弁護士法人ITJ法律事務所

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         主    文
     原判決中控訴人ら(控訴人A1にあつては、原審被告B1)敗訴部分を
取り消す。
     被控訴人らの請求を棄却する。
     訴訟の総費用は被控訴人らの負担とする。
         事    実
 第一 当事者の求めた裁判
 一 控訴の趣旨
 主文同旨の判決(主文第二項については、第一次的に「被控訴人らの訴えを却下
する。」との判決)
 二 右に対する答弁
 控訴棄却の判決(原審被告B1の死亡に伴う控訴人A1の相続及び差戻後の当審
における請求の減縮により、原判決主文第一項は、「控訴人らは連帯して東京都国
立市に対し金一二五〇万円を支払え。」との趣旨に減縮変更されている。) 第二
 当事者の主張
 一 請求原因
 1 被控訴人らは東京都国立市(本件がその市制施行前の事件であることによ
り、以下「a町」という。)の住民であり、控訴人A1の先代亡B1は昭和三〇年
から昭和四二年までa町長、控訴人C1は昭和三四年から昭和四二年まで同町助
役、控訴人D1は昭和三四年以前から昭和四二年まで同町収入役の地位にあつた。
 2 亡B1は、a町長として、同町の「議会の議決を経べき財産、営造物及び契
約の締結に関する条例」(以下「条例」という。)第五条に定める権限に基づき、
昭和三八年三月一一日大村建材株式会社(後に商号を大村興業株式会社と変更。以
下「大村建材」という。)との間で、原判決別紙不動産目録((20)の「三二〇
六番」を「三二〇四番の一」に改めた上、同目録を引用する。)記載の土地合計四
四一七坪(実測約五〇〇〇坪。以下「A地」という。)を路面より平均一三センチ
メートル高くなるように埋め立てた上、坪当たり一万一五〇〇円でa町が買い受け
る旨契約した。
 次いで、亡B1は、大村建材との間で同年一〇月ころ、右売買価格を坪当たり一
万四四五五円に増額するとともに、他の土地約三〇〇〇坪(以下「B地」とい
う。)をA地の場合と同じ条件で買い受ける旨合意し、町がこのような内容でA地
及びB地(以下「本件土地」という。)を買収する旨の契約(以下「本件買収契
約」という。)を結んだ。
 3 亡B1は、昭和三八年一〇月一日町議会に、本件買収契約に関する議案第八
六号ないし第八八号を提出し、町議会は即日これを全部議決した。
 4 a町は、大村建材に対する支払に充てるため、原判決別表(これを引用す
る。)(一)欄記載のように、昭和三八年三月一一日から同年一二月二七日までの
間に、多摩中央信用金庫(以下「中央信金」という。)から総額一億二三八四万五
〇〇〇円を利息日歩二銭一厘ないし二銭三厘の約定で借り入れた(以下「本件借入
れ」という。)上、原判決別表(二)欄記載のように、その都度、この借入金をも
つて大村建材に対し前記代金の支払をした(以下単に「大村建材への支払」とい
う。)。なお、本件土地の一部に国有地が含まれていることが後日判明したので、
昭和三九年一〇月その代金相当分一五六万一一四〇円が大村建材からa町に返還さ
れた。
 5 本件借入れに関するa町と中央信金との昭和三八年一〇月一日から昭和四二
年三月一三日までの間の取引及び返済の状況は本判決別表(一)記載のとおりであ
り、その間町は中央信金に対して利息金として合計三二六三万九七一九円(以下
「本件利息金」という。)を支払つた。
 6 右の大村建材への支払は次の理由により違法である。
 すなわち、前記a町議会の議決した議案第八八号によれば、大村建材への代金の
支払時期は昭和三九年度中に行うものとされていたものであり、昭和三八年度予算
には計上されていなかつた。また、本件買収契約によれば、代金は本件土地につき
農地法第五条の転用許可と町への所有権移転登記がされた後に支払うと定められて
いたところ、右の大村建材への支払当時これらの手続は全然履践されていなかつ
た。
 なお、a町議会は、昭和四一年三月三〇日に、大村建材への支払を昭和四一年度
一般会計補正予算として議決したが、これによつて既にされた違法な支払がさかの
ぼつて適法となるものではない。
 7 大村建材に対して右のように支払うべきでない時期に代金を支払つたことに
より、a町は少なくとも次の(一)、(二)のいずれかの損害を受けたと算定し得
る。
 (一) 支払合計額一億二三八四万五〇〇〇円に対するその最後の支払日の翌日
である昭和三八年一二月二八日から前記昭和四一年度補正予算成立の前日である昭
和四一年三月二九日まで民事法定利率年五分の割合による利息相当額一三九四万五
二八六円
 (二) 右予算が成立した昭和四一年三月三〇日にはじめて右一億二三八四万五
〇〇〇円を支払うことができ、かつそれで足りたものと考えて、それより前の昭和
三八年一二月二七日に前払するのであれば、同期間、同利率により控除すべきであ
つた中間利息相当額一二五三万三九三二円
 8 本件借入れ及び本件利息金の支払は、次の理由により違法である。
 昭和三八年法律第九九号による改正前の地方自治法によれば、地方公共団体が行
う借入れは、地方債(第二二六条)と一時借入金(第二二七条)とに限られている
ところ、本件借入れがこのいずれにも該当しないことは明白である。
 なお、前記議案第八八号は、同法第九六条第一項第八号に定める予算外義務負担
のための議案であり、買収代金の支払を昭和三九年度中に行うことを承認議決した
からといつて、本件借入れが適法視されるいわれはない。右議案の議決によつて、
その支払資金の手当として、昭和三九年度予算において歳入から支出するように計
上するか、あるいは新たに起債の手続を執ることが必要となるにすぎない。
 本件借入れが違法である以上、その消費貸借契約は当然に無効であり、a町は中
央信金に対して約定利息を支払う必要がなく、借入金を不当利得として返還するほ
か、せいぜいその借入日から返還まで年五分の割合の遅延損害金を支払えば足りる
のである。この損害金を計算すると、本判決別表(二)のとおりであつて、その合
計は一九九八万九四八三円にとどまるので、本件利息金の支払により町はその差額
一二六五万〇二三六円の損害を受けたことになる。
 9 ちなみに、本件買収契約上の代金決済のため地方債を発行することはそもそ
も不可能であつた。
 地方財政法第五条は、地方債をもつてその財源とすることができる場合も限定し
ており、本件においては右代金が同条第一項第五号(当時)の「建設事業費」に該
当するかどうかを論ずれば足りるところ、同号の定める「公共施設又は公用施設の
建設」のためその用地を買収する費用が右建設事業費に含まれるとしても、それは
具体的な公共施設等の建設の場合に限られる。しかるに、B1町長らが本件土地を
取得することにした真の目的・動機は、本件土地の値上がりを予測した上での投機
であり、あるいはその使用目的について何ら具体的計画を有しない純然たる先行投
資目的であつたことは、当時の町長、助役及び収入役はもちろん、町議会議員その
他の関係者間では誰一人疑う者がいなかつたのである。このことは、当時のa町議
会全員協議会議事録や本件買収契約に係る前記三議案を審議した際の町議会議事録
によつても明白である。
 後記控訴人らの主張によれば、右B1町長は地方財政の確立について尽力を続け
ていたというのであるから、仮にそれが可能であれば、当然利子の安い地方債の起
債を申請したはずであり、すべきであつた。しかし、右の事情により右起債を申請
しても都知事ないし監督官庁の許可は期待できなかつたためしなかつたというにと
どまる。
 このように地方債の起債すらできないような場合には、地方自治体は絶対に違法
な借入れをしてはならないのであり、この借入れについて支払つた利息金は全額が
自治体の損害となると考えるべきである。
 10 亡B1は町長として、控訴人C1は町長を補佐し収入役を監督すべき助役
として、控訴人D1は収入役として、各々大村建材への支払及び本件利息金の支払
が違法な公金の支出であることをその職責上当然に知り又は気付くべきであつたに
もかかわらず、故意又は過失により、亡B1にあつてはその支出を命令し、控訴人
D1にあつては違法なこの命令に応じて支出を実行し、また、控訴人C1にあつて
は前記一連の事柄について終始亡B1や控訴人D1と協議しておりなからこれをや
めさせるべき助役としての職責を怠り、右三名の共同不法行為としてa町に対して
前記のような損害を被らせたので、連帯してa町(現国立市)に対しこれを賠償す
べき義務を負つたものである。
 11 そこで被控訴人らは、昭和三九年九月三〇日a町監査委員に対し、同町の
受けた前記のような損害についてこれを補填するための必要な措置を講ずるよう請
求したが、同年一一月二八日同委員から右請求は理由がない旨の通知を受けた。
 12 第一審被告B1は昭和四八年九月一三日死亡し、その子である控訴人A1
が私法上のその権利義務一切を相続し承継した。
 13 以上により、国立市の住民である被控訴人らは、国立市に代位して控訴人
らが同市に対して、前記7の大村建材への支払によつて生じた損害金の内金一二五
〇万円の賠償請求(以下「第一請求」という。)と、8の本件利息金の支払によつ
て生じた損害金の内金一二五〇万円の賠償請求(以下「第二請求」という。)をす
るものであるが、第一請求と第二請求とは、いずれか一方が認容されることを条件
として他方は撤回する趣旨で選択的に併合するものである。
 二 請求原因に対する控訴人らの認否
 1 請求原因1ないし5の事実については、昭和三八年一〇月一日にa町議会に
おいて議案第八六ないし第八八号が議決されるより前の契約関係は、亡B1におい
て町の機関としてではなく個人として、大村建材と本件土地の買収について交渉し
て契約し、中央信金から借入れをして利息を支払い、大村建材に代金を支払つてい
たにとどまるものであるから、この点では否認するが、その余はすべて認める。な
お、本件買収契約における坪当たり一万四四五五円という単価は、決して高くはな
い。
 2 請求原因6ないし11及び13については、大村建材への支払がa町の昭和
三八年度予算に計上されていなかつたこと、農地法第五条の転用許可及び所有権移
転の本登記未了の間に支払つた分もあること、並びに本件借入れが前記改正前の地
方自治法の定める地方債及び一時借入金のいずれにも当たらないことは認めるが、
その余は否認し争う。
 3 請求原因12の承継関係は認める。
 三 控訴人らの主張
 次に掲げるほか、別紙控訴人ら代理人の昭和六〇年八月二七日付け準備書面(写
し)のとおり(同書面一枚目裏九行目「判断は」を「判断に」に改め、四枚目裏初
行ないし三行目括孤書きを削る。)である。
 1 第一請求について
 本件土地買収代金については、昭和三八年一〇月一日議決された前記議案第八八
号により、同年度内にこれを支払うための予算外義務負担が認められたのであるか
ら、a町が同年度の予算に計上しないでその支払をし得ることは当然である。 ま
た、右代金が本件土地につき農地法第五条の転用許可及び所有権移転登記未了の間
に支払われたという被控訴人らの主張についてであるが、亡B1は事前に関係官庁
と折衝して農地転用につき一応の了解を得ていたのみならず、大村建材からは移転
登記及び農地転用に必要な書類の交付を受けるとともに、次のように土地の引渡し
も受けていたのであるから、右代金を同社に支払うべきことは取引上の信義則に属
する。そもそも大村建材との間では、同社が一定部分の埋立工事を完了すれば、そ
の部分につき逐次a町に対し土地引渡し並びに登記に必要な書類及び地目農地の分
についての農地転用に必要な書類の交付をし、町ではこれに見合う一部代金につき
中央信金から融資を受けることとし、これらの条件が整つた時に右一部代金を支払
うことと約定されていたものである。
 そして本件土地の引渡しについては、大村建材との右約定により、本件土地の造
成工事が一部完了するごとに、これに相当する一部代金を支払つて一部土地の引渡
しを受けてきたものであつて、右工事は昭和三八年一〇月ころすべて完了し、遅く
とも本件土地の所有権移転登記又は仮登記の手続を経た同月一四日ないし同月二二
日ころにはほとんど全部の土地の引渡しを受け、同年一二月二七日の代金支払完了
時には、町は、本件土地全部の引渡しを受けていたものである。したがつて、亡B
1ないし町は、その都度同等の反対給付を受けつつ、当然の義務として代金の一部
支払をしたのであり、その支払時期についてはいかなる違法性もない。加えて、造
成工事の完了と土地の引渡しという現実の利益を町が享受している以上、その対価
を支払つたからといつて町に経済的損害が発生することはあり得ない。本件土地の
時価が当時値上がりし続けていたことを考慮すれば右の理は更に明白であり、右に
ついて民事法定利率相当の損害があつたとする被控訴人らの主張は明らかに失当で
ある。
 2 第二請求について
 本件土地をa町が買収した目的は町営グランドの建設のためであり、現にそのた
めの図面も作成されており、また、亡B1は町議会等においてもその趣旨を繰り返
し説明していた。したがつて、いわゆる土地の先行取得ではない。よつて、当時の
地方財政法第五条第一項第五号の要件を満たしており、右につき地方債を起債する
ことは十分に可能であつたものである。そして、地方債を発行した場合には、結局
町としては中央信金から縁故債を発行して資金を借り入れるほかなく、このとき町
が負担する金利は結局本件利息金と同じであつたはずであるから、この意味でも本
件利息金の支払によつて町は何ら損害を受けていないのである。
 現実に右町営グランドが建設されなかつた事情は、農地転用の手続等が予定どお
りに進捗しなかつたところ、昭和四〇年一〇月本件土地から約二〇〇メートル離れ
た多摩川の河川敷を建設省から無償で借りられることになつたので急きょ同所を整
備して野球場等のグランドに利用することにし、そのため本件土地にグランドを建
設する必要がなくなつたものである。そこで、東京都に対し都営住宅のため売却す
ること等をも検討しつつ、結局昭和四一年三月本件土地をa町農業協同組合に代金
一億八一六四万三一九〇円で売却したものである。
 3 損益相殺
 本件土地の取得と前記売却によりa町は次のとおり三四四二万〇二七二円の利益
を得ているので、損益相殺をすれば、町は何ら損害を被つていないものというべき
である。
 (一) 取得費用と売却費用 一億五六九〇万〇七一九円
 大村建材への支払金一億二三八四万五〇〇〇円と中央信金への本件利息金三二六
三万九七一九円と売却のための測量費四一万六〇〇〇円の合計額
 (二) 収入金 一億九一四四万四二二七円
 請求原因4の末尾記載の大村建材からの返還金一五六万一一四〇円と、この利息
相当分として大村建材が昭和三九年一二月二六日町に支払つた一一万一九七九円
と、本件土地中に国有の用水路、土揚部分一六五〇平方メートルが含まれていたた
め昭和四二年五月三一日ころ一〇〇万円、昭和四三年三月三一日七一二万七九一八
円の戻入を受けた小計九八〇万一〇三七円と、前記a町農業協同組合から支払を受
けた売却代金一億八一六四万三一九〇円の合計額
 (三) 右(二)と(一)の差額三四四二万〇二七二円(約一二万円少なめの計
算違いがあるが、主張のまま)
 四 控訴人らの主張に対する被控訴人らの認否及び反論
 1 控訴人らの右三1の主張については、本件土地の引渡時期と代金支払時期に
関する事実は認めるが、その余は否認し争う。
 2 控訴人らの右三2の主張は否認し争う。地方債に関しては、仮に起債が可能
とすれば、縁故債でも年利七・六六パーセントの利息で済んだはずであり、二〇一
万九七六一円の利息金を余分に支出してa町に同額の損害を被らしめたことにな
る。
 3 控訴人らの右三3の損益相殺の主張は争う。
 右主張に係るa町の利益とは、本件土地が後に高価に売却されたことによる売却
差益がそのほとんどであるところ、これは、事態の成行きからかかる利益が町に生
じたまでのことであつて、本件の賠償原因とは別個無関係な社会的事実である。町
が本件土地を取得した目的は極めてあいまいであつて、控訴人らの主張する町営グ
ランド建設のためでないことはもちろんであるが、他方、具体的に転売を予定し値
上がりを予測して買収したものでないこともまた明らかであり(地方自治体が値上
がりをまつて転売するため土地を取得するなどあり得ない。)、本件土地買収の件
で町民や町議会から非難されたので町長亡B1においてやむを得ず他に売却したと
ころ、高額の売却差益を生じたというにすぎず、賠償原因との間には相当因果関係
がない。
 差戻前の控訴審判決は、被控訴人らの右主張を採用して控訴人らの損益相殺の主
張をそれ自体失当とし、その上でa町の被つた損害の額を算定したものであるが、
その上告審は右損害額をどのように算定すべきかという点で右控訴審判決を破棄し
たものであるから、上告審もまた、判決書の上では損益相殺の点につき判断を示し
ていないけれども、その内在的論理としては、控訴人らの損益相殺の主張を失当と
した右控訴審の判決を是認しているものと解すべきである。
 なお、本件土地の転売代金等の詳細は知らないが、本件土地を取得するに際して
は、控訴人らが主張する以上に諸々の経費を要し、各種手続費用のほか、町職員が
本件の処理のため携わつた財政的支出を考えると、控訴人ら主張のごとき利益を生
じたか否か疑問である。
 4 控訴人らの別紙準備書面における法律的主張は争う。
 第三 証拠(省略)
         理    由
 一 争いのない事実
 請求原因1の被控訴人ら及び控訴人ら(控訴人A1にあつては、先代亡B1)の
地位に関する事実並びに同12の控訴人A1の相続による承継に関する事実は、当
事者間に争いがない。
 請求原因2ないし5の事実もほとんど争いがなく、ほかにも争いのない事実があ
るので、これを要約するに、
 1 昭和三八年三月一一日、a町長亡B1は、大村建材との間で、A地につき路
面より平均一三センチメートル高くするよう同社において埋め立てた上で町がこれ
を買い受ける旨契約し(B1個人としての契約か・町としての契約かについては、
次の二において判断する。)、同年一〇月一日B地をも加えた本件土地の買収につ
き町議会の議決(議案第八六号ないし第八八号)を経て、そのころ、町と大村建材
との間で被控訴人ら主張の内容の本件買収契約が成立した。
 2 同じくa町長B1は、本件土地購入代金の支払に充てるため、中央信金か
ら、昭和三八年三月一一日から同年一二月二七日までの間前後九回にわたり総額一
億二三八四万五〇〇〇円を利息日歩二銭一厘ないし二銭三厘の約定で本件借入れ
(同年一〇月一日の町議会議決前の分がB1個人としての借入れか・町としての借
入れかについても、次の二において判断する。)をし、各借入れの都度そのまま大
村建材への支払に充てたのであるが、それは、本件土地の造成工事が一部完了する
ごとにその引渡しを受け、これに見合う一部代金を引換えに支払つてきたものであ
り、同年一二月二七日までには大村建材への支払を了し、町は、本件土地全部の引
渡しを受けていた。
 3 右2の大村建材への支払はa町の昭和三八年度予算に計上されておらず、ま
た、中央信金からの本件借入れは昭和三八年法律第九九号による改正前の地方自治
法の定める地方債及び一時借入金のいずれにも該当しないものであつた。
 4 a町は、中央信金に対し、昭和四二年三月一三日までに本件借入れの返済を
了したが、その間合計三二六三万九七一九円の本件利息金を支払つた。
 以上の事実もまた、当事者間に争いがない。
 二 証拠等による事実認定
 右争いのない事実に、成立に争いのない甲第一号証並びに乙第一ないし第六号
証、第一〇、第一一号証、第一四号証の一、第一八ないし第二一号証及び第三七号
証の一、二、原本の存在及び成立に争いのない乙第四一号証の一ないし五、当審
(差戻前)における控訴本人D1の供述により真正に成立したものと認められる乙
第三一号証、当審(差戻後)における控訴本人C1の供述により真正に成立したも
のと認められる乙第三八、第三九号証、同供述により原本が存在し真正に成立した
ものと認められる乙第四〇号証、弁論の全趣旨により真正に成立したものと認めら
れる乙第一三号証の二、第二五号証及び第三五号証、原審における証人E1及びF
1並びに当審における証人G1(差戻前)の証言、原審における被控訴人H1、承
継前被告B1並びに控訴人C1及びD1並びに当審における控訴人D1(差戻前)
及びC1(差戻後)の本人供述並びに弁論の全趣旨を総合すると、
 1 本件土地は以前は農地であつた(原野、山林という非農地のものも含まれて
いた。)が、その所有者らが砂利採取業者らに事実上土地を売却したり砂利採取権
を付与するなどし、これら業者の砂利の大量採取により、その跡地は水深一〇メー
トルもの巨大な砂利穴が出来るなど、広大な沼地と化し、付近住民、特に同所で遊
ぶ幼児らの危険が憂慮される状態となつていた。このため、a町としては、所有者
や業者らに対し右を早急に原状回復するよう指導していたが、相当の費用を要する
ため容易に埋戻し等が進まなかつたところから、右の状態を早急に解消して住民の
危険を除去することが行政の懸案となつていた。折柄、本件土地の一部を既に取得
し(移転登記は未了)、他の部分については所有者から埋立てと売却を委任されて
右砂利穴の埋立工事に着手していた大村建材から、右工事費を所有者らだけでは負
担し切れないことなどを理由として、値段を安くするので埋立後のA地を買収して
もらいたい旨町当局に対して打診・申入れをしてきた。町当局は、これによつて右
懸案を解決するとともに、公共用地の取得難にかんがみ将来の公共用地を確保して
おくという思惑も手伝つて、当座の一応の目的としては町営グランド用地というこ
とにして、必ずしも具体的かつ確定的な利用目的を決定しないまま、大村建材の右
申入れに応ずることにし、昭和三八年三月一一日、町長B1がその職務の執行とし
て大村建材との間で、A地を同社が埋め立て、これを町が坪当たり一万一五〇〇円
て買い受ける旨の契約を締結した。ただ、当時の条例(乙第一〇号証)では契約金
額一件一〇〇万円以上の不動産を購入するには議会の議決を経なければならないも
のと定められており(第三条)、この議決をまだ経ていなかつた関係上、右契約の
締結に当たつては、買主名義をa町としないでB1個人とし(名義はB1個人であ
るが、契約はa町との間に成立している。)、かつ町議会の議決を経た時にこれが
本契約として正式に成立するものとした(したがつて、右三月一一日の契約は、い
わゆる仮契約と見ることができ、契約書(乙第一号証)の表題も「仮契約書」とさ
れている。)。
 2 ところが、A地の砂利穴が予想以上に深く埋立費用が余分にかかることやA
地付近の土地が高速道路用地としてそのころ(同年三月下旬ころ)坪当たり一万八
三六〇円で日本道路公団に買収されこれが公表されたことなどがあつて、これらを
理由として、大村建材から単価を坪当たり一万五〇〇〇円ほどに増額してほしい旨
の申入れがあり、かつ相前後して同社から隣接のB地をも合わせて売却してもよい
旨表明してきた。B1は当初右増額要請を拒絶していたが、B地を含めた一括買収
は町として歓迎すべきことであり、右道路公団の買収価額と対比して右増額が必ず
しも不当なものでなく、これに応じて前記懸案を解決する方が、これを拒絶して結
局A、B両地とも円滑に買収することができず事態が複雑化するよりも町にとつて
得策であると判断して、大村建材の右申入れに応ずることとし、同年七月ころ、改
めてA、B両地つまり本件土地全部を大打建材に埋め立てさせ、全体を坪当たり一
万四四五五円で町が買い受ける旨合意した。
 B1は、次の3で述べる町議会に先立ち、あらかじめ議員の了解を得ておくた
め、右合意と相前後する同年七月二七日町議会議員の全員協議会を開催して、本件
土地を坪一万四〇〇〇円ないし一万五〇〇〇円ほどで買収したい旨説明し、席上一
部議員から反対意見が出たものの、協議の途中で現地を視察した後においては、既
に埋立工事が相当進捗していたことなどもあつて、本件土地が予想以上に良い土地
であるとの印象を抱いた議員が多く、九〇〇〇坪余のまとまつた土地を坪当り一万
四〇〇〇円ないし一万五〇〇〇円で買収することについて価格面での異議は出なく
なつたものであり、前記日本道路公団の買収事例や右現地視察後の議員らの心証等
にかんがみ、坪一万四四五五円という価額は買収価格として決して高いものではな
かつた(むしろ、安く買つたものといえる。)。
 3 次いで、B1は、同年一〇月一日前記条例の規定に基づき、本件土地の買収
につき町議会の議決を求めるため、公共用地取得のため買収契約を締結する旨の議
案第八六号、公共用地埋立工事請負契約を締結する旨の議案第八七号並びに公共用
地の取得及び埋立工事施行のため予算外義務負担をする旨の議案第八八号を町議会
に提出した。土地それ自体を取得する議案第八六号とその前に埋立てをさせる議案
第八七号とに分けたのは、主として提案理由を説明する便宜のためであつて、ひつ
きよう埋立完了後の本件土地を右坪単価で買収するに帰する内容であることは、全
議員が熟知していたものである。また、議案第八八号は、公共用地の取得及び埋立
工事のため(目的)、土地買収契約及び公共用地埋立請負契約の締結をする(内
容)につき、一億四八〇〇万円以内(限度)で予算外義務負担をするというもので
あり、契約締結の時期は昭和三八年度、支払の時期は昭和三九年度、引当財源は一
般歳入となつていた。そして、これら議案は賛成多数をもつて原案どおり即日議決
されたので、これにより、a町と大村建材との間に、前記変更に係る内容の本件買
収契約が正式に成立したものである。
 4 昭和三八年当時のa町の財政は、本件土地買収代金支払のためには金融機関
から資金を借り入れざるを得ない状況にあつたので、町長のB1は、その資金とし
て、前示のように同年三月一一日(前記仮契約の日)から一二月二七日までの間前
後九回にわたり、町の指定金融機関である中央信金から総額一億二三八四万五〇〇
〇円を利息日歩二銭一厘ないし二銭三厘の約定で借り入れ、これをすべてその都度
大村建材に支払つた。これらの借入れ及び支払のうち第七ないし第九回の三回分
(計一三八四万五〇〇〇円)は、その実態どおりa町名義で実行されたのに対し、
第一ないし第六回の六回分(計一億一〇〇〇万円)はいまだ前記町議会の議決がな
くB1個人名義で大村建材と契約していたことに対応して、同様にB1個人名義で
実行されたが、これが名義のみにすぎないことは、右大村建材との契約の場合と全
く同一であつて、この個人名義の借入金合計一億一〇〇〇万円は、前記議決後の同
年一一月一五日付けで町名義の借入金に切り替えられ、かつ右借入金による大村建
材への従前の支払も当然のことながら町がしたものとして取り扱われることになつ
た。そして、都合九回の各借入金に対する借入時から昭和四二年三月一三日までの
利息合計三二六三万九七一九円は、すべて町が支払つた。以上一連の処理について
は、助役の控訴人C1、収入役の控訴人D1も町長B1の相談にあずかり、現実の
支払は、控訴人D1がB1の命に従つて行つた。
 5 ところが、当初の仮契約書(乙第一号証)には、a町は大村建材が売買土地
の譲渡を完了した時直ちに土地代金を同社に支払う旨の条項が入つていたけれど
も、右契約に際して当事者双方とも、これが売主側の先履行義務を格別に定めたも
のとは全然認識しておらず(右条項の文言のみをもつて売主の先履行義務を定めた
ものと断ずることは困難であり、また、そのように解すべき事情は本件の全証拠に
よつても認められない。)、むしろ、大村建材が埋立てをして整地を完了した部分
から土地の授受をするとともに、その土地の移転登記や農地転用に必要な書類が集
まつたところで町において逐次それに見合う一部代金を支払つていくという約束が
仮契約書とは別に出来ており(したがつて、農地転用が許可され本登記も全部済ん
だ後で代金を支払う約定であつたという被控訴人らの主張は採用できない。)、そ
れゆえ、この約束に従つて現実に町は、前示のように、造成工事が一部完了するご
とにこれに相当する一部代金を支払つて一部土地の引渡しを受け、昭和三八年一二
月二七日の代金完済時には本件土地全部の引渡しを受けていたものであり、更に、
そのころまでに、ほとんどの土地につき、地目非農地の分については所有権移転の
本登記を了し、地目がまだ農地の分については同じく仮登記を了しかつ農地転用に
必要な書類を受けていたものである(翌昭和三九年三月二七日には、全部の土地に
つきこれらの受領が終わつていた。)。
 6 ところが、昭和三九年に入ると、本件土地の買収を巡り、a町民及び町議会
において、町長B1の行動に対する批判、非難の声が起こり、同年九月三〇日に
は、被控訴人らから、本件買収契約は代金額の決定に違法があり、大村建材への支
払も違法支出であるからその是正措置を求めるという監査請求が出され、これは、
同年一一月二八日理由なしとしてしりぞけられたが、翌昭和四〇年一〇月には建設
省から多摩川河川敷を町営グラノド敷地として長期間無償で借り受けられることに
なつたので、町長B1は、昭和四一年三月三〇日、議会の議決を経て、町からa町
農業協同組合に対し、坪当たり二万三〇〇〇円・代金総額一億八一六四万三一九〇
円で本件土地を売却した。
 以上の事実を認めることができ、前掲証人の証言及び本人の供述中には、右と若
干意味合い(いわゆるニュァンス)を異にするような部分が散見されるけれども、
これらは右認定を左右するに足りず、他に右認定に反する証拠はない。
 三 本案前の抗弁の当否
 右認定の事実関係及び本件記録に現れた本件訴訟の経過によれば、被控訴人らが
本件土地買収契約締結についての違法、代金支払についての違法を指摘して是正措
置を求めた本件監査請求については、その代金調達の違法及びその是正措置をも合
わせて対象としていると解し得ないことはない。したがつて、大村建材への支払に
ついてのみならず、本件利息金の支払についてもその違法を理由とする控訴人らに
対する損害賠償請求につき、被控訴人らが監査請求を経ているといえないことはな
く、この点に関する控訴人らの本案前の抗弁は、採用することができない。
 四 第一請求について
 そこで、前示一、二の事実関係に基づいてまず第一請求の当否につき判断する
に、a町議会の議決した予算外義務負担に係る前記議案第八八号においては本件買
収代金の支払時期が昭和三九年度とされ、また昭和三八年度予算には右代金支払の
件は計上されていなかつたのであるから、同年一二月二七日までにした前後九回に
わたる大村建材への支払は、支払うべき時期より前にしたという点において違法で
あることは否めない。控訴人らは、予算外義務負担の議決があればその義務履行と
しての支払は予算に計上されることを要しないと主張するけれども、これは独自の
見解であつて採用することができない。
 しかしながら、大村建材への支払は、反対給付を受けないで売買代金の「前払を
したのとは全く異なり、埋立整地の終わつた分から逐次土地の引渡しを受けるとと
もに、代金もこれに相当する分を一部ずつ支払つていつたのであるから、町におい
ては、その都度各分割払に見合う土地の占有利益を取得し、その使用価値を現実に
掌握したものであり、したがつて、右議案や予算からすれば支払うべき時期より前
に支払つたことにはなるけれども、そのことによつては町に何らの損害も被らしめ
ていないものというべきである。
 もつとも、大村建材との間で同社の先履行義務が約定されていたのであればまた
格別であるが、前記二5で認定したように、かかる約定はなく、かえつて埋立てが
済み引渡しを受けた分から逐次代金を支払つていくという約定になつていたのであ
るから、前後九回にわたる大村建材への支払は契約どおりのことをしたまでのこと
である。そして、砂利穴地を埋め立てた上売り渡すという請負的要素も入つている
以上、出来高払のごとき右代金支払の約定には、何ら不自然・不合理なところはな
い。したがつて、大村建材との約定の点で支払が早きにすぎたということにはなり
得ない。
 要するに、a町には損害がないのであるから、控訴人らの第一請求は理由がな
い。
 五 第二請求の当否について
 次に、同じく前記一、二の事実関係に基づいて第二請求の当否につき判断する。
 <要旨第一>前記改正前の地方自治法によれば、本件借入当時地方公共団体が借入
れをするには、一時借入金(第二二七条)か地方債発行(第二二六条)
によるしか方法がなかつたところ、本件借入れは会計年度を超える長期資金に係る
ものであるから一時借入金によることができず、地方債の方も、本件土地買収の財
源にするとはいうものの、本件土地の利用目的が具体的には定まつていなかつたの
であるから、当時の地方財政法第五条第一項第五号の「公共施設又は公用施設の建
設事業費」には含まれず、ひいては、地方債発行によることもまた不可能であつた
ものである。そうすると、本件借入れはしてはならなかつた違法な借入れであり、
その借入れの中央信金との間の私法上の効力いかんにかかわらず、本件利息金の支
払も町との関係においてはしてはならなかつた違法な支払であり、これによつてa
町は利息金と同額の損害を被つたもののごとくである。
 しかしながら、本件借入れは、本件土地の買収資金のためであることを直接の目
的としたものである以上、右買収と切り離して考えるべきでないことはもちろんで
あり、町が右借入れをすることによつて、これを本件土地買収代金の支払に充て、
その結果本件土地を取得できたという点は、到底無視するわけにはいかない。すな
わち、本件買収契約が町議会の議決を経て大村建材との間で有効に成立している以
上、町は代金支払を法的に義務付けられていたものであり、当時の町財政は右支払
のためには本件借入れに頼らざるを得ない状況にあつたのであるから、本件利息金
の支払は必要やむを得ない支出であつたと考えられ、町の取得した本件土地が本件
借入金と本件利息金を加えたものに見合う価値を有するのであれば、町には結局に
おいて損害がないことになる、というべきである。
 右の見地に立つて検討するに、前記二2において検討したように本件買収契約に
おける坪当たり一万四四五五円という単価は決して高くはなかつたと認められるか
ら、本件借入金の元本はこれに見合う本件土地価格に転じ、本件土地を取得した町
には、その借入れによる損害は生じていないことになる。次に、本件利息金につい
て見るに、日歩二銭一厘(年利七分七厘弱)ないし二銭三厘(同八分四厘弱)とい
うのは、当時の金融事情からして決して高いものではない(公知の事実ともいえる
し、前記検討結果、前掲各証拠及び弁論の全趣旨に照らして、妥当な金利であつた
ことが容易に認められる。)のみならず、東京都内の土地価格が年々上昇し(公知
の事実といえる。)、本件土地については坪当たり一万四四五五円で取得できたの
が三年後には同じく二万三〇〇〇円で売却できた(年平均一割九分七厘の値上が
り)のであるから、本件利息金もまた本件土地の値上がりに吸収され、町は、その
支払をすることによりこれに見合う(むしろこれを上回る)財産的ないし経済的価
値を取得したといえるのであり、したがつて、現実には何らの損害も被つていない
ものというべきである。
 被控訴人らは、右に関して、本件土地買収からその後の売却に至るまでの間に要
した各種手続費用や町職員らの人件費等をも斟酌すべきである旨主張するが、買収
とその後の売却に関する直接の手続費用については、その額が本件利息金ないし本
件土地の右値上がりの金額と対比して微々たるものであることは前掲各証拠及び弁
論の全趣旨に照らして明らかであるから特に論ずるまでもないし、その余の財政的
支出については、例えば町議会が本件土地買収に係る前示三議案を否決するなどし
た場合であつてもその支出自体は免れないし、その他一般の人件費が本件土地買収
ないし本件借入れによつて特に増大するいわれはない(もとより、主張も証拠もな
い。)ので、被控訴人らの右主張は採用できない。
 <要旨第二>なお、差戻前の当審判決に対する上告審の破棄理由について考える
に、被控訴人らが上告審判決の内在的論理として主張するところからす
れば、上告審判決は、本件利息金相当額の損害が町に生じていることを前提とした
(これが被控訴人らの言う内在的論理である。)上で、地方債の利息を控除すべき
旨判示したものであり、したがつて、差戻後の当審において地方債発行を不可能と
判断した以上控除すべきものがないから、結論としては右利息金相当額の損害が町
に生じているとするほかない、ということになる。しかしながら、上告審の破棄理
由は、地方債発行が可能であると仮定した場合における損害についての判示にとど
まり、起債そのものが不可能である場合における損害については何ら判示していな
い(起債の可能性が全くないのに、起債した場合における利息との差額を損害とす
るという考え方は、およそ損害論として採り得ない。)のであるから、以上に説示
した当裁判所の判断は、上告審の破棄理由に何ら抵触するものではない。 上告審
判決は、本件土地が値上がりしていると否とにかかわらず、また値上がりしている
場合には利息相当額の損害はないと解すると否とにかかわらず、およそ地方債発行
が可能である限りは、その利息との差額が損害であると判示したものであり、同判
決が売却差益との損益相殺に係る上告理由第四点につき何ら言及するところがなか
つたのも、その論旨の理由の有無を論じてみたところで破棄理由には全く関係がな
いからである、と理解すべきである。要するに、上告審判決には、被控訴人らの主
張にあるような内在的論理があるわけではないから、右主張は採用の限りでない。
 以上のように、第二請求についても、a町に損害が生じたとは認められないの
で、被控訴人らの請求は理由がない。
 六 結び
 よつて、被控訴人らの請求はいずれも棄却すべきであり、その第二請求(第一請
求は選択的に併合されている。)を認容した原判決は不当であるから、行政事件訴
訟法第七条並びに民事訴訟法第三八六条、第九六条及び第九三条に従い、主文のよ
うに判決する。
 (裁判長裁判官 賀集唱 裁判官 安國種彦 裁判官 伊藤剛)
別 表 (一)
<記載内容は末尾1添付>
別 表 (二
<記載内容は末尾2添付>

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