弁護士法人ITJ法律事務所

裁判例


戻る

平成27年2月5日判決言渡
第二次納税義務の納付告知処分等取消請求控訴事件
主文
1本件控訴を棄却する。
2控訴費用は控訴人の負担とする。
事実及び理由
第1控訴の趣旨
1原判決を取り消す。
2処分行政庁が平成24年2月15日付けで控訴人に対してした納税者株式
会社Aの滞納国税に係る第二次納税義務の納付告知処分を取り消す。
3処分行政庁が平成24年5月14日付けで控訴人に対してした原判決別紙
1記載の各不動産の各差押処分をいずれも取り消す。
4処分行政庁が平成24年5月14日付けで控訴人に対してした原判決別紙
2記載の各債権の各差押処分をいずれも取り消す。
第2事案の概要(用語の略称は原判決に従う。)
1本件は,株式会社A(本件滞納会社)から寄附金の交付を受けた控訴人が,
処分行政庁から徴収法39条に基づき,本件滞納会社の滞納国税(本件滞納
国税)について第二次納税義務の納付告知処分(本件告知処分)並びに原判
決別紙1記載の各不動産(本件各不動産)及び原判決別紙2記載の各債権
(本件各債権)の各差押処分(本件各差押処分)を受けたことに対し,本件
滞納会社について破産手続廃止決定が確定してその法人格が消滅したことに
伴って本件滞納会社の納税義務も消滅し,これにより控訴人の第二次納税義
務も消滅したとして,本件告知処分及び本件各差押処分の取消しを求めた事
案であり,原審は,控訴人の請求をいずれも棄却したので,控訴人はこれを
不服として控訴した。
2前提事実,争点及び争点に関する当事者の主張は,原判決2頁22行目の
「乙1」の前に「甲2,」を加え,後記3のとおり付加するほかは,原判決
の「事実及び理由」中の第2の1ないし3に記載のとおりであるから,これ
らを引用する(ただし,「原告」を「控訴人」と,「被告」を「被控訴人」
と,それぞれ読み替える。以下,原判決引用部分について同じである。)。
3当審における控訴人の主張
破産手続終了後に会社法の規定による清算手続が必要となるのは,破産手
続の終了事由が同時廃止,異時廃止及び破産手続終結のいずれであれ,破産
手続終了後もなお残余財産が存在する場合であり,会社法475条1号は,
上記の場合に破産手続において清算できなかった残余財産について,会社法
の規定による清算の対象とすることを明確にした趣旨の規定である。したが
って,破産手続終了後において残余財産が存在しなければ,破産手続終了に
より法人格は消滅するというべきであり,破産管財人作成の財産目録(甲5)
及び収支計算書(甲6)の記載内容によれば,本件滞納会社について破産手
続終了後において残余財産が存在しないことは明らかであるから,本件廃止
決定の確定によって本件滞納会社の法人格が消滅する。そして,これにより
本件滞納会社の本件滞納国税に係る納税義務は消滅するから,控訴人の本件
滞納国税に係る第二次納税義務も附従性により消滅したというべきである。
第3当裁判所の判断
1当裁判所も,控訴人の請求をいずれも棄却すべきであると判断する。その
理由は,次のとおり補正し,後記2のとおり付加するほかは,原判決の「事
実及び理由」中の第3に記載のとおりであるから,これを引用する。
原判決9頁8行目の「9章」を「2編9章」と改める。
同頁11行目の「原則として」を「当該破産手続が終了していない場合
を」と改める。
同頁12行目の「破産手続が進行しないまま」を「破産手続による清算
が完了しないまま破産手続が」と改め,「別途」の前に「残余財産が存在
しないなどの例外の場合を除き,原則として,」を加える。
同頁16行目の「が進行し」を「による清算が行われ」と改める。
同頁20行目の「されない」を「完了しない」と改める。
同頁25行目の「解すべきであり,」の次に「同条の規定により清算を
する株式会社は,」を加える。
原判決10頁1行目の「(以上の点」から6行目の「)」までを削除す
る。
同頁8行目の「9章」を「2編9章」と改める。
同頁23行目の「廃止」の次に「決定」を加える。
原判決11頁4行目の「ことが確定する」を「と判断,確定された」と
改め,「(そのような」から5行目の「)」までを削除する。
同頁10行目の「本件廃止」から12行目末尾までを「各書面に記載さ
れた他に財産が全く存在しないとは必ずしもいえない。」と改める。
同頁14行目の「としても,」の次に「破産手続による」を加える。
同頁15行目の「9章」を「2編9章」と改める。
2当審における控訴人の主張について
控訴人は,本件滞納会社について破産手続終了後において残余財産が存在し
ないことは破産管財人作成の財産目録(甲5)や収支計算書(甲6)により明
らかであり,本件滞納会社は,本件廃止決定の確定により法人格が消滅したか
ら,これにより本件滞納会社の本件滞納国税に係る納税義務は消滅し,控訴人
の本件滞納国税に係る第二次納税義務も附従性により消滅したと主張する。
しかしながら,上記財産目録等の書面が通常,破産管財人の調査の結果を踏
まえて作成されたものであるとはいえ,本件破産手続は,破産終結決定で終了
した事案ではなく,破産財団が破産手続の費用を支弁するのに不足すると判断
され,異時廃止決定により終了したものであるから,上記財産目録等の書面の
記載をもって,その記載以外の財産が全く存在しないとは必ずしもいえず,他
に破産手続終了後において残余財産が存在しなかったことを認めるに足りる証
拠はない。
したがって,本件滞納会社について破産手続終了後において清算すべき財産
が存在しないことが立証されているとはいえず,本件滞納会社は清算の目的の
範囲内において,清算が結了するまではなお存続するものというべきであるか
ら,本件滞納会社の法人格の消滅を前提とする控訴人の上記主張を採用するこ
とはできない。
第4結論
よって,控訴人の本訴請求はいずれも理由がなく,これを棄却した原判決
は相当であり,本件控訴は理由がないから棄却することとし,主文のとおり
判決する。
東京高等裁判所第4民事部
裁判長裁判官田村幸一
裁判官浦野真美子
裁判官西森政一

戻る



採用情報


弁護士 求人 採用
弁護士募集(経験者 司法修習生)
激動の時代に
今後の弁護士業界はどうなっていくのでしょうか。 もはや、東京では弁護士が過剰であり、すでに仕事がない弁護士が多数います。
ベテランで優秀な弁護士も、営業が苦手な先生は食べていけない、そういう時代が既に到来しています。
「コツコツ真面目に仕事をすれば、お客が来る。」といった考え方は残念ながら通用しません。
仕事がない弁護士は無力です。
弁護士は仕事がなければ経験もできず、能力も発揮できないからです。
ではどうしたらよいのでしょうか。
答えは、弁護士業もサービス業であるという原点に立ち返ることです。
我々は、クライアントの信頼に応えることが最重要と考え、そのために努力していきたいと思います。 弁護士数の増加、市民のニーズの多様化に応えるべく、従来の法律事務所と違ったアプローチを模索しております。
今まで培ったノウハウを共有し、さらなる発展をともに目指したいと思います。
興味がおありの弁護士の方、司法修習生の方、お気軽にご連絡下さい。 事務所を見学頂き、ゆっくりお話ししましょう。

応募資格
司法修習生
すでに経験を有する弁護士
なお、地方での勤務を希望する先生も歓迎します。
また、勤務弁護士ではなく、経費共同も可能です。

学歴、年齢、性別、成績等で評価はしません。
従いまして、司法試験での成績、司法研修所での成績等の書類は不要です。

詳細は、面談の上、決定させてください。

独立支援
独立を考えている弁護士を支援します。
条件は以下のとおりです。
お気軽にお問い合わせ下さい。
◎1年目の経費無料(場所代、コピー代、ファックス代等)
◎秘書等の支援可能
◎事務所の名称は自由に選択可能
◎業務に関する質問等可能
◎事務所事件の共同受任可

応募方法
メールまたはお電話でご連絡ください。
残り応募人数(2019年5月1日現在)
採用は2名
独立支援は3名

連絡先
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所 採用担当宛
email:[email protected]

71期修習生 72期修習生 求人
修習生の事務所訪問歓迎しております。

ITJではアルバイトを募集しております。
職種 事務職
時給 当社規定による
勤務地 〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
その他 明るく楽しい職場です。
シフトは週40時間以上
ロースクール生歓迎
経験不問です。

応募方法
写真付きの履歴書を以下の住所までお送り下さい。
履歴書の返送はいたしませんのであしからずご了承下さい。
〒108-0023 東京都港区芝浦4-16-23アクアシティ芝浦9階
ITJ法律事務所
[email protected]
採用担当宛