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平成13年11月14日 平成13年(ワ)第362号 損害賠償請求事件
主    文
1 被告は,原告に対し,51万5170円及びこれに対する平成12年4
月22日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを4分し,その3を原告の,その余を被告の負担とす
る。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
事実及び理由
第1 請求
  被告は,原告に対し,209万5737円及び内金179万5737円に対す
る平成12年4月22日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要
 本件は,停車中の車両に対する追突事故に関し,賠償すべき損害額の多寡が
争われた事案である。
 1 前提事実
  (1) 交通事故(以下「本件事故」という。)の発生(争いのない事実)
   ア 発生日時 平成12年4月22日午後3時40分ころ
   イ 発生場所 神戸市a区bc丁目d番地先路上(以下「本件事故現場」と
いう。)
   ウ 加害車両 被告が運転する自家用普通乗用自動車(以下「被告車両」と
いう。)
   エ 被害車両 原告が運転する自家用普通乗用自動車(以下「原告車両」と
いう。)
   オ 事故態様 工事渋滞のため本件事故現場に停車中の原告車両に被告車両
が追突した。
  (2) 責任原因(争いのない事実,甲11,乙3,5,原告本人,弁論の全趣
旨)
 被告は,前方を注視し,先行車両の有無やその動向を確認すべき注意義務
があるのにこれを怠り本件事故を惹起した。また,被告は,本件事故の際,自己の
ために被告車両を運行の用に供していた。よって,被告は,民法709条及び自賠
法3条に基づき,本件事故によって原告に生じた損害を賠償する責任がある。
 2 争点
 損害額
 3 争点に対する当事者の主張
  (1) 原告の主張
   ア 人的損害283万5660円
       内訳 ①休業損害      150万0000円
(1日1万5000円×本件事故後平成12年7月末までの100日間
=150万0000円)
  ②治療費        25万0000円
          ③通院交通費      5万9660円
          ④診断書作成費      2万6000円
          ⑤慰謝料       100万0000円
   イ 物的損害7万5263円
   ウ 既払金       △103万9923円
       内訳 ①休業損害      △60万0000円
②治療費        △2万5000円
          ③通院交通費      △2万9830円
          ④慰謝料        △3万0000円
⑤修理費△7万5263円
          ⑥その他       △27万9830円
   エ 弁護士費用       30万0000円
   オ よって,被告は,原告に対し,本件事故に基づく損害賠償金として,2
09万5737円及び内金179万5737円に対する本件事故日以降の遅延損害
金の支払いを求める。
  (2) 被告の主張
   ア 被告の主張イ及びウは認め,ア及びエは不知ないし争う。
   イ 本件事故と相当因果関係のある休業期間は,本件事故日からの40日間
であり,この期間に対応する休業損害60万円(1日1万5000円×40日間=60万円)は
支払済みである。
第3 争点に対する判断
 1 人的損害         142万9830円 
内訳 ①休業損害   97万5000円
          ②治療費         2万5000円
          ③通院交通費       2万9830円
          ④慰謝料        40万0000円
  (1) 証拠(乙1ないし3,証人A,原告本人)によれば,原告は,本件事故当
時,Aが営む探偵社において各種調査業務に従事し,月額45万円(1日当たり1
万5000円)程度の収入を得ていたが,本件事故後平成12年7月末までの約1
00日間は給与の支払いを受けておらず,本件事故後,Aから給与の支給を受ける
ようになったのは平成12年8月からであることが認められ,この認定に反する証
拠はない。
 しかしながら,証拠(甲2,6の1ないし3,7の1ないし4,8,1
2)によれば,本件事故は比較的軽微な追突事故であると認められる上,証人Aの
証言及び原告本人尋問の結果によれば,原告は,平成12年5月は1週間に1回程
度,同年6月は1週間に2~3回程度勤務先を訪れ,Aと本件事故に関する相談等
を行っていたと認められるのであって,これらの事実からすると,原告が,上記1
00日間の全てについて,治療に専念せざるを得ず,休業せざるを得ない状態にあ
ったものとは認め難い。
 もっとも,証拠(甲3の1,4の1ないし4,乙4,証人A,原告本人)
及び弁論の全趣旨によれば,原告は,本件事故により,腰部打撲,頚椎捻挫の傷害
を受け,本件事故日(平成12年4月22日)から同年5月11日までB病院で通
院治療(実通院日数10日弱)を受け,同月12日から同年8月25日までC整形
外科で通院治療(実通院日数55日)を受けていることが認められるのであって,
休業期間を40日間とする被告の主張は,かかる通院治療の状況に照らして妥当で
ない。そこで,原告の実通院日数が約65日であったことを斟酌し,本件事故と相
当因果関係のある原告の休業期間については65日間とするのを相当と認める。
 よって,休業損害の額は,次のとおり,97万5000円となる。
 1万5000円×65日=97万5000円
  (2) 原告主張の治療費25万0000円については,これを認めるに足りる証
拠はない。もっとも,被告が原告に対し,治療費として2万5000円を支払って
いることは当事者間に争いがないから,同金額については本件事故と相当因果関係
のある治療費であると認められる。
  (3) 原告本人尋問の結果によれば,原告は,C整形外科への通院については徒
歩で通院をしていたが,B病院への約10回の通院については,タクシー(片道料
金約5600円)を利用していたことが認められる。しかしながら,タクシーによ
る通院がやむを得ないものであったことなど,タクシー料金が本件事故と相当因果
関係のある通院交通費であることを認めるに足りる証拠はない。もっとも,被告が
原告に対し,通院交通費として2万9830円を支払っていることは当事者間に争
いがないから,同金額については本件事故と相当因果関係のある通院交通費である
と認められる。
  (4) 本件事故の態様,特に,被告が本件事故の際酒気帯び運転をしていたこと
(争いがない),その他,原告の受傷内容及び治療経過等,本件に現れた諸般の事
情を勘案すれば,原告の慰謝料としては40万円が相当である。
 2 物的損害(修理費)      7万5263円(争いがない)
 3 既払金         △103万9923円(争いがない)
       内訳 ①休業損害      △60万0000円
②治療費        △2万5000円
          ③通院交通費      △2万9830円
          ④慰謝料        △3万0000円
⑤修理費△7万5263円
          ⑥その他       △27万9830円
 4 弁護士費用 5万0000円
 本件事案の性質,審理の経過,原告の認容額等に照らし,原告が本件事故に
よる損害として被告に対し賠償を求めうる弁護士費用は,5万0000円と認める
のが相当である。
 5 差引合計          51万5170円
第4 以上の次第で,主文のとおり判決する。
神戸地方裁判所第1民事部
裁 判 官   西  村  欣  也  

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