弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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       主   文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は、控訴人の負担とする。
       事   実
第一 当事者の求めた裁判
一 控訴人
1 原判決を取消す。
2 被控訴人の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。
との判決を求める。
二 被控訴人
主文第一項と同旨の判決を求める。
第二 当事者の主張
当事者双方の主張は、原判決の事実摘示と同一であるから、これを引用する。
第三 証拠関係(省略)
       理   由
一 当裁判所も、本件命令(主文第一項及び第二項)を違法としてその取消しを求
める被控訴人の本訴請求は正当として認容すべきであると判断するが、その理由
は、原判決の理由三及び四を次のとおり改めるほかは、原判決理由説示と同一であ
るから、これを引用する。
三 本来企業施設は企業がその企業目的を達成するためのものであつて、労働組合
又は組合員であるからといつて、使用者の許諾なしに当然に企業施設を利用する権
限を有するものではないし、使用者において労働組合又は組合員が組合活動のため
に企業施設を使用するのを受忍すべき義務を負うというものではないことはいうま
でもなく、このことは、当該組合がいわゆる企業内組合であつて、労働組合又は組
合員において企業施設を組合活動のために使用する必要性がいかに大であつても、
いささかも変わるところがない。このように解すべきことは、労働組合法が使用者
の労働組合に対する経費援助等を不当労働行為として禁止し、ただ最小限の広さの
事務所の供与等を例外的に許容しているに過ぎない(同法第七条第三号)ところの
法の趣旨に適合する当然のことである。労働組合又は組合員による企業施設の利用
関係は、この点において、企業が労働安全衛生法第七〇条の規定に基づいて労働者
の体育活動、レクリエーシヨンその他の活動のために企業施設の使用を認める場合
とは、基本的に性格を異にするものといわなければならない。
 そして、使用者は、企業目的に適合するように従業員の企業施設の利用を職場規
律として確立する一方、企業目的の達成に支障を生じさせ秩序を乱す従業員の企業
施設の使用行為を禁止又は制限しあるいは違反者を就業規則等違反を理由として懲
戒処分に付するなどにより、企業目的にそわない施設使用を企業秩序違背として規
制し排除することができるのはいうまでもないところである。
四 本件においても、以上に述べたところと別異に解すべき事情はなんら見当たら
ず、組合が組合員集会や組合大会の開催その他の組合活動のために会社の一般的又
は個別的な許諾を得ないで当然に会社の従業員食堂を使用し得るものと解すべき理
由はない。しかるに、組合は、その結成以来一貫して、組合活動のために会社施設
を自由に使用できるのは組合の当然の権利であるとの基本的な前提に立ち、これを
会社構内における組合活動の自由と称して会社にその承認を求め続け、会社の承諾
を得ないままに会社の従業員食堂を組合員集会等のために多数回にわたつて使用し
続け、この間、会社の許諾を得ることなく組合又は組合員が組合活動のために会社
施設を使用するのは違法であり、先ず団体交渉等を通じて組合活動のための会社施
設の利用について基本的な合意を締結するのが先決であるとして組合又は組合員に
よる従業員食堂の無許諾使用を阻止しようとした会社と再三にわたつて衝突を繰り
返すなどしてきたものである。また、先に認定したような経緯に鑑みると、組合に
おいては、従業員食堂等の会社施設の組合活動のための使用につき、会社と真摯に
協議を尽くして合意に達しようとする姿勢に欠けていたものといわざるを得ない。
 そして、組合が右のような不当な見解に固執して従業員食堂の使用につき会社と
真摯に協議を尽くそうとせず、かえつて会社の許諾を得ないままに会社の阻止を実
力で排除してこれを使用し続けるという挙にでるという態度を採り続けたものであ
る以上、会社としても、団体交渉等を通じて組合活動のための会社施設の利用につ
いて基本的な合意を締結するのが先決であるとして、組合がその後個別的にした従
業員食堂の使用申し入れに対して許諾を与えなかつたのも、やむを得ない措置とい
うべきであつて、これを権利の濫用ということはできないし、会社が組合員の入構
を阻止したり、組合員集会の中止命令を発するなどの措置を採つて、会社の許諾を
得ないまま従業員食堂において開催されようとする組合員集会等を中止させようと
し、あるいは組合が無許諾で従業員食堂を組合活動のために使用した場合に組合又
はその責任者の責任を追及し処分の警告を発するなどしたのは、先にみたようない
わゆる施設管理権の正当な行使として十分是認することができるところであつて、
これら会社の採つた一連の行動が組合に対する不当労働行為に該当するものという
ことはできない。
 したがつて、会社の措置が組合に対する不当労働行為に該当するものとしてなさ
れた本件命令(主文第一項及び第二項)は違法というべきであつて、その取消しを
求める被控訴人の本訴請求を認容した原判決は正当である。
二 よつて、本件控訴を棄却することとし、控訴費用の負担については行政事件訴
訟法第七条、民事訴訟法第九五条及び第八九条の各規定を適用して、主文のとおり
判決する。
(裁判官 香川保一 越山安久 村上敬一)

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