弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
  本件上告を棄却する。   
上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人池田靖,同桑島英美,同相羽利昭,同蓑毛良和,同田川淳一,同堂野
達之の上告受理申立て理由について
 本件は,抵当不動産について敷金契約の付随する賃貸借契約が締結されたところ
,抵当権者が物上代位権を行使して賃料債権を差し押さえ,取立権に基づきその支
払等を求めた事案であり,賃貸借契約が終了し,目的物が明け渡された場合におけ
る敷金の賃料への充当は,上記物上代位権の行使によって妨げられるか否かが争点
となっている。
 賃貸借契約における敷金契約は,授受された敷金をもって,賃料債権,賃貸借終
了後の目的物の明渡しまでに生ずる賃料相当の損害金債権,その他賃貸借契約によ
り賃貸人が賃借人に対して取得することとなるべき一切の債権を担保することを目
的とする賃貸借契約に付随する契約であり,敷金を交付した者の有する敷金返還請
求権は,目的物の返還時において,上記の被担保債権を控除し,なお残額があるこ
とを条件として,残額につき発生することになる(最高裁昭和46年(オ)第35
7号同48年2月2日第二小法廷判決・民集27巻1号80頁参照)。これを賃料
債権等の面からみれば,目的物の返還時に残存する賃料債権等は敷金が存在する限
度において敷金の充当により当然に消滅することになる。このような敷金の充当に
よる未払賃料等の消滅は,敷金契約から発生する効果であって,相殺のように当事
者の意思表示を必要とするものではないから,民法511条によって上記当然消滅
の効果が妨げられないことは明らかである。
 また,抵当権者は,物上代位権を行使して賃料債権を差し押さえる前は,原則と
して抵当不動産の用益関係に介入できないのであるから,抵当不動産の所有者等は
,賃貸借契約に付随する契約として敷金契約を締結するか否かを自由に決定するこ
とができる。したがって,敷金契約が締結された場合は,賃料債権は敷金の充当を
予定した債権になり,このことを抵当権者に主張することができるというべきであ
る。
 以上によれば,【要旨】敷金が授受された賃貸借契約に係る賃料債権につき抵当
権者が物上代位権を行使してこれを差し押さえた場合においても,当該賃貸借契約
が終了し,目的物が明け渡されたときは,賃料債権は,敷金の充当によりその限度
で消滅するというべきであり,これと同旨の見解に基づき,上告人の請求を棄却し
た原審の判断は,正当として是認することができ,原判決に所論の違法はない。論
旨は,採用することができない。
 よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
    最高裁判所第一小法廷
(裁判長裁判官 井嶋一友 裁判官 藤井正雄 裁判官 町田 顯 裁判官 深澤
武久)

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