弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


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         主    文
     原判決中被告人に関する部分を破棄する。
     被告人を懲役一年六月に処する。
     この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。
     被告人から判示第一の罪につき金四百二十九万八千八百二十八円を、判
示第二の罪につき金百七十六万八千五百五十四円を追徴する。
     原審の訴訟費用中証人A、同B、同C、同D、同E、同F、同G、同H
に支給した金額の三分の一及び証人I、同J、同K、同L、同M、同N(昭和二十
八年六月十六日支給分)に支給した分の全額は被告人の負担とする。
     被告人の本件控訴を棄却する。
         理    由
 控訴の趣意第一点について
 所論の要旨は、本件被告事件の起訴の前提となつた横浜税関長の告発書には、犯
則貨物の明細、関税及び価格につき明らかな記載がないから、右告発は無効であ
り、かような無効の告発に基く本件の起訴は訴訟条件を欠く不適法なものであるに
拘らず、公訴棄却の裁判をしなかつた原判決は違法であるというのである。そこで
記録を調査するに、本件被告事件の告発書である昭和二十七年十一月十四日付及び
昭和二十八年一月十日付の横浜税関長O作成名義の各告発書には、所論のとおり犯
則物件の価格及び関税については目下鑑定中としてその金額の記載がないが、犯則
者の氏名、犯則の日及び場所のほか犯則事実として不正な方法により関税を逋脱し
た具体的事実を記載し、且つ犯則物件として前者には「米国製ナイロンストツキン
グ一、四〇〇ダース」と、後者には「米国製テーブルクロス六ケース(一、五〇五
セツト)」とそれぞれその品名、数量の明瞭<要旨>な記載があるのであつて、かよ
うに関税逋脱者の氏名、犯則の日、場所、犯則の方法、犯則物件の品名、数量 旨>が具体的に記載されている以上、たとえ当該物件の価格及び関税額が表示されて
いなくとも、関税法違反事件の告発としては有効と解するのが相当である。けだし
昭和二十九年法律第六十一号による改正前の関税法第九十四条によれば、税関長の
通告処分の場合には、罰金相当の金額、没収に該当する物品若しくは徴収金に相当
する金額を確定して通告しなければならないから、先ず当該犯則物件の価格及びこ
れに対する関税額を明確にしなければならないが、告発は犯則事実の存在を所轄機
関に告知し、公訴権の発動を促がす手段であるから、告発の内容は当該犯則事実を
特定し得る程度に事実を明示すれば足りるものというべく、そして特段の事情がな
い限り、罰金額又は徴収額算定の基礎となるべき犯則物件の価額及び関税額を明確
にしなくとも、前記の記載の程度で十分犯則事実を特定し得るものと解せられるか
らである。
 所論はなお、税関長の告発と通告処分とは不可分の関係にあり、通告処分をする
ことなく告発しても、その告発は無効であると主張するけれども、前記改正前の関
税法第九十七条によれば、税関長において通告処分をすることが困難と認めると
き、若しくは通告の旨を履行する能力がないと認めるとき、又は情状が懲役刑に処
するのを相当と思料するときは、直ちに告発することを要することになつているか
ら、通告処分をするか、あるいは直ちに告発するかは、右規定により税関長の裁量
に委ねられているのであつて、常に通告処分が告発の前提要件となるものではな
い。
 それ故本件に関する横浜税関長の各告発が無効であることを前提とする論旨はす
べて理由がないものである。
 (その他の判決理由は省略する。)
 (裁判長判事 中西要一 判事 久永正勝 判事 河本文夫)

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