弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
         理    由
 被告人本人の上告趣意一、二の1、2及び弁護人金武和男の上告趣意第三点につ
いて。
 所論は、被告人に対する逮捕、勾留は違憲、違法であると主張する。しかし、仮
りに所論のような違憲、違法はあつたとしても、それは別な救済方法によるべきこ
とであつて、右違法は本件においては判決に影響を及ぼさないことは、記録に徴し
明白であるから、これをもつて上告適法の理由とすることはできない。(昭和二二
年(れ)第三三四号同二三年六月九日言渡大法廷判決、刑集二巻七号六五八頁、同
年(れ)第六五号同年七月一四日言渡大法廷判決、刑集二巻八号八七二頁、同年(
れ)第七七四号同年一二月一日言渡大法廷判決、刑集二巻一三号一六七九頁参照。)
 被告人本人の上告趣意二の3ないし6について。
 所論は憲法三八条違反を主張する。しかし、被告人の検察官に対する所論上申書
は、逮捕の一七日後に作成されたものであることが記録上明らかであつて、本件事
案の内容、手続の経過、その他諸般の事情を勘案すれば、当裁判所大法廷の判例(
昭和二三年(れ)第四三五号同年一〇月六日言渡、刑集二巻一一号一二七五頁、同
二六年(れ)第一六八八号同三〇年六月二二日言渡、九巻八号一一八九頁)の趣旨
に徴し、不当に長く拘禁された後の自白とはいい難く、その他記録を精査しても右
自白が強制に基き任意性を欠くものとは認められない。また原審の維持した一審判
決は、被告人の右上申書のみによつて犯罪事実を認定したものでないことが同判決
自体に徴し明らかであるから、被告人の自白を唯一の証拠として有罪の言渡しをし
たとの所論は、その前提を欠く。論旨のその余の部分は、単なる事実誤認及び法令
違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 同三について。
 所論は違憲をいうが、その実質は、独自の見解にもとづく法令違反の主張であつ
て、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
 弁護人金武和男の上告趣意第一点は、単なる事実誤認及び法令違反の主張であり、
同第二点は、量刑不当の主張であつて、いずれも、刑訴四〇五条の上告理由に当ら
ない。
 また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
 よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す
る。
  昭和三五年六月二八日
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    高   橋       潔
            裁判官    島           保
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    石   坂   修   一

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