弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件上告を棄却する。
     当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
         理    由
 弁護人江尻平八郎の上告趣意第一点は、憲法違反を主張するけれども、憲法三七
条にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは、その組織構成において偏頗のおそれの
ない裁判所のする裁判という意味であつて、所論のごとき意味合のものでないこと
は、しばしば大法廷において判例として示しているところである。この点の所論は
理由がない。その余の強盗の犯意について事実誤認、経験則違反を主張する点は、
適法な上告理由とは認め難い(原審の事実認定は正当と認められ違法のかどは存在
しない。)
 同第二点は現行憲法の下で死刑の規定は違憲無効であると主張し、これを前提と
して本件死刑の言渡もまた違憲だと主張するのであるが、死刑の規定が違憲でない
ことは大法廷の判例(昭和二三年三月一二日言渡、判例集二巻三号、一九一頁)の
示すとおりである。
 被告人本人の上告理由は、強盗の犯意の有無に関する事実誤認の主張であつて、
上告適法の理由にならない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものと
は認あられない。
 よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す
る。
  昭和二八年五月二一日
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    真   野       毅
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    岩   松   三   郎
            裁判官    入   江   俊   郎

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