内で販売している商品を取り扱うオンラインストア(その10
トップページのURLは,http://onlinestore.usj.co.jp/である。)を運営し,そこ
でもUSJ内で販売しているキャラクター商品を販売している(乙50)。
ウUSJにおけるミニオンの導入
USJでは,平成26年11月からパークのキャラクターにミニオンを導入して
ミニオンのキャラクターグッズの販売を開始し,平成29年4月20日にはミニオ15
ンをテーマとするエリアである「ミニオン・パーク」を開設した(乙49,弁論の
全趣旨)。
被告が●(略)●に行ったアンケート調査では,●(略)●のうち●(略)●の
者がミニオンというキャラクターを知っていると回答していた(乙17,18)。
また,●(略)●の間のUSJにおける●(略)●の各関連商品の月別売上高を比20
較すると,●(略)●(乙21)。
(2)被告が販売するミニオンのキャラクターグッズ
ア被告各商品における被告各標章の使用態様
被告各商品の正確な販売開始時期までは特定できないが,弁論の全趣旨によれば,
被告各商品のうちの少なくともいずれかは,ミニオンのキャラクターグッズの販売25
が開始された平成26年11月に販売が開始された可能性がある。
被告各標章のうち,被告標章1は「BELLO」の文字,被告標章2ないし4は
「BELLO」の飾り文字であり,これらの具体的構成は別紙被告標章目録記載の
とおりである。被告各商品における被告各標章の使用態様は,別紙被告商品目録記
載の各写真のとおりであることは当事者間に争いがないところ,具体的な使用態様
は,以下のとおりである。5
(ア)被告商品1-1ないし1-11(Tシャツ)
a被告商品1-1
被告商品1-1は,胸元に弧を描いて被告標章1が目立つように付され,その下
部に片手を上げたミニオンのキャラクターの図柄が付されている。
b被告商品1-210
被告商品1-2は,胸元に末尾に感嘆符が付された被告標章1が目立つように付
され,その上部に片手を上げたミニオンのキャラクターの図柄が付されている。
c被告商品1-3及び1-4
被告商品1-3及び1-4は,いずれも,胸元のやや下,腹回りのやや上の位置
辺りに末尾に感嘆符が付された被告標章1が目立つように付され,その上部には首15
の部分がないミニオンのキャラクターの図柄が付され,下部には「STUART」
という文字が付されている。各商品の違いは,被告商品1-3が白を基調とするの
に対し,被告商品1-4が黒を基調にする点である。
d被告商品1-5
被告商品1-5は,胸元にサーフボードの図柄の中に特殊な縦長のフォントが用20
いられた被告標章1が付され,その左部にそのサーフボードを持つようにミニオン
のキャラクターの図柄が付されている。
e被告商品1-6
被告商品1-6は,腹回りに末尾に感嘆符が付された被告標章1が目立つように
付され,その上部に片手を広げたミニオンのキャラクターの図柄(右側,向かって25
左側)と両手を下ろしたミニオンの別のキャラクターの図柄(左側,向かって右
側)が付され,更にその上部に「WHAAAAA?」の文字が付されている。
f被告商品1-7
被告商品1-7は,全体に末尾に感嘆符が付された被告標章1が多数散りばめら
れており,ミニオンの複数のキャラクターの図柄並びに「POOPAYE」及び
「WHAAAAA?」の文字も全体に多数散りばめられている。5
g被告商品1-8
被告商品1-8は,胸元の左側(向かって右側)に末尾に感嘆符が付された被告
標章1が付され,その下部を始めとして全体に合計5つのミニオンのキャラクター
の図柄が付され,その周辺に星印が付され,腹回りに「MINIONS」の文字が
付されている。10
h被告商品1-9
被告商品1-9は,胸元に末尾に感嘆符が付された被告標章1が上下にずれ,か
つ,角度を変えて付され,その下部に片手を上げたミニオンのキャラクターの図柄
(右側,向かって左側)と両手を下ろしたミニオンの別のキャラクターの図柄(左
側,向かって右側)が付され,片手を上げたミニオンのキャラクターの図柄の上下15
に星印が,下部にバナナの図柄がそれぞれ付されている。
i被告商品1-10
被告商品1-10は,胸元に末尾に感嘆符が付された被告標章2が付され,その
上部に合計4つのミニオンのキャラクターの図柄が横に付されている。
j被告商品1-1120
被告商品1-11は,全体に大きくミニオンのキャラクターの図柄が付され,そ
の口から出された吹出し内に末尾に感嘆符が付された被告標章1が,上下にずれ,
かつ,角度を変えて各文字が重なるとともに,色違いの縁取りと影が施されて付さ
れている。
(イ)被告商品2(インナー〔腹巻付き毛糸のパンツ〕25
被告商品2は,左足の足ぐり部分に被告標章1が付され,その上部にミニオンの
キャラクターの顔の図柄が付されている。
(ウ)被告商品3(トランクス)
a被告商品3-1(メンズ用)
被告商品3-1は,腰回りに末尾に感嘆符が付された被告標章1が複数付され,
複数のミニオンのキャラクターの図柄が本体部分を埋め尽くすように付されている。5
b被告商品3-2(レディス用)
被告商品3-2は,腰回りに末尾に感嘆符が付された被告標章1が複数付され,
複数のミニオンのキャラクターの図柄が本体部分を埋め尽くすように付されている。
c被告商品3-3
被告商品3-3は,腰回りに末尾に感嘆符が付された被告標章1が複数付され,10
本体部分には,片手を上げたミニオンのキャラクターの図柄が付され,その手の先
に末尾に感嘆符が付された被告標章1が上下にずれ,かつ,角度を変えて付され,
星印が2つ・バナナの図柄が1つ付されている。
(エ)被告商品4(帽子)
a被告商品4-115
被告商品4-1は,バイザーの裏側に末尾に感嘆符が付された被告標章1が弧を
描いて付され,本体部分にミニオンのキャラクターのゴーグル及び目並びに毛をあ
しらった図柄が付されている。
b被告商品4-2
被告商品4-2は,バイザーの表側に末尾に感嘆符が付された被告標章1が付さ20
れ,本体部分の右側(向かって左側)に片手を上げたミニオンのキャラクターの図
柄が大きく付されるとともに,その余の部分に複数のミニオンのキャラクターの図
柄が付されている。
(オ)被告商品5(靴下)
被告商品5は,片方には,足ぐりに被告標章3が付され,足先にクリスマスツリ25
ーを模した図柄が付され,その中にはミニオンのキャラクターの顔が配置され,被
告標章3とクリスマスツリーを模した図柄の間には,3つのブーツの図柄が付され
ている一方,もう片方には,足ぐりに被告標章3が付され,その下部にトナカイの
角を模した角を生やしたミニオンのキャラクターの図柄が付され,その下部にもサ
ンタクロースの防止を模した帽子を被ったミニオンのキャラクターの図柄がされて
いる。5
(カ)被告商品6(フード付きトレーナー)
a被告商品6-1
被告商品6-1は,全体に末尾に感嘆符が付された被告標章2又は4が多数散り
ばめられており,ミニオンの複数のキャラクターも全体に多数散りばめられている。
b被告商品6-210
被告商品6-2は,首元に被告標章4が付され,その下部に片手を上げたミニオ
ンのキャラクターの図柄(左側,向かって右側)と両手を下ろしたミニオンの別の
キャラクターの図柄(右側,向かって左側)が付され,更にその下部に「DAVE
AN●STUART」の文字(「●」の部分は不明)が3段に付されている。
c被告商品6-315
被告商品6-3は,全体に末尾に感嘆符が付された被告標章1が多数散りばめら
れており,ミニオンの複数のキャラクターも全体に多数散りばめられている(乙8
の写真に写っている商品は,被告商品6-3であると認められる。)。
(キ)被告商品7(トレーナー〔スウェット〕)
被告商品7は,胸元の右側(向かって左側)に末尾に感嘆符が付された被告標章20
1が付され,その下部に片手に花束を持ったミニオンのキャラクターの図柄(右側,
向かって左側)と片手を上げたミニオンの別のキャラクターの図柄(左側,向かっ
て右側)が付され,更にその下部に「BOB&DAVE」の文字が2段に付されて
いる。
(ク)被告商品8(フード付きポンチョ)25
a被告商品8-1
被告商品8-1は,商品のどの位置に付されているかまでは証拠上明らかではな
いものの,被告各標章のいずれかが付されていることは当事者間に争いがないとこ
ろ,フード部分はミニオンのキャラクターの顔をあしらったものであり,商品パッ
ケージには,ミニオンのキャラクターの図柄が付され,「DAVE」及び「HAH
AHA」の文字が付されている。5
b被告商品8-2
被告商品8-2は,背中側の中央部を始めとして全体に末尾に感嘆符が付された
被告標章1が付され,ミニオンの複数のキャラクターも全体に多数散りばめられて
いる。
c被告商品8-310
被告商品8-3は,背中側に末尾に感嘆符が付された被告標章1が大きく付され,
その上部に首の部分がないミニオンのキャラクターの図柄が付され,更に右側にバ
ナナの図柄が付されている。
イ被告各商品以外における「BELLO」の文字の使用状況
USJ内では,被告各商品以外にもミニオンのキャラクターグッズが取り扱われ15
たり,USJ内外ではミニオンに関するイベント等が開催されたりしており,その
取扱い時期等や「BELLO」の文字の使用状況は,以下のとおりである。
(ア)USJ内の平成26年11月の状況
屋内店舗のキャラクターグッズ売場において,ミニオンのキャラクターのマスコ
ットが,「BELLO!=HELLO!」の文字が2段に配置された看板を持つか20
のように置かれていたり(乙54の写真No.4),「YELLOW」の文字の下
段に末尾に感嘆符が付された被告標章4が付され,その下部にミニオンのキャラク
ターの図柄が付されたポスター様のものが掲げられていたり(同写真No.1),
何かしらの文字の下段に末尾に感嘆符が付された被告標章4が付され,その下部に
ミニオンの別のキャラクターの図柄が付されたポスター様のものが掲げられていた25
り(同写真No.2),2体のミニオンの人形が「HUGAMINION」と
記されたボードを支える下で,商品パッケージに末尾に感嘆符が付された被告標章
4が付された文房具が販売されていたり(同写真No.3)する。
(イ)USJ内の平成27年7月16日の状況
「MINIONCART」と銘打たれている屋外カート店舗において,ミニオ
ンのキャラクターのマスコットが,「BELLO!=HELLO!」の文字が2段5
に配置された看板を持つかのように置かれ,ミニオンのキャラクターグッズが販売
されている(乙55の写真No.1)。
(ウ)USJ内の平成28年7月1日の状況
「MINIONCART」と銘打たれ,ミニオンのキャラクターのマスコット
が天井に立てられている屋外カート店舗において,ミニオンのキャラクターのマス10
コットが,「BELLO!=HELLO!」の文字が2段に配置された看板を持つ
かのように置かれ,ミニオンのキャラクターグッズが販売されている(乙55の写
真No.2)。
(エ)USJ内の平成28年7月16日の状況
屋内店舗のミニオンのキャラクターグッズ売場において,内部に,ミニオンのキ15
ャラクターのマスコットが,「BELLO」などの文字が配置された看板を持つか
のように置かれ(乙55の写真No.5),ガラス窓に,「BELLO」の文字が
描かれるとともに,ミニオンのキャラクターの図柄も描かれている(同No.3及
び4)。同売場の近くに立っている柱には,「BELLO」の文字が記載された看
板が掲げられている(同No.3)。20
(オ)USJ内の平成28年12月27日の状況
aシャープペンシル
クリップ部分に末尾に感嘆符が付された被告標章1が付され,軸部分にミニオン
の複数のキャラクターが付されている(乙22の写真No.1)。
bボールペン25
軸部分に末尾に感嘆符が付された被告標章1が付され,ノック部にミニオンのキ
ャラクターの図柄が付されている(乙22の写真No.3)。
c消しゴム
スリープ部分の右上部に末尾に感嘆符が付された被告標章4が付され,その下部
にはミニオンの複数のキャラクターの図柄が付されている(乙22の写真No.4
に写っている消しゴムセットとして販売されている6個の消しゴムのうち,向かっ5
て右から3番目のもの)。その余の消しゴムは,ミニオンのキャラクターの図柄が
付され,「OOPS!!」等の被告各標章ではない文字が付されている。
dイヤリング
留め具部分に末尾に感嘆符が付された被告標章1が付され,パーツ部分はミニオ
ンのキャラクターをモチーフにされている(乙22の写真No.5に写っている一10
番右側のもの)。その余のイヤリングは,ミニオンのキャラクターをモチーフにし
たパーツ部分のみで,文字は付されていない。
e時計
バンド部分に末尾に感嘆符が付された被告標章1が付されるとともに,ミニオン
の複数のキャラクターの図柄,「POOPAYE!」の文字が付され,表示部にミ15
ニオンのキャラクターの顔の図柄が付されている(乙22の写真No.6に写って
いる時計の一番左側のもの)。
fパスケース
本体部分に被告標章1及び3が付されるとともに,ミニオンのキャラクターの図
柄,「BLUMOO」等の複数の文字が付されている(乙22の写真No.7に写20
っている右側のもの)。
g歯ブラシ
持ち手部分に末尾に感嘆符が付された被告標章1が付されるとともに,バナナの
図柄が付され,商品パッケージにミニオンのキャラクターの図柄が付されている
(乙22の写真No.8)。25
hコップ
壁面に被告各標章のいずれかが付されるとともに,ミニオンのキャラクターの図
柄が付されている(乙22の写真No.9)。
iクッキー
商品パッケージに末尾に感嘆符が付された被告標章4が付されるとともに,その
下部にミニオンの複数のキャラクターの図柄が付され,クッキー自体にはミニオン5
のキャラクターの図柄が付されている(乙22の写真No.10)。
jポテトチップス
商品パッケージの上部に表示された「MINIONSCHIPS」の上の吹出
しの中に,末尾に感嘆符が付された被告標章1が付されている(乙22の写真No.
11)。10
(カ)USJ外の平成29年6月15日頃の状況
同日から,USJのオフィシャルホテルである「ホテルユニバーサルポート」で
は「ミニオン・ハチャ!メチャ!デコレーション」というロビー装飾が行われ,玄
関上には「BELLO!MINI●NS」(「●」は,ミニオンのキャラクターの
腹部にあるマーク)という表示がされている(乙23)。15
(キ)USJ外の平成29年7月7日から同年9月10日までの状況
「怪盗グルーのミニオン大脱走」の公開を記念して開催された「ミニオン大脱走
カフェ」に関するウェブページに,ミニオンのキャラクター等の画像の横に「be
llo」の文字が表示されたり,スイーツメニューの1つとして「BELLO!J
APAN和風抹茶パフェ」が紹介されたり,カフェ限定GOODSの1つとして,20
「BELLO」の文字とともにミニオンのキャラクターの図柄が付された「iph
oneケース」が紹介されたりしている(乙25)。
(ク)USJ外の平成29年8月16日の状況
動画投稿サイトであるYouTubeにアップロードされている「怪盗グルーのミニオ
ン大脱走」の紹介用動画の静止画サムネイルには,ミニオンのキャラクターの図柄25
とともに,「Bello」の文字等が表示されている(乙24)。
(ケ)USJ内の平成29年8月31日の状況
「MINIONCART」と銘打たれ,ミニオンのキャラクターのマスコット
が天井に立てられている屋外カート店舗において,ミニオンのキャラクターのマス
コットが,「BELLO!=HELLO!」の文字が2段に配置された看板を持つ
かのように置かれている(乙22の写真No.13)。5
(コ)USJ外の平成29年10月25日の状況
アイスクリーム店である「サーティワンアイスクリーム」で「“ミニオン”・3
1・ジャック」というイベントを開催することを予告するウェブページにおいて,
サンタクロースの帽子を被ったミニオンのキャラクターをモチーフにした表示の右
側に「ベローBello!クリスマス“ミニオン”」の文字が4段に表示されてい10
る(乙26)。
(サ)USJ内の平成29年11月2日の状況
屋内店舗のキャラクターグッズ売場において,内部に,ミニオンのキャラクター
のマスコットが,「BELLO!=HELLO!」の文字が2段に配置された看板
を持つかのように置かれ(乙22の写真No.12及び14),ガラス窓に,「B15
ELLO」の文字が描かれるとともに,ミニオンのキャラクターの図柄も描かれて
いる(同No.15)。
(3)ミニオンに関連して展開されたコラボレーション企画・ライセンス商品
アUSJ内
USJでは,平成28年に開園15周年を記念して,コラボレーション企画を120
年間にわたって展開し,鞄のブランドである「LeSportsac」や米津玄師を始めとす
るトップ・クリエイターとのコラボ商品(ただし被告各標章は表示されていない)
を販売し,案内冊子である「スタジオ・ガイド」の中でもコラボレーション企画が
行われていることを案内していた(甲25の1,乙40ないし44)。
イUSJ以外25
(ア)ファッションブランドである「ABATHINGAPE」は,平
成29年7月から,ミニオンのキャラクターの図柄とともに,「ABATHINGAPEⓇ」
や「TM&ⓒUniversalStudios」の文字等が付されたTシャツ等を販売していた(甲
39の3)。
(イ)平成29年7月頃に「怪盗グルーのミニオン大脱走」に関連してイオ
ンのファッションブランドである「Doublefocus」の店舗でコラボ商品であるTシャ5
ツを販売され(甲25の2),同年11月頃に靴のブランドである「コンバース」
のスニーカーシリーズの1つである「オールスター」とコラボしたスニーカーが販
売され(甲25の3),平成30年に靴のブランドである「プーマ」とコラボした
商品が販売された(甲25の4)。
(ウ)カタログ通販をしているセシールが,平成28年12月1日以降,楽10
天市場において,胸元にミニオンのキャラクターの図柄が付され,その上部に「J
USTAFRIENDLY」の文字と末尾に感嘆符が付された被告標章4が2
段に配置されたパジャマを販売していた(甲23の2)。
(エ)ファッションブランドである「H&M」は,平成30年3月,ミニオ
ンのキャラクターの図柄を配したTシャツを販売していた(甲39の1)。15
(オ)ファッションセンターである「しまむら」は,平成30年3月,ミニ
オンのキャラクターとのコラボレーションを企画し,ミニオンの図柄が配されたシ
ャツ等を多数販売していた(甲39の2)。
(4)被告のキャラクターグッズの直営店舗・直営オンラインストア以外での販
売20
アハッピーアモーレという販売者(乙52)が,平成28年4月4日以降,
アマゾンにおいて,平成28年4月4日以降,「USJ公式限定商品《ミ
ニオンキッズキャップ》ミニオンズグッズ」と銘打ち,「出品者のコメン
ト」として「ユニバーサルスタジオジャパン限定公式正規品値札は外してあ
ります。」などと説明を加えた上で,被告商品4-2を販売していた(甲23の25
1)。
イ「フリル」というフリマアプリ(乙51)において,平成29年12月
25日の時点で,「ハロウィン子供ミニオンズハットキャップ子供帽
子USJ」として,つばに「bello!」の文字が付され,本体部分にミニオ
ンのキャラクターの図柄が付された子供用の帽子が販売されていた(甲26の1)。
(5)原告のオリジナルブランドである「Bello」及び「BELLO」5
原告は,オリジナルブランドとして「Bello」及び「BELLO」を採用し
て,自ら販売する商品のタグ等に原告各商標を付している(甲13,甲15の2及
び3)ところ,原告が取り扱う商品に関する宣伝広告の方法や頻度,マスメディア
での紹介等に関する状況は,以下のとおりである。
ア販売スペース10
原告は,平成25年11月20日から3か月間にわたって,丸井百貨店の有楽町
店・新宿本館・北千住店において(甲16の1),平成29年11月15日から平
成30年1月15日までの間,梅田ロフトにおいて(甲17の1),それぞれ販売
スペースを構えていた。
イ展示会等への出展15
原告は,平成23年9月に開催された展示会に「BELLO」の文字が付された
トランクスを出展したり(甲7の2),同月に開催された展示会に帽子ブランド
「BELLO」として出展したり(甲7の3),平成24年10月に開催された展
示会に「BELLO」ブランドとして商品パッケージに「BELLO」の文字が付
された商品を出展したり(甲18の1),平成25年2月に開催された展示会に20
「Bello」ブランドの商品を出展したり(甲7の6)した。また,原告は,平
成29年1月に開催された「OSAKASTYLINGEXPO」(大阪に縁のあるプロダクトデ
ザイナー・クリエイター78社から公募し選定した,28社のリビング用品を展示
・販売するイベント)に「X」として「Bello」ブランドの商品を出展した
(甲7の13)。25
ウ雑誌における掲載
原告が取り扱う商品が雑誌に掲載された状況は,以下のとおりである。
(ア)「FINEBOYS平成24年1月号」(甲11の1)
「総柄ネックウォーマーで柄スパイス」という記事の中で男性モデルが首に巻い
ているネックウォーマーが「ベッロのネックウォーマー」であると記載されていた。
(イ)「UOMO平成24年2月号」(甲11の2)5
男性用のトランクスが特集されている記事の中で紹介されているトランクスの1
つが「BELLO〔ベッロ〕」のトランクスであった。
(ウ)「OCEANS平成24年4月号」(甲11の3)
「37.5歳からの勝負下着!?」などと題する記事の中で厳選した100枚の
ボクサーブリーフのうちの3枚が「ベッロ(カルマ)」のボクサーブリーフであっ10
た。
(エ)「Safari平成24年9月号」(甲11の4)
差し色の使い方を上手に行う方法を紹介する記事の中で男性モデルが被っている
ニットキャップが「ベッロ/カルマ」のものであると記載されていた。
(オ)「RUDO平成24年10月号」(甲11の5)15
ある記事の中で紹介されているワークキャップが「ベッロ(カルマ)」のもので
あった。
(カ)「RUDO平成25年1月号」(甲11の6)
トランクスに関する記事の中で紹介されているトランクスの1つが「BELLO
〔ベッロ〕」のトランクスであった。20
(キ)「Blue.平成25年2月号」(甲11の7)
様々な小物に関する記事の中で紹介されているものの1つが「ベッロ(カル
マ)」のボアフリースであった。
(6)標章を付す位置関係
アトランクス関連25
ボクサーパンツの中には,腹回りにブランド名等を付す例が見られる(甲35の
1の1,甲35の2の1,甲35の3の1,甲35の4)。
イ帽子関連
帽子の中には,つばの表側又は裏側,本体部分の正面にブランド名等を付す例が
見られる(甲36の1ないし3,甲36の4の1)。
ウ靴下関連5
靴下の中には,足ぐりの部分の部分にブランド名等を付す例が見られる(甲37
の1及び2)。
エTシャツ関連
Tシャツの中には,胸元にブランド名等を付す例が見られる(甲38の1及び
2)。10
2争点3(非商標的使用〔商標法26条1項6号〕該当性)について
以上のとおり,被告は,遅くとも平成26年11月には,被告各標章を付した被
告各商品を販売する行為を開始していた可能性がある。以下,これを前提に検討す
る。
(1)被告各商品において,被告各標章は,ミニオンの図柄とともに表示されて15
いるところ,被告各商品のようなTシャツ,下着,帽子,靴下等の服飾品には,一
般に様々な図柄や単語ないしフレーズが装飾的なデザインとして用いられることが
多く見られ,被告各商品に付されたミニオンの図柄と被告各標章も,そのようなデ
ザインとしての性質を有すると認められる。他方,服飾品では,被告各商品で被告
各標章が付されている位置には,装飾的なデザインと兼ねてブランド名が表示され20
る場合もある(前記1(6))。このことからすると,被告各商品に接した需要者が,
被告各標章を「需要者が何人かの業務に係る商品…であることを認識できる態様に
より使用されていない商標」(商標法26条1項6号)と認識するか否かは,ミニ
オンの図柄や被告各標章が服飾品のデザインとしての性質を有することを前提にし
つつ,更に被告各標章の使用態様や取引の実情等を総合考慮して検討する必要があ25
る。
(2)前記1(1)ア(ア)で認定したとおり,ミニオンは,それが登場する米国の映
画が大ヒットとなり,●(略)●という対象者を限定した被告のアンケートにおい
てであるとはいえ高い周知度があったことから,一般的に高い周知性を有している
とキャラクターであると推認される。そして,被告各商品はそのようなミニオンの
キャラクターグッズであるから,需要者は,ミニオンのキャラクターに関心を有し,5
被告各商品がミニオンのキャラクターグッズであるという点に着目してこれを購入
するものと考えられる。
そして,前記1(1)イのとおり,被告各商品は主としてUSJのパーク内及び近隣
の直営店舗で公式グッズとして販売されているところ,USJを訪れる需要者が上
記のような関心を有することに加え,パーク内のキャラクターとしてミニオンが導10
入されていることからすると,需要者にとっては,ミニオンが,USJ(被告)が
擁するキャラクターであり,被告各商品は,そのUSJ(被告)がパーク内と近隣
で運営する店舗で販売している公式のキャラクターグッズであるということをもっ
て,他の商品との出所の識別としては十分であり,それ以上に被告各商品の出所の
識別を意識する動機に乏しいと考えられる。15
また,前記1(2)のとおり,パーク内及び近隣の直営店舗では,ミニオンのキャラ
クターグッズは,服飾品である被告各商品に限らず,服飾品でない文房具,歯ブラ
シ,コップ,菓子に至るまで多岐にわたって展開されており,それらに広く被告各
標章ないし「BELLO!」が付されている。また,USJのパーク内でも,具体
的商品を離れて,周知のミニオンのキャラクターに関連して,看板等に「BELL20
O!」との表示がされている。このように,被告各標章や「BELLO!」が,広
くミニオンのキャラクターとセットで使用されていることからすると,パーク内及
び近隣の直営店舗を訪れた需要者は,被告各標章や「BELLO!」をもって,少
なくとも周知のミニオンのキャラクターと何かしら関連性を有する語ないしフレー
ズとして認識すると考えられる(なお,被告は,「BELLO」という語は,ミニ25
オンが用いるミニオン語として認識されると主張する。しかし,映画の設定上はそ
のようにされているとしても,ミニオン語は18種類以上あり,映画の宣伝等でも
ミニオン語〔特にBELLO〕に着目した宣伝がされているとも認められないこと
〔前記1(1)ア(イ)〕からすると,ミニオンというキャラクターが周知であることを
超えて,「BELLO」という語がミニオン語であることまでが被告各商品の需要
者の間で周知となっているとは認められないから,需要者が「BELLO」という5
語がミニオン語であるとまで認識するとは認められない。)。
これらの状況からすると,パーク内及び近隣の直営店舗を訪れた需要者が,被告
各標章をミニオンの図柄とは関連のないものと認識し,それによって被告各商品の
出所を識別するとは考え難く,需要者は,被告各標章をもって少なくともミニオン
のキャラクターと関連する何らかの語ないしフレーズとして認識し,被告各商品の10
出所については,それがUSJ(被告)の直営店舗で販売されるミニオンのキャラ
クターの公式グッズであることや,被告各商品にも一般に商品の出所が表示される
部位である商品のタグやパッケージに本件被告ロゴが表示されていることによって
識別すると認めるのが相当である。
(3)もっとも,本件各商標が周知なものであれば,需要者は,それを既知の出15
所表示として認識しているから,被告各標章が周知のミニオンの図柄と共に表示さ
れ,上記のような状況で販売される場合でも,被告各標章を出所表示として認識す
ることになると考えられる。そして,上記1(5)のとおり,原告が,その創業以来,
オリジナルブランドを周知させるべく,「BELLO」の文字ないしその筆記体風
の文字で構成される本件各商標を取り扱う商品に付すなどしてきたことは認められ20
る。
しかし,原告が取り扱う商品が掲載された雑誌は印刷部数が格別多いわけでもな
い男性誌に限られ(乙29ないし31,弁論の全趣旨),掲載された頻度も,上記
1(5)ウのとおり短期間に限られている。また,上記1(5)アのとおり百貨店等で原
告が取り扱う商品の販売コーナーが設けられたこと自体は,原告が取り扱う商品の25
需要者層に対する訴求力があるとはいえ,販売コーナーはさほど大きなものではな
く,コーナーが設けられた期間も短期間にとどまっている。また,原告は,その取
り扱う商品を複数の展示会に出展しているが,いずれも短期のものである上に,回
数も5回にとどまっている。さらに,検索エンジンである「Google」で「BELL
O帽子」等の検索ワードで検索した場合に原告の取り扱う商品に関するウェブペ
ージが上位にヒットすること(甲9の1ないし4)は,原告以外にも「BELL5
O」という文字を含むブランド名を採用する同業者がある程度存在しないのであれ
ば,当然のことであって,それをもって本件各商標の周知性を推認することはでき
ない。これらからすると,本件各商標が被告各商品の需要者の間で周知性を有する
とは認められないから,その既知性に基づいて被告各商品の需要者が被告各標章を
出所表示として認識するとはいえない。10
(4)以上に対し,原告は,①被告各標章が幅広く使用され始めたのは,被告各
商品の販売開始時期の頃ではなく比較的最近のことであり,需要者が,被告各標章
を何らかの出所表示として認識する具体的可能性が否定される前提を欠く,②US
Jではコラボ商品としてコラボ先の出所が表示された商品が販売されていたり,ウ
ェブサイトではミニオンのキャラクターに係る権利のライセンス先がライセンス商15
品を販売したりしていることに照らせば,需要者が,被告各標章を何らかの出所表
示として認識する可能性は否定されないと主張する。
まず,①についてみると,確かに,被告各標章の使用状況が,被告各商品の販売
時期から次第に拡大している可能性は否定できない。しかし,乙54の各写真自体
には,撮影年月日の表示はないものの,被告において商品販売等を担当する部署の20
者が,新たな店舗展開や装飾展開をするに当たり,これらの履歴を保存しておくた
めに店舗状況を写真撮影しておいたという被告の説明に格別不自然な点はない。し
たがって,乙54の各写真は,被告が各写真ファイルの作成日から特定したと主張
する各写真の撮影年月日に撮影したものと認められ,この写真から認められる状況
に加え,新規の訪問客を開拓し,リピーターを増やすためにキャラクターを導入し25
ていると考えられる被告のキャラクターグッズに係るマーケティング戦略としては,
当初からある程度の商品ラインアップを揃えることが合理的に想定されることを考
慮すれば,被告は,ミニオンのキャラクターグッズの販売開始当初から,既に多様
な商品について被告各標章を使用していたと推認するのが合理的である。したがっ
て,原告の上記①の主張は採用できない。
次に,②についてみると,確かに,上記1(3)のとおり,ミニオンについては,こ5
れまで複数のコラボレーション商品やライセンス商品が販売されてきたと認められ
る。しかし,上記1(3)で認定した事実によれば,コラボレーション商品の場合には,
各商品主体において,それがコラボレーション商品である旨を明示していると認め
られるところ,コラボレーション商品は,異なる商品主体同士がコラボレーション
することで商品価値の相乗効果を狙う商品であるから,コラボレーション商品であ10
りながらその旨を明記しないことは通常考え難いことである。そうすると,USJ
(被告)の直営店舗で販売されるミニオンのキャラクターの公式グッズであるとい
う以上に被告各商品の出所の識別を意識する動機に乏しい需要者において,コラボ
レーション商品であることを特に表記していない被告各商品について,他社とのコ
ラボレーション商品であるとの認識が生じる可能性は乏しいと考えられる。また,15
ライセンス商品の場合には,一般的にはライセンス先の商標等が表示されることも
多いと考えられるが,本件では前記のように多岐にわたる商品群や看板等について
被告各商標ないし「BELLO!」が使われていることからすると,上記のような
需要者において,被告各標章が特定のライセンス先の出所を表示するものであると
の認識が生じる可能性も乏しいというべきである。したがって,原告の上記②の主20
張は採用できない。
(5)また,被告各商品は,USJのオンラインストアでも販売されているが,
USJのオンラインストアのトップページには,本件被告ロゴが表示され,USJ
のオンラインストアであることが明確に認識されるようになっている(乙50)上,
弁論の全趣旨によれば,USJのオンラインストアでは,USJのパーク内及び近25
隣の直営店舗で販売されているのと同じ商品が販売されていると認められるから,
同ストアを訪れた需要者は,そこで販売されているキャラクターグッズがUSJの
公式グッズであると認識すると考えられる。
このことからすると,USJのオンラインストアで被告各商品が販売される局面
でも,被告各商品に接した需要者は,それがUSJの公式のキャラクターグッズで
あるという以上に商品の出所の識別を意識する動機に乏しいと考えられ,また,同5
ストアには多数の公式キャラクターグッズが掲載されているのであるから,やはり,
需要者が,商品の写真に写っている被告各標章をミニオンの図柄とは関連のないも
のとして,それによって被告各商品の出所を識別するとは考え難いというべきであ
る。
(6)また,被告各商品は,USJのオンラインストア以外のオンラインストア10
等で第三者により販売されることもあるが,上記1(4)のとおり,アマゾンでの販売
では,出品者が「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」,商品が「USJ公式
限定商品《ミニオンキッズキャップ》ミニオングッズ」と記載され,フ
リルでの販売でも,商品が「ハロウィン子供ミニオンミニオンズハット
キャップ子供帽子USJ」と記載され,いずれも出所がUSJであるミニオ15
ンのキャラクターグッズであると明記されている一方,それらの商品の写真に写っ
ている「BELLO!」ないし「bello!」について言及する記載はない。そ
して,被告各商品のような公式グッズは,被告ないしUSJを出所とする公式グッ
ズとしての独自の価値があることからすると,第三者が被告各商品を販売するに当
たり,これらと異なり,被告各商品の出所が被告ないしUSJであることを明記し20
ないとは考え難い。
これらからすると,USJのオンラインストア以外のオンラインストア等で被告
各商品に接した需要者は,USJが自前のミニオンというキャラクターを用いた商
品として,その出所をその表記によって識別すると考えられ,被告各標章をミニオ
ンの図柄とは関連のないものとして,それによって被告各商品の出所を識別すると25
は考え難いというべきである。
(7)以上からすると,証拠により示されたこれまでの取引の実情に基づく限り,
被告各商品が販売されているいずれの局面においても,被告各標章が出所表示とし
て機能していないから,被告各標章は,「需要者が何人かの業務に係る商品…であ
ることを認識することができる態様により使用されていない」(商標法26条1項
6号)と認められる。また,将来の被告各標章の使用についても,取引の実情の変5
化の有無やその態様が明らかではないから,将来における取引の実情の変化を前提
とする判断をすることはできない。
第4結論
以上の次第で,原告の請求は,その余の争点を判断するまでもなく,いずれも理
由がないからいずれも棄却することとし,主文のとおり判決する。10
大阪地方裁判所第26民事部
裁判長裁判官
髙松宏之
裁判官
野上誠一25
裁判官
大門宏一郎
(別紙)
被告商品目録
1Tシャツ
1-1
1-2
1-3
1-4
1-5
1-6
1-7
1-8
1-9
1-10
1-11
2インナー(腹巻付き毛糸のパンツ)
3トランクス
3-1メンズ
3-2レディース
3-3
4帽子
4-1
4-2
5靴下
6フード付きトレーナー
6-1
6-2
6-3
7トレーナー(スウェット)
8フード付きポンチョ
8-1
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採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
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