弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     本件各上告を棄却する。
         理    由
 一 被告人A、同B、同C、同D、同E、同F、同G、同H、同I及び同jの弁
護人関谷信夫外五名の上告趣意について
  所論は、判例違反をいう点を含め、その実質は事実誤認、単なる法令違反、量
刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当たらない。
 二 被告人A及び同Cの弁護人関谷信夫、同八木下繁一、同黒沢克の上告趣意に
ついて
  所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当たら
ない。
 三 被告人B、同I及び同Jの弁護人関谷信夫、同軍司育雄の上告趣意について
 1 被告人Bの自白調書に関する憲法違反の主張について
 所論は、贈収賄事件に関する被告人Bの自白調書を証拠とするのは憲法三一条、
三四条、三八条に違反するという。そこで検討するに、原判決の認定によれば、昭
和四一年一二月二日当時、同被告人に対しては詐欺被告事件の勾留と恐喝被疑事件
の勾留が競合していたが、同日は、担当検察官が余罪である贈収賄の事実を取り調
べていたところ、同被告人は、午後四時二五分から四時四五分まで弁護人下山田行
雄と接見した直後ころ、右贈収賄の事実を自白するに至つたのであり、また、同日
以前には、一一月三〇日に弁護人中井川曻一と同下山田行雄が、一二月一日に弁護
人関藤次と同関谷信夫がそれぞれ同被告人と接見していたというのである。地方、
記録によれば、関谷弁護人は、一二月二日午後四時三〇分ころ同被告人との接見を
求めたところ、担当検察官が取調中であることを理由にそれを拒んだため接見でき
ず、その後同日午後八時五八分から五〇分間同被告人と接見したことが認められる
ものの、前記のように、右自白は下山田弁護人が接見した直後になされたものであ
るうえ、同日以前には弁護人四名が相前後して同被告人と接見し、関谷弁護人も前
日に接見していたのであるから、接見交通権の制限を含めて検討しても、右自白の
任意性に疑いがないとした原判断は相当と認められる。したがつて、憲法違反をい
う所論は、前提を欠き、適法な上告理由に当たらない。
 2 その余の主張について
 所論のうち、被告人I及び同Jの各自白調書に関して憲法三八条違反をいう点は、
記録によれば、所論指摘の右各自白調書に任意性があるとした原判断は相当である
から、所論は前提を欠き、憲法三七条一項違反をいう点は、記録上認められる本件
事案の内容、審理経過等に徴すれば、本件審理が著しく遅延したとは認められない
から、所論は前提を欠き、判例違反をいう点は、原判決の認容に沿わない事実関係
を前提とするものであり、その余は、憲法違反をいう点を含め、実質は事実誤認、
単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当たらない。
 四 被告人Bの弁護人寺尾正二の上告趣意について
 所論は、憲法違反をいう点を含め、その実質は事実誤認、単なる法令違反、量刑
不当の主張であつて、適法な上告理由に当たらない。
 五 被告人D、同E、同F、同G及び同Hの弁護人中井川曻一の上告趣意につい

 所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当たらな
い。
 六 被告人Eの弁護人箱崎丈助、同妹尾佳明の上告趣意について
 所論は、憲法違反、判例違反をいうが、その実質は単なる法令違反の主張であつ
て、適法な上告理由に当たらない。
 七 被告人Kの弁護人関谷信夫の上告趣意について
 所論は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当たらな
い。
 よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、
主文のとおり決定する。
  平成元年一月二三日
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    藤   島       昭
            裁判官    牧       圭   次
            裁判官    島   谷   六   郎
            裁判官    香   川   保   一
            裁判官    奥   野   久   之

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