弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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       主   文
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
       事実及び理由
第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人が,平成13年5月7日付けでした調布・狛江地区保護司会のうち,
調布分区の保護司名簿(名前のみ)を開示しない旨の決定を取り消す。
第2 事案の概要(略語等は,原判決のそれに従う。)
1 本件の概要
 本件は,控訴人が,調布地区の保護司の中にいるとされる不適格者が退任したか
どうかを確かめるため,いわゆる情報公開法3条に基づき,調布・狛江地区保護司
会のうち,調布分区の保護司名簿(名前のみ)の開示を求めたのに対し,同法5条
1号に定める個人に関する情報に該当するとしてされた開示しない旨の決定の取消
しを求めた事案である。
 原審は,控訴人の請求を棄却した。
 当裁判所も,原審と同じく,控訴人の請求を棄却すべきものと判断した。
2 前提となる事実並びに当事者の主張及び争点は,当審における当事者の主張を
次項のとおり付加するほか,原判決の「事実及び理由」の「第2 事案の概要」欄
の2から4まで(原判決3頁6行目から9頁24行目まで)に記載のとおりである
から,これを引用する。
3 当審における控訴人の主張
(1)情報公開法5条1号は,一般の個人に関する情報と公務員に関する情報を同
列に規定しているところ,公務員においては,公務に関する情報を有しているとい
う特殊性からプライバシー保護の法理は大幅に後退するものと解すべきである。こ
のような見地から,行政庁内部において誰でも知りうる情報,すなわち内部公開情
報は,国民の何人においても入手できるものとすべきである。
(2)憲法15条は,個々の国民に対し,直接公務員の選定罷免権を保障したもの
ではないが,選定された公務員について関心をもち,選定の結果を認識することは
憲法上認められた当然の権利であり,国民は,公務員に対する関心を具体化するた
めに公務員情報を求める権利を有する。また,憲法16条は,国民の請願権を規定
し,その請願の対象として公務員の罷免を挙げており,公務員の罷免に関する請願
権行使の前提として,公務員の氏名を知る権利を保障していると解すべきである。
(3)原判決は,情報公開法5条により開示の禁止される情報を同法7条により開
示しなかったことが違法となるのは,裁量権の範囲を逸脱し,又は濫用したと認め
られる場合に限られると判示するが,このような解釈は,同法7条を空文化する。
情報開示請求者の目的が真面目なものであり,開示されるべき情報が公共の利益に
資するものであることが予測され,かつ,開示により関係者のプライバシーを侵害
するおそれがない場合には,仮に同法5条の開示禁止情報に当たるとしても,その
情報は,同法7条により開示されるべきである。
第3 当裁判所の判断
1 当審における控訴人の主張に対する判断を次項のとおり加えるほかは,原判決
の「事実及び理由」の「第3 当裁判所の判断」欄(原判決9頁25行目から13
頁15行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する。
2 当審における控訴人の主張に対する判断
(1)当審における控訴人の主張(1)について
 公務員の氏名が情報公開法5条1号に規定する「個人に関する情報」に当たるこ
とが明らかであり,プライバシー侵害の有無により公開されるべき情報となるもの
ではなく,控訴人の主張によっても,原判決の判断は左右されない。
(2)同(2)について
 憲法15条に関する控訴人の主張について理由がないことは原判決(12頁8行
目から13頁初行目まで)の判示するとおりであり,憲法16条の規定により,国
民が一切の公務員に対する請願権行使に関してその氏名を確認する権利を具体的に
保障されているものと解することはできない。
(3)同(3)について
 情報公開法7条は,同法5条により開示が禁止される情報について,行政機関の
長が,高度な行政的判断により裁量的開示を行うことができる旨を定めた規定であ
り,行政機関の長に一定の裁量の幅を認めていることが明らかである。したがっ
て,行政機関の長に裁量の余地が存することを前提として,その裁量権行使に逸
脱,又は濫用が認められる場合に限り違法となるとした原判決の判断に何ら不当な
点はない。
第4 結論
 以上によれば,控訴人の請求を棄却した原判決は相当であるから,本件控訴を失
当として棄却することとし,主文のとおり判決する。
東京高等裁判所第1民事部
裁判長裁判官 江見弘武
裁判官 白石研二
裁判官 土谷裕子

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