弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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       主   文
本件抗告を棄却する。
抗告費用は抗告人らの負担とする。
       理   由
(抗告の趣旨)
 抗告人らは「原決定を取消す、冒頭掲記の事件において抗告人らが申立てた同事
件の被告を名古屋市長から名古屋市中川区長に変更することを許可する」旨の裁判
を求める。
(抗告の理由と当裁判所の判断)
(1)抗告代理人は「行訴法一五条の被告変更の制度は出訴期間の関係で原告が被
告を誤つたため被る不利益を救済するための制度であるから、訴訟代理人に過失が
あつても本人に故意又は過失がなければ原則としてその変更を許すべきであり、そ
の終局判決において請求の当否を判断するのが取消訴訟に適し訴訟経済に適う」と
主張しているので案ずるに、訴訟代理人というのは訴訟上当該事件に関する限り本
人より全面的に事件を委任され代理権を与えられているものであるから、積極面に
おいて代理人の行為の効果が本人に及ぶのと同様消極面においても代理人の行為の
効果が本人に及ぶのは避けられないものというべく、本件において被告を誤つたの
は本人というより訴訟代理人の研究不十分、不注意に基づくものではあるがその不
利益が当事者本人に及ぶのは当然であつて、この点に関する被告人らの不服は理由
がなく、又原則としてその変更を許して終局判決で請求の当否を判断するのが取消
訴訟に適し訴訟経済に適うという主張は全く逆であり、当事者の変更はそれが故意
又は重大な過失によらない場合に限りこれを許すという行訴法一五条は、その変更
申立があつた時点で判断すべきものと解釈するのが当然であり、それが訴訟経済に
適する所以であるからこの点に関する抗告人らの主張は採用できない。
(2)抗告人らは「行政庁の本件参加差押は抗告人らの権利を侵害するものである
からその取消を終局的には参加差押登記の撤廃若しくは抹消を求めて本訴を提起し
たのであるが、Aの場合は、参加差押えをすると処分庁は国税徴収法八六条一項に
より滞納処分をした行政機関に参加差押書を交付し、滞納者に対しては、準用され
る同法五五条でその通知をするので被告とすべき行政庁の判断は容易であるが、抗
告人らの場合は処分庁なるものがないので被告を中川区長とすべきか名古屋市長と
すべきは問題であつて弁護士だからといつて容易に決することはできない。しかも
中川区長或は名古屋市長は国税徴収法付則一一条により利害関係人たる抗告人らに
参加差押の通知をすべきなのにそれをしなかつたから被告とすべき行政庁の判断を
困難にした、民事訴訟の場合と異り行政事件訴訟の当事者は必ずしも権利主体たる
ことを要せず、反対の利益を代表する立場で自己の行政法規の適用の誤りのないこ
とを弁明し、以て裁判の正確と公正を確保するため意見を主張する手続上の当事者
に過ぎないから名古屋市長を中川区長に変更したところで著しい影響はない」と主
張しているので案ずるに、本件記録によると、抗告人らは訴外熱田社会保険出張所
長がAに対する滞納処分として昭和三四年六月四日に差押えその後の同四一年一一
月一七日名古屋市中川区長が固定資産税等の滞納を理由として参加差押をした名古
屋市<以下略>の宅地三〇五、六一平方米外六筆の土地が抗告人らの所有であると
して前記参加差押処分の取消を訴求しているのであるから、直接抗告人らを相手と
する行政処分が存在しないことは事の性質上当然であるとはいえ、抗告人らが取消
を求めている参加差押の処分者が中川区長であることは抗告人ら提出の甲二号証に
明記されており、抗告人らが請求した審査請求書である甲三号証やその裁決書たる
甲四号証にも右参加差押の処分庁が中川区長であることを明記しているのであるか
ら、その処分の取消を求める訴訟の被告はその処分庁たる中川区長とすべきは容易
に判断できることといわねばならずしかく困難なものでもない。又参加差押者は国
税徴収法付則一一条により利害関係人たる抗告人らに参加差押の通知をすべきなの
にそれをしなかつたから被告とすべき行政庁の判断を困難にしたという主張は、移
転登記を受けず登記面に全然表われていない抗告人らに対し利害関係人としての通
知をせよというのは不能を強うるに近く、これも首肯できる主張ではない。抗告人
らの主張する当事者を変更しても本件訴訟に影響はないという主張は応訴する相手
方の負担や訴訟経済を考えない独自の見解に過ぎない。
 その他本件記録によつても、これが重大な過失によらずして、被告とすべき者を
誤つた場合と、考えることはできず、この申立を却下した、原裁判所の判断はやむ
を得ざるものといわざるを得ない。
 よつて抗告人らの本件即時抗告を棄却し抗告費用は抗告人らの負担として主文の
とおり決定する。
(裁判官 布谷憲治 福田健次 菊地博)

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